小湊悠貴【ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人3】
著者:小湊悠貴
価格:649円
カテゴリ:一般
発売日:2020/10/21
出版社: 集英社
レーベル: 集英社オレンジ文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-08-680345-8
秋冬の繁忙期を迎えようとするホテル猫番館。パン職人の紗良は販売用の新作パンのアイディアを練っていたが、なかなかうまくいかない。そんなある日、「自分は紗良よりもパン職人としての実力がある」という人物が現れて…。【「TRC MARC」の商品解説】
冒頭【ことのはじまり】は、専門学校時代の恩師がパン屋を開店したと聞いて訪れた、初めての登場人物秋葉洋平からはじまる。
偶然沙羅も来ていて、なぜか洋平は沙羅に見つからないようにするのだった。
なにか、曰くがありそう。
そして、一波乱ありそう。
【パン職人とパン職人】
その専門学校の同窓会。
監事は洋平で、沙羅につっけんどんに接する。
そして、早くも波乱が……。
秋葉が、「厨房助手募集」を見てやってきたのだ。
しかも、自分と紗良の腕を見て今後のパン職人を決めてほしいと。
当然断るかと思った天宮が、アルバイトとして雇うと言う。
絶望的になった紗良だが、そこは天性の素直さで秋葉に接する。
一方秋葉は、そんな彼女の接し方にいらつきつつ、次第に心を開いていく。
しかし、「いい子」すぎるよ>紗良。でもそれが嫌な感じでないのがいいのかな。
こういうのが、本当の「育ちの良さ」なのだろう。
それでも、自分のやりたいことはやり通す筋の強さも持っている。
天宮が札幌の娘に会いに行って留守になる三日間を、残ったメンバーで乗り切れるか。
【乙女たちのお茶会】は、スイートルームに泊まった老女二人の物語。
90歳近い彼女たちの一人がお誕生日に自分に振る舞うホテル滞在。
学生の頃はそうでもなかったのが、還暦を過ぎてから親しくなった友人とのステイだ。
いつまで経っても「乙女」である彼女たちが、優雅に過ごしたアフタヌーンティー。
このホテルのスイートに、一度は泊まってみたいものだ。
【ホテリエの流儀】は、同じホテル従業員が猫番館のおもてなしを偵察(?)に来る。
ハプニングへの対応の素晴らしさに、すっかり満足して帰ることが出来た。
今はホテルマンとは言わずに、ホテリエというのだそうな。
彼女が務めているホテル(あるいはその近くのホテル)に、泊まったことがある。
関内駅から横浜スタジアムを眺めながら歩いて到着したホテル。中華街にも近かった。
残念ながら、特に印象には残っていない。
そして最後の【聖夜の魔術師】で、このシリーズも終わる。
紗良と要がもう少し近づくかなと期待したのだが、余韻を持たせてのラストだった。
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