有栖川有栖【菩提樹荘の殺人】
著者:有栖川有栖
価格:737円
カテゴリ:一般
発売日:2016/01/04
出版社: 文藝春秋
レーベル: 文春文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-16-790525-5
「臨床犯罪学者・火村英生」斎藤工×窪田正孝で2016年1月より連続ドラマ化
お笑い芸人志望の若者、アンチエイジングのカリスマ等、「若さ」をモチーフとした作品集。学生時代の火村英生の名推理もキラリ
有栖が火村と出会ったのは学生時代(おそらく3回生)だが、だとするとデビュー作【月光ゲーム】はじめ何冊かある先輩江神とはどうなったのか?
火村の比重が高くなるにつれ、疑問だった。
解説氏によると、その時のアリスと社会人になった推理作家有栖とは別人という設定のようだ。
火村よりの方が好きだったのに。
何故今これを書くかというと、本書は「若さ」がテーマで火村の学生時代にも触れているから。
その火村が推理に長けていたことを示す【青の時代】。
この時アリスはまだ火村と出会っていない。
火村の方はすでに「ばあちゃん」に家に下宿している。
冒頭作【アポロンのナイフ】では、アリスの出会ったアポロンは、真犯人だったのだろうか?
何故か感情移入してしまうのだが……。
次作【雛人形を笑え】は、人気の出始めた漫才師の死。
コンビのそれぞれが、以前は違う相手と組んでいた。
彼らの間に軋轢はなかったのか?
思いがけない事実に、後味が悪かった。
そして、【探偵、青の時代】。
火村は真面目な勉強会だと思って飲み会に臨んだのだったが……。
彼が到着するまでの他の学生たちの噂話がどんなものだか。こういうのは、気に入らない。
もっとも火村はまったく気にしないだろうが。
最後が表題作【菩提樹荘の殺人】
これは今ひとつだった。
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