アガサ・クリスティ【ホロー荘の殺人】
著者:アガサ・クリスティ
価格:1,078円
カテゴリ:一般
発売日:2003/12/01
出版社: 早川書房
レーベル: クリスティー文庫
利用対象:一般
ISBN:4-15-130022-8
アンカテル卿の午餐に招かれたポアロを待っていたのは、血を流している男と、その傍らでピストルを手にしたままうつろな表情をしている女だった。
ポワロは、現場の発見者でもある。
そのあと何度も出てくる表現だが、ポワロはその現場を「お芝居」のようだと表現している。
登場人物、誰もが芝居をしている?
この屋敷の女主人は、愛すべきウッカリやさんだ。薬缶をかけたまま忘れてしまうのは、日常茶飯事。
また止めどなくおしゃべりをする女性でもある。
次から次へと出てくる彼女の言葉には、うんざりしてしまう。
本書でも、男の身勝手が描かれている。
何も知らない、この男の妻。
周りから愚鈍だと思われていて、彼女自身、そう振る舞っている。
しかし最後に、彼女自身の口から「自分は周りが思っているほどバカではない」といったことを言わせている。
一番大きなお芝居は、このことだったのかも知れない。
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