アガサ・クリスティ【教会で死んだ男】
著者:アガサ・クリスティ
訳者:宇野 輝雄
価格:968円
カテゴリ:一般
発売日:2003/11/01
出版社: 早川書房
レーベル: クリスティー文庫
利用対象:一般
ISBN:4-15-130062-7
ポアロとヘイスティングズの名コンビが数々の難事件に挑戦する!ポアロもの11篇のほかに、ミス・マープルもの1篇、怪奇もの1篇を収録。
収録作は12篇あるが、ドラマで観たものから順に。
【戦勝記念舞踏会事件】
原作では、ポワロは舞踏会に行っていない。
【二重の手がかり】
ドラマではポワロの「まさか」があったのだが、原作ではそれほどでもない。
しかしポワロが公爵夫人に好意を抱いただろうことは想像できないでもない。
【プリマス行き急行列車】
こちらはほぼ、ドラマ通り。じゃなく、原作にかなり忠実にドラマ化されている。
【スズメバチの巣】
こちらは、ドラマと違ってかなりシンプルな展開をしている。
ドラマではよりを戻した二人の様子や、ラングトンのアトリエのことなどもあったのに。
あと、ドラマでは午後7時半だったが、原作では午後9時だ。
イギリスの夏は、午後9時でも明るいのかな?
ほかに、
【潜水艦の設計図】
【クラブのキング】
「クラブのキング」は不吉な合図?
ここでは、家族の絆の強さを感じさせられる。
しかしブリッジをするのに、どうして「クラブのキング」だけ箱の中に入れておいたのだろう?
【マーケット・ベイジンクの怪事件】
せっかく田舎で休暇を楽しもうとしていた、ジャップ警部・ポワロ・ヘイスティングズだったが……。
ここで、ジャップが壊されたドアを持ち上げるのに、なぜポワロを呼んだのだろう。
そのおかげでヘイスティングズはハンカチを調べることが出来たのだが、明らかに体力はポワロよりヘイスティングズの方が勝っているのでは?
しかし、ヘイスティングズは怪我をして退役している。もしかしたらその辺を考慮したのかもしれない。
しかしドラマで見る限り、ヘイスティングズは元気そうだが。
またどこかでそれが判ればいいな。
【呪われた相続人】
長男は相続できないという呪いのかかった家系。
主はそれを信じ込んでいるが、アメリカ人の妻は信じていない。
しかし息子が色々危機に遭うことがあって、ポワロに相談する。
真相は、なんともやりきれない話だった。
【コーンウォールの毒殺事件】
夫に毒殺されかかっているのではと、相談に訪れた婦人。
そこには、夫に嫌疑がかかるよう、巧妙に仕組まれた罠があった。
【料理人の失踪】
ある中流家庭の料理人が、突然いなくなった。
それと、新聞に出ていた公金拐帯事件との関係は?
こういう依頼人はどちらかというと避けたいポワロだったが、ある時点で俄然興味をひかれて、真相を究明する。
【二重の扉】
最後の二篇は、ポワロものではない。
【洋裁店の人形】
洋裁店にいつの間にか現れた人形が、散々縫子たちを翻弄して、最後は窓から捨てられる。
それを拾った女の子は、人形をかわいがってくれるのだろう。
人形は、可愛がってほしかったのだという話。ということでいいのだろうか?
縫子たちのセリフが延々と続くだけで進展がなく(いや、人形はいろいろ勝手に動き回っているが)、あまり面白くなかった。
それとも、こちらの読解力不足なのかも。
そして表題作【教会で死んだ男】は、ミスマープルもの。
読んでいるはずだが、全く覚えがない。
しかし、幼い子が幸せになりそうな最後でよかった、よかった。
いつもながら、ミスマープルの推理力はたいしたものだわ。
これらの作品、ドラマ化されたら、追記していこう。
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