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2021.02.26

【本バスめぐりん】

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著者:大崎梢
価格:726円
カテゴリ:一般
発売日:2019/10/24
出版社: 東京創元社
レーベル: 創元推理文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-488-48707-2

65歳の新人運転手テルさんと図書館司書ウメちゃん。年の差コンビと3千冊の本をのせて、本バスは今日も走る。【「TRC MARC」の商品解説】より

話のはじまりは【テルさん、ウメちゃん】。

以前は高級住宅地として金持ちが住んでいた住宅街。
「本バス」設置にあたって先導的な役割を果たした。

しかし今では本を借りに来る人も減り、巡回地から外されようとしている。

久志と奈緒子はなんとか食い止めようと、いつも手伝ってくれる三浦たちと相談する。

近くに保育園があり、そこの子どもたちが来てくれれば活気が出ていいのではないか。
名案に思われたが、一緒に手伝ってくれている女性はなぜかそれはムリだと言う……。

時代が変わると人に気持ちは変わる。しかし変わらない思いもある。

 

次の【気立てがよくて賢くて】は、ビジネス街近くの公園がステーションになる。
利用者はビジネスマンが多いので、昼休みにあわせて移動していく。

近くにはお持ち帰り用の移動弁当やカフェもある。

そんな中、フトしたきっかけで立ち寄るようになった が、奈緒子は気になるようだ。
そんな奈緒子を微笑ましく眺めつつ、久志も仕事に随分慣れた。

【ランチタイム・フェイリバリット】

転校してきて「めぐりん」をのぞき始めた女子中学生をめぐる大人たちの(いい意味の)お節介の数々。

今回の巡回地は、年数の経った団地。
【道を照らす花】に出てくるような高級住宅地ではなく、おそらくUD団地だろう。当市の古くからある団地が想起される。

そこへ来る「めぐりん」は、本好きにとって格好の社交場だ。

学校にもあまり慣れていないらしい女子中生は、めぐりんでは少しずつ大人と会話するようになる。
母を亡くして父と二人だけで越してきた彼女だが、その父親と話をしている近所の人もいる。

この少女の思い詰めたような気持ちと、それを暖かく見守る大人たち。
ホッとする物語だ。

 

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