大山誠一郎【赤い博物館】
著者:大山誠一郎
価格:836円
カテゴリ:一般
発売日:2018/09/04
出版社: 文藝春秋
レーベル: 文春文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-16-791137-9
超ハイレベルで奇想天外、予測不能なトリック駆使の本格ミステリ!
捜査一課刑事だった聡は、手ひどい失敗をして懲罰人事を喰らい、「赤い博物館」へ移動してくる。
「赤い博物館」とは、捜査の資料をすべて保存しておく所。
そこでは資料の整理という、なんとも単調な仕事が待っていた。
しかしその中から、館長の冴子は独自の再操作をはじめる。
冴子はキャリなのに、ここへ移動してきてから8年になるという。
【パンの身代金】は、一見グリコ森永事件のようなものだったが、ターゲットにされた企業の社長が殺されて15年経過していた。
その真相は、何と現職の捜査員が関係していた。
しかもそれを知った聡の元上司は、その捜査員と仲がいいこともあって、聡を逆恨みする。
という、これまた絶対にあってはならない、だがあり得る話し。
二つ目の【復習日記】は、「僕」が元恋人を殺されてその復習をするという話しで、「赤い博物館」とは関係ないのかなと思いながら読んでいたが、その復習日記も資料の一つで、それを読んだ冴子が真相にたどり着くという話し。
【死が共犯者を別つまで】
交換殺人という、小説ではよくあるが実際にはないだろう話し。
【炎】
この冒頭部分は、今はそこそこ有名な写真家になった女性の幼児時代の思い出。
父母と母の妹が、無残な死に方をしてお泊まり保育に行っていた彼女一人が助かったというもの。
ところがこれが、この事件の重要な資料となるのだった。
【死に至る問い】
この冒頭部分は、この犯人が書いたものか、あるいは冴子自身が書いたものかも?
シリーズになったら面白いのに、著者は寡作だという。
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