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2021.07.27

仁木悦子【赤い猫】

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著者:仁木悦子
価格:968円
カテゴリ:一般
発売日:2018/05/10
出版社: 筑摩書房
レーベル: ちくま文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-480-43518-7

【日本推理作家協会賞短編部門(第34回)】無愛想な老婦人・郁の豪邸で住み込みで働くことになった多佳子。幼い頃に母が何者かに殺害されたことを打ち明けると…。

 

なんと言っても、表題作【赤い猫】がよかった。

車椅子の老女が、安楽椅子探偵。
ある事件がきっかけでより親密に接するようになった多佳子の話から、郁がたどり着いた結末は……。

 

【白い部屋】とは、病室のこと。

銃弾を受けて入院中の三澤潤が、心ならずも安楽椅子探偵になってしまった。
同室の4人が登場人物で、その中の一人は退職刑事。
病室の話題は、大邸宅での殺人事件。

もと刑事が思いがけない形で関係していて、三澤が力を貸す話しだった。

 

【青い香炉】は、卒業して植物学者になっている仁木雄太郎が探偵役。

川向こうにたった一軒建っている民宿が舞台。
間の川に架かっている吊り橋が強風で切れてしまう。そこを伝ってとっていた電気も電話も遮断されて……。
密室もの(孤島もの)のようでいて、事件は半年も前に起きた陶芸家殺人事件の話になる。

解決して帰るときになるまで、この植物学者が雄太郎だとは思わなかった。

 

編者が日下三蔵で、仁木悦子の探偵をずらりと並べたようだ。

 

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