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2021.05.27

有栖川有栖【怪しい店】

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著者:有栖川有栖
価格:704円
カテゴリ:一般
発売日:2016/12/22
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-104960-0

推理作家・有栖川有栖は、盟友の犯罪学者・火村英生を、敬意を持ってこう呼ぶ。「臨床犯罪学者」と。

火村英生シリーズ、珠玉の作品集が登場

 

冒頭の【古物の魔】は、哀れを催す話しだった。
同じ古物商の言った「自分のところにいたら、ちゃんと育てた」といった言葉が胸を打つ。

 

三番目の【ショーウィンドウ】のみ、語り手が有栖ではなく犯人自身。倒叙法を使っている。

しかし強盗の仕業に見せかけようとの企みだったが、靴を脱いで室内に上がっているなど、あまりにもお粗末。

 

次の【潮騒理髪店】は、有栖の語りだが火村の体験談。

火村がお仕事で出かけた海辺の村で出会った理髪店。
丁寧なお仕事は、読んでいるだけでもホッと出来るよう。


その日に店じまいするとのことで、火村は最後の客になる。

そのひとり前のお客だった女性の行動だが、やや不自然な気がする。

最後が表題作【怪しい店】

「みみや」という店名からして怪しげだが、その店ではひたすら顧客の悩みを聞いてくれるという。
人は、気軽にはしゃべれないことでも、実生活に関係ない人には話したくなることもある(といっても誰でもいいわけでもないだろうが)。その心理をうまく使っての商売(?)だったが、やがて……。

 

この「火村英生シリーズ」は何冊か読んでいる。
いずれも関西が舞台の話しが多いので、読んでいて楽しい。

未読本を読み倒そうかな。

火村が登場した頃は、アリスが学生時代の江神さんシリーズが好きだったので、余り馴染めなかったのだった。
もう江神さん登場はあり得ないだろう。

 

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