加納朋子【魔法飛行】
著者:瀬尾まいこ
価格:616円
カテゴリ:一般
発行年月:2000.2
出版社: 東京創元社
レーベル: 創元推理文庫
利用対象:一般
ISBN:4-488-42602-6
文章修業を始めた駒子が近況報告のように綴る物語は、謎めいた雰囲気に満ちている。ややあって届く返信には、物語が投げかける謎に対する明快な答えが!【本の内容】
「駒子」という名前に覚えがあったが、【ななつのこ】の語り手だった。
本書は【ななつのこ】とは違って、瀬尾さんという人に物語を書いて手渡す。それに対して、瀬尾さんが謎解きをしてくれるという形で進んでいく。間に、「誰か」からも手紙が届く。
さてどんな謎が飛び出すのか?
【一 秋、りん・りん・りん】
駒子は、ある朝学校の掲示板の前で一人の女の子を見つける。
その子とは、同じ教室で授業を受ける展開となり……。
その時の出席表が前に座った彼女から回ってきたとき、一限目と二限目とでは、違う名前が書かれていた。
これについては、ある程度予測が付くし実際その通りだった。
判ってみれば、不思議でもなんでもないが、なんとなく切なくなる。
【誰かから届いた最初の手紙】
この部分だけ何故か小さい文字で書かれている。瀬尾さんではない、もう一人の読者ということだろうか?
【二 クロス・ロード】
1年前に交通事故で亡くなった子どもの幽霊が出るという話。
ここでは、駒子は中学生二人にうまくあしらわれてしまった。
この子たちは、亡くなった中学生の仲良しだった。
誰かから届いた二番目の手紙
【三 魔法飛行】
今回は、駒子たちの短大の学園祭。
駒子は受付をしている。同じ英文タイプ部に所属している野坂野枝と一緒だ。
最初に風船をもらった子どもたちがかわいい。
この子たちが、うまく「テレパシー」をあやつっている。
駒子たちは、ものの見事にひっかかってしまった。
でも双子にはテレパシーがあるというのは、本当みたいだ。
誰かから届いた最後の手紙
これらの手紙は、いったい誰が書いたのだろう?
四 ハロー、エンデバー
ここは、3通の「誰かから届いた手紙」がメインの話。
【一 秋、りん・りん・りん】で登場した感じの悪い女の子が再び出てきて、色々な謎が収束する。
瀬尾さんって、【ななつのこ】にも出てきていたっけ?
バス停で出会った人だったかな?
解説が有栖川有栖さんだったのに、電書には収録されてなかったのがとても残念だった。
時々こういうことがある。有栖川さんご自身の本はたくさん電書化されているのに、どうして解説は駄目なのだろう?
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