仁木悦子【粘土の犬】
著者:仁木悦子
価格:605円
販売開始日:2019/03/08
出版社: 講談社
レーベル: 講談社文庫
ISBN:978-4-06-136062-4
迷宮入りかと思われた事件だったが、目の不自由な奇妙な粘土細工の犬が、犯人を告発していた……。初期の短編集。
【かあちゃんは犯人じゃない】
小学五年生の坊やの冒険譚。著者お得意の、少年探偵。
継父が殺されて、母親が容疑者として捕まった。
何としてでも助けなくてはと、少年は知恵を絞る。
途中(明らかに偽の)警視庁刑事が出てきたりして、ハラハラさせられる。
【灰色の手袋】
仁木兄妹もの。
右利きか左利きかが、一つのポイント。
【弾丸は飛び出した】
画の中から弾丸が飛び出したり、待合室からの弾丸で道路にいる人が倒れたり。あまりにも偶然性が強く、不可能な事件。これは今ひとつだった。
雄太郎が「降りた」のはそのせいではないが……。
そして表題作【粘土の犬】
粘土の犬の上に多い株沙汰テイル八角形のものとは?
倒叙もの。
母への愛情が、4年後の真相解明に繋がった。
しかしいくら登場人物の感じたこととは言え、差別的な言葉が多すぎるのが気になった。著者自身身障者だし、ご自身が差別的な方だとは思わないが……。
ここでも当時の言葉が色々出てきて、若い人には通じないだろうなという気もした。
トッパーとか慎太郎刈りとか、判るかな?
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 月村了衛〔ほか〕【警官の標】(2025.02.19)
- 森博嗣【作家の収支】(2025.02.17)
- 佐々木譲【遥かな夏に】(2025.02.13)
- コマkoma【軍人婿さんと大根嫁さん 2巻】(2025.02.12)
- 江上先輩と火村准教授(2025.02.11)
コメント