アガサ・クリスティ【鳩の中の猫】
著者:アガサ・クリスティ
価格:1034円
カテゴリ:一般
発売日:2004/07/01
出版社: 早川書房
レーベル: クリスティー文庫
利用対象:一般
ISBN:4-15-130028-7
中東の小国で起きた革命騒ぎ。そのどさくさに、莫大な財宝が消え去った……一方、英国でも有数の女子学園メドウバンク校に事件の影が忍び寄る。
「鳩の中の猫」とは、イギリスの古いことわざである集団に入り込んだ異物のようなものらしい。
猫が悪い意味で使われている?
クーデターとか諜報機関とか、クリスティにはたまに出てくるが苦手分野だなと思ったがそうでもなかった。
登場人物は多いが、意外と区別しやすい。
他の人物に扮するというのが、やはり映像化した場合どうなるのか興味がある。
このメドウバンク校の校長というのが、素晴らしい人だ。
自分で創立し、発展させてきた。
その彼女が、そろそろ引退を考えたときに後継者候補に言う言葉。
現在的な理念を持った人に、運営してもらうべき学校なの。
過去の知恵を保存するととともに、未来に目を向けている人にね。
また、ある程度真相をつかんでポワロに助言を求めにいった学生も、ふわふわと青春を謳歌しているだけではなさそうだ。
彼女の母親というのが、行きたいところへフラッと出かけていってしまうというのも面白い設定だ。
最後に登場した女性。
クーデターで亡くなった国王に、こんな人がいたのか。
その息子が、立派に成長しますように!
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