平岩弓枝【御宿かわせみ傑作選1 初春の客 】
著者:平岩弓枝
価格:880円
カテゴリ:一般
発売日:2014/02/07
出版社: 文藝春秋
レーベル: 文春文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-16-790030-4
全34巻から選りすぐった7篇を、美しいカラー挿絵(画・蓬田やすひろ)とともに収録した、ファン必携のベスト版第1弾! シリーズを振り返った書き下ろしエッセイを収録。
【御宿かわせみ8白萩屋敷の月】を読んで、もっと読みたくなった。
しかし今から全部読むのは大変だ。そこで、この傑作選を読んでいくことにする。
しかし一番最初からではなく、すでに東吾とるいの間は周りが知っているところまで進んでいる。
表題作【初春の客】では、長崎にいる外国人が奴隷を連れてきていたことを初めて知った。
その黒人と遊女との、哀しい恋の話しだった。
背中に遊女を背負って沖へ泳いで行っても、たどり着く先は死しかないだろう。
東吾は方月館という道場で、代稽古を受け持っている。言わばアルバイトで、部屋住み次男としては小遣い稼ぎになる。
評判はとてもよく、その容姿と相まって近所でも人気だ。
【鈴虫】は行きすぎた教育ママの末路を描いて哀れ。
一方の長太郎の爽やかな稽古ぶりが救いだ。
いきさつで鈴虫のことを知った東吾は、るいへの土産にしようと鈴虫をもらって「かわせみ」を訪れる。
ところが、「かわせみ」では、先刻鈴虫を飼っていたのだった。
『今年もよく啼いている』というるいの言葉を聞き流していたと、拗ねられる結果になってしまった。
【岸和田の姫】は、地名に惹かれた。
岸和田城には行ったことはないが、庭園は国の名勝に、城跡は大阪府の史跡に指定されているという。
生後一度も(江戸にある)屋敷の外へ出たことのない姫君が、城の改築のどさくさに紛れて抜け出す。
しかし迷子になってしまって帰れないところを、東吾に出会う。
といった話しで、最後に次の参勤交代で父親である殿は、姫を連れて岸和田へ帰るというほのぼのとした終わり方だった。
しかし、いずれも東吾はよくもてるなぁ。
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