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2020.12.09

堂場瞬一【ネタ元】

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著者:堂場瞬一
価格:726円
カテゴリ:一般
発売日:2020/11/13
出版社: 講談社
レーベル: 講談社文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-06-521045-1

5つの時代を舞台に、特ダネを追う新聞記者たちを描いた短編集。【「TRC MARC」の商品解説】

表題作も中に入っているが、全体を通してそれぞれの時代の「ネタ元」の話。一社を舞台に描かれている視点は面白い。また、その短編が時代を経て次の短編にも登場するのも面白かった。

だが、

【号外】1964年。東京オリンピック。号外を狙ったものの、つぶされる話。
オリンピック開催式と、カバー絵の背後にある「草加次郎逮捕」の日が同じになったことから起きた、新聞記者に取っての大事件。
結果的には自分の手柄にはならないものの、記事自体はアップできたので良かった(と、主人公は思おうとする)。

【タブー】1972年。女性弁護士殺人事件。話題性沸騰。 そして恋人が婦警の記者の葛藤。極秘にしていたつもりが、警察ではバレバレだった。気をつけなければいけないネタ元。

【好敵手】1986年。新潟での長年のネタ元とその別れ。

【ネタ元】1996年。インターネット黎明期。この頃には自分もネットを使っていたから、記者の(周りがあまりにも知らなさすぎで焦る)気持ちも理解できる。

【不拡散】2017年。

新米記者の佐藤。ここで出てくる50代の桑名は、【ネタ元】でいち早くネットを使って苦い目にも遭っている。20年の時を経て、今やSNS時代に入っている。

最後に桑名が言った、「要するに、どこから出てきても情報は情報なんだよ」にホッとする。

 

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