アガサ・クリスティ【象は忘れない】
著者:アガサ・クリスティ
価格:858円
カテゴリ:一般
発行年月:2003.12
出版社: 早川書房
レーベル: クリスティー文庫
利用対象:一般
ISBN:4-15-130032-5
推理作家ミセス・オリヴァが押しつけられた奇妙な謎。それは十数年前に起きた心中事件は、男が先に女を撃ったのか、あるいは女が男を先に撃ったのか、というものだった。困り果てたオリヴァから相談を受けたポアロは「象のように」記憶力のよい人々を訪れ、過去の真相を探る。著者晩年の傑作。
実質ポワロ最後の事件らしい。
実際にはミセスオリヴァが、今回もポワロに「ヘルプ」を頼み込んだ事件。
事件と言っても過去の話で、それを調査して欲しいということ。
ポワロはスペンサー警視を介して、当時の担当警視からも話を聞く。
ポワロが過去の事件を解決したのは、これまでに3件あったという話題になる。それらに関しては結構本書でも触れている。
その三冊とは、【五匹の子豚】【マギンティ夫人は死んだ】【ハロウィーンパーティー】だが、【五匹の子豚】と似て無くもない。
が、結局依頼人は財産がらみだった。
しかし若い人たちはしっかりしていて、キチンと落とし所を心得ていた。
気になるのは、精神障害についての記述で、これは本書に限らないが、当時の社会情勢ではありうる偏見なのだろう。
「象は忘れない」とはイギリスのことわざで、屈辱を受けた象がそれを覚えていて、次に出会ったときに鼻から水をぶっかけるというもの。
物覚えがいいという意味で使うらしい。
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