内田康夫【北の街物語】
著者:内田康夫
価格:704円
カテゴリ:一般
発売日:2016/08/19
出版社: 中央公論新社
レーベル: 中公文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-12-206276-4
「妖精像」の盗難と河川敷の他殺体。二つの事件には、ある共通する4桁の数字が絡んでいた――。浅見光彦が、地元・北区を駆けめぐる!【本の内容】
冒頭、『末次瑞恵が「風呂屋の娘」であることを、浅見光彦はつい最近、彼女と再会するまで知らなかった。』となっている。
見覚えはないが、Kindleに入っていたということは既読本だろう。
一応取材目的の風呂屋で出会ったあたりまでは「新鮮」だったが、そのあとの「盗まれた妖精」で思い出した。
内容ではなく、読んだということを。
物語は、彫刻家の家からブロンズ像が盗まれたことが、関係者の殺人事件に発展。
像のモデルだったらしい女性の一族とも関わってくる。
今回は浅見光彦の住んでいる界隈の話だ。事件の経緯そのものよりも、そうした周辺事情が興味深かった。
最初に読んだときは、そんなこと思わなかったような気がするが。
これまでも出てきた「平塚亭」を始め、いくつかのお店が実在することが再確認できた。
著者の作品には、地方でも実際の人物(高知県知事なども登場)や建物が登場する。
また、取材で出会った人の名前を登場人物に据えたりしている。
どのあたりまで大丈夫なのかなぁと、余計な心配をするときもあるが。
蕎麦屋の「清水庵」はおいしい店だったようだが、店主が亡くなって閉店した。
「パティスリー・トロンコーニ」は、三島市で再出発。
そして浅見の母校滝野川小学校は、名門校だ。
その近くには、「旧古河庭園」もある。是非とも訪れたい場所の一つである。
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