アガサ・クリスティ【五匹の子豚】
著者:アガサ・クリスティ
価格:946円
カテゴリ:一般
発行年月:2010.11
出版社: 早川書房
レーベル: クリスティー文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-15-131021-8
16年前、高名な画家だった父を毒殺した容疑で裁判にかけられ、獄中で亡くなった母。でも母は無実だったのです……娘の依頼に心を動かされたポアロは、事件の再調査に着手する。
これ、覚えている。Kindle版は2014年に購入しているようだ。多分その時の記憶だろう、紙本はもっとずっと昔の話だから。
絵を描いている場面や、その回りの状況や毒薬の話などかなりはっきり覚えているのに、肝心の犯人が誰だったかはまったく思い出せない。
しかしだからこそ、5匹の豚のところを訪れるポワロの聴取がおもしろい。
この子豚はマーケットへ行った
この子豚は家にいた
この子豚はローストビーフを食べた
この子豚は何も持っていなかった
この子豚は"ウィー、ウィー、ウィー"と鳴く
五人の話を丹念に聞いて、それぞれに事件について思い出したことを手記として書いてもらう。
それをまた丁寧に検証して、ポワロは真実にたどり着く。
いつもと違って、関係者に集まってもらうのは、地理的に言っても大変だったろう。
納得できる犯人でよかったが、被疑者は犯人を勘違いしたまま、その人をかばって死んでいったことになる。
かばってもらった人にとっては、辛い結末かもしれない。
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