2021.09.30
2021.09.29
有栖川有栖【暗い宿】
著者:有栖川有栖
価格:297円
カテゴリ:一般
販売開始日:2014/04/03
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
ISBN:978-4-04-191307-9
廃業した民宿、冬の温泉旅館、都心の瀟洒な名門ホテル――。様々な〈宿〉で起こる難事件に火村&有栖川コンビが挑む。傑作ミステリ作品
【暗い宿】
こちらの舞台は奈良県のやや山奥で、多分このあたりまでバスで延々とのぼって行ったのがなつかしい。
「夜中に階下で何かを掘る音」というのは、どこかで読んだような。
しかし16年間も、死体の上でよく寝ていられたなぁ。
【ホテル・ラフレシア】
リピーターの多いホテルという設定だが、如何せん名前が……
犯人捜しのイベントが楽しそうだった。
オブザーバーとして参加していたアリスだったが、解くことが出来てよかった、よかった。
その間火村は部屋にこもって仕事をしていた。
アリスと編集者が散歩途中で出会った夫婦と火村が出会う。
実はわけありの夫婦だったとは。
【異形の客】
舞台は武田尾温泉か?あとがきを読んだらそのようだった。
ちょっと変わった趣向だが、そこから考えられることと言えば……
ということで、非常に凝った作りということではなかった。
こんなこじんまりとした宿に連泊してみたい。
【201号室の災厄】
今回は火村が出会った災厄について。
アリスは、冒頭東京で火村と落ち合って食事をするだけの登場。
東京出張で友だちから譲って貰った高級ホテルに泊まった火村。
心地よい部屋で過ごせるはずが、つい飲み足りないと思ってバーへ行ったばかりに……。
ここで出てくる外国人のアイドルが宙を飛ぶシーンだが、猿之助が得意とするところで特に奇抜な演出でもなさそうだ。
しかしこれが、火村の危機を救ったのだから、頭は使いようか。
このあと続けてホテルシリーズが出ているのかどうか、まだ見つけていないが。
2021.09.28
有栖とアリス
特にファンというのではないが、有栖川有栖作品をよく読んでいる。
著者のお住まいが大阪ということもあって、関西を舞台にした本が多いからかも知れない。
知った土地が舞台になると、あれこれ想像力が働く。
これまで意識せずに読んだ中で、火村助教授ものが結構多かったようだ。
火村を気にし始めたのは、火村も有栖も同じ大学出身で学生時代から面識があったということ。
有栖川有栖さんのデビュー作は【月光ゲーム】で、この本でアリスの先輩江神さんに惚れ込んだ。
シリーズで何冊か出ていて読んでいった。
その内、アリスが火村とも同窓であると知って、ちょっと混乱した。
どこかで三人が交差することはなかったのだろうかと。
しかし、アリス・江神シリーズと有栖・火村シリーズとは別物であるらしいことが判ってきた。
アリスと有栖は、別人だったのだ。
これは、かなりショックだった。そして、江神さんが登場しなくなったことも。
2021.09.27
アガサ・クリスティ【カーテン】
著者:アガサ・クリスティ
価格:946円
カテゴリ:一般
発行年月:2011.10
出版社: 早川書房
レーベル: クリスティー文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-15-131033-1
ヘイスティングズは親友ポアロの招待で懐かしきスタイルズ荘を訪れた。老いて病床にある名探偵は、過去に起きた何のつながりもなさそうな五件の殺人事件を示す。その陰に真犯人Xが……
ポワロ最後の事件。
「カーテン」とは文字通り幕引きだが、ものとしての暗示でもあった。
最後の事件ではあるが、早い時期に書き上げられていたとか。
ここではヘイスティングスのおバカぶりが際立っていて、娘との喧嘩にしてもおよそのことは想像できるのではないか。
そういうヘイスティングスだから、ポワロは彼に「X」なる殺人鬼の名を明かさなかった。
彼は、ポワロや妻といった「保護者」なしに一人で生きていくのは難しいのかも。
スーシェ主演のドラマでは、放映は最後でも撮影は一番最後では無かったとか。これで終わるのをスーシェが辛がったとか。
たしかに、喪失感はんぱない。
読み終わってから、突然カーの【~の悲劇】三部作を思い出した。
細かいことは忘れたが、探偵役の若い女性が慕っていた老探偵。
その探偵の最期もまた、渾身の力をかけての勝負だった。
「老い」は辛い。
2021.09.26
アホ毛
朝日新聞土曜版「be」の記事。
こんな言葉があることは知らなかった。
堂々と、「美容用語」なのだという。
この飯間先生の「B級言葉図鑑」では、街中で見られる色んな「B級」な言葉を解説して下さっている。
よくまぁこんなのを見つけてこられるなぁと思う言葉も多い。
画像は4年前。関空内のレストラン入り口にて。
2021.09.25
島田荘司【北の夕鶴2/3の殺人 吉敷竹史シリーズ】
著者:島田荘司
価格:713円
販売開始日:2019/08/28
出版社: 文藝春秋
レーベル: 文春e-book
北の大地で壮大なトリックが展開される傑作ミステリー。
『占星術殺人事件』『奇想、天を動かす』などと並び称される名作!
離婚した妻・通子から掛かってきた一本の電話。
ただ、「声が聞きたかった」と言うだけの電話を不審に思った吉敷は、通子を追って上野駅へ向かう。
発車した〈ゆうづる九号〉に通子の姿を認めた吉敷だが、翌日、車内から通子と思われる死体が発見された。
通子の足跡をたどる吉敷は、彼女が釧路で殺人事件の容疑者となり、姿を消していたことを知る。
次々と降りかかる難事に身も心も傷だらけになりながら、別れた妻の無実を証明するため盛岡、そして釧路へと吉敷の捜査行は続く。
ハードボイルドと超絶トリックを融合させた驚異の傑作ミステリー!
吉敷竹史シリーズは二冊読んだだけだが、今回はなんというか。
全然関係ないが、アメリカのドラマ【逃亡者】を思い出した。
『リチャード・キンブル、職業 医師』
ほぼ吉敷と元妻の通子との関係がメイン。
舞台は上野発のブルトレ「ゆうづる」から、北海道の釧路へ飛ぶ。
奇妙な三角形のマンションが三つ、原生林の向こうに建っている。
そのマンションに、妻の通子は暮らしていた。
それも、殺人犯の汚名を着て。
結婚していた頃の話が、大きなヒントになる。
吉敷は通子を救うべく、孤軍奮闘する。
義経伝説や、謎の「泣く石」「鎧兜を着けた武者」、その武者が写真の背後に映っていたふしぎ。
これらの壮大なトリックを、吉敷は暴いていく。
それも、犯人から怪我を負い、半死半生の状態で。
通子の言動がどうにも理解しがたいが、盛岡での子どもの頃の話も関係していた。
途中、何度も読むのをやめようかと思ったが、トリックの謎読みたさに最後まで行った。
30年以上前のことで、盛岡まで、いや仙台までも、随分時間がかかっている。
もうこんな旅は出来ないし、こんな小説も生まれないのが残念だ。
2021.09.24
気象庁による「富士山の初冠雪」 異例の見直しの理由は?
今年の初冠雪は、色々話題になる。
いわゆる「初冠雪」が記録されたのは「9月7日」。
「富士山に雪!」「今年は早いな」。きのう早朝からSNSでは、うっすらと雪化粧した富士山の写真が相次いで投稿された。山頂の観測データによれば、夜にかけてまた零下の冷え込みとなった。(朝日デジタルニュースより)
ただしこれは静岡県側から見たもので、山梨県側から視認できないと初冠雪は発表出来ないとのこと。この日の甲府地方気象台からは、富士山は雲に覆われて見えなかったのだという。
それでも次の日だったか、昨年より、また平年より早い「初冠雪」が発表された。
それが突然、「初冠雪見直し」となった。
9月20日に一日の平均気温が10.3℃を観測。そのため「1年の中で最も高い値」が更新されて、9月7日の富士山の初冠雪は、見直しになったのだとか。
画像は、2020年1月30日。富士川から見た富士山。
こんな富士山も、青い富士山も、もう随分見ていないなぁ。
2021.09.23
有栖川有栖【妃は船を沈める】
著者:有栖川有栖
価格:550円
カテゴリ:一般
販売開始日:2015/12/25
出版社: 光文社
レーベル: 光文社文庫
ISBN:978-4-334-76404-3
「妃」と呼ばれ、若い男たちに囲まれ暮らしていた魅惑的な女性・妃沙子には、不幸な事件がつきまとった。友人の夫が車ごと海に転落、取り巻きの一人は射殺された。妃沙子が所有する、3つの願いを叶えてくれる猿の手は、厄災をももたらすという。
別々に書かれた【猿の左手】と【残酷な揺り籠】の間に「幕間」というショートショートを挟んで、少し関係のある中編2篇を収録したもの。
最初の【猿の左手】や「幕間」に出てくる、大阪南港にある外国人船員目当ての喫茶店が面白かった。
その店長である女性のたたずまいや、BGMの選曲など、行ってみたいなと思わせる。
二度目の訪問のあと、アリスが『又来るよ』といって去る。
すぐ「又来る」「またね」の「又」について思いを巡らす。
店の雰囲気から感じるのか、ちょっとノスタルジックな切ないような描写である。
それはさておき、後半でも火村は駆り出される。
大阪で大きな地震が起き、恩のある夫妻を気にして駆けつけた日下部という男が見たのは、その夫妻の離れに住んでいた加藤が倒れている姿だった。
夫妻も、ワインに入っていた薬で眠っていて、地震に気づいてもいなかった。
その現場へ行って夫妻と対面。
夫が挨拶し、続いて妻が現れたときは、心底仰天した。
なるほど! 本書のタイトルの意味が、ここで解った。
火村は、2年前に彼女が実際には糾弾されなかったのを意外に思ったようだ。
そして、ここでは彼女に対して徹底的に容赦ない。
火村は、絶対に殺人を許さないのだ。
動機は違っても、ポワロと相通じるものを感じる。
そして再度、冒頭の「はしがき」を読んで、本書が一冊になった意味が解った。
2021.09.22
2021.09.21
深町秋生【探偵は女手ひとつ】
著者:深町秋生
価格:682円
カテゴリ:一般
発売日:2019/01/10
出版社: 光文社
レーベル: 光文社文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-334-77783-8
まったく新しいタイプのヒロインが胸のすく活躍を見せる連作ミステリー!
元警官の椎名留美は、同僚と結婚して退職したが、その夫が殉死して残された娘とともに暮らしている。
探偵社を起業したが、仕事は本来の探偵だけでなく、むしろ「新規オープン店で代理で並んだり、農家の作業を手伝ったりしている。
全体に事件はかなり辛い話が多いが、それを山形弁が補っている。耳で聞いたのなら理解できないことがあるかもしれないが、文字で読むと楽しい。
【紅い宝石】
紅い宝石とは、サクランボのこと
元上司の警察署長から依頼を受けたのは、サクランボ泥棒容疑者の見張り。
東根市というのは実際にもサクランボ農家がおおいところらしい。季節になると「サクランボ泥棒」の話題があるので、多分有名なところなのだろう。
【昏い追跡】
万引きをした女生徒が自殺した。きつく叱りすぎたからではと、廻りの目は冷たい。
だが女生徒が現場で持っていたのはガラケーで、自殺したとき家にはスマホが残されていた。
違和感を抱いた留美は、その先を追求する。
【白い崩壊】
条件がよいのでうっかり訪ねた場所は、いまはカタギだという企業。刑事時代に相対したことのある「社長」の依頼は、行方不明になった従業員(若い女性)の捜索。
断るつもりだったが、彼女たちのことを思って助けに行く。
短編集だが、一つ読んだからハイ次ぎ、とはならない。一つ前の【昏い追跡】も【白い崩壊】も、ずしっと重たいから。
【蒼い育成】
「育成」とはそういう意味だったのかと、終盤近くなって知る。
冬の便利屋は、ひたすら雪下ろし。体力勝負だ。
その中で吝嗇な依頼主から頼まれたのは、彼女の店子を調べること。
思いがけない結果が待っていたが、そのケチなおばさんにも純情なところがあったのだった。
【黒い夜会】
今回は留美の「時折相棒」逸平ちゃんがターゲット。彼の妻に頼まれた浮気調査だ。
しかし彼のやさしさが伝わってきたし、無事友人を救えて、今回はいい話だった。
もっとも途中は随分と怖い話もあったが。
【苦い制裁】
ストーカーに付け狙われていると依頼してきた男。
だが実際は……。
けなげに生きている姉妹の話で、一番ほのぼのしたかな。
留美も、彼女たちからは依頼料を取らなかった。
こういうくずな男は、しっかりと「制裁」されるべきだ。
初めての作家さん。女性らしからぬハードボイルドな作品が多いようだ。
しかも、警察官であっても合法とは言い難い手法を使うような主人公も多い。
本書も結構危ないやり方があった。
2021.09.20
たたみかけてものを買わないこと
オンラインで使える「kakei+」を使い始めてから、1年経った。
この「kakei+」のサイトからは、定期的にメルマガが来る。
時折「羽仁もと子の言葉」というのもある。
羽仁もと子さんは、「友の会」の創設者であり、「婦人之友家計簿」の発案者だ。
最近のメルマガに、「たたみかけてものを買わないこと」というのがあった。
「たたみかける」とは「たたみかけてものを言う」といった使い方をすると思うのだが、この場合は買物を指している。
著作集の「家事家計篇」に「買いものについて」という章があり、「買いものの心得」として表題に書いた「たたみかけてものを買わないこと」と強調されている。
ストックを切らさないようにモノを買うのではなく、ストックがないときにこそ次を買うまでのつなぎを工夫して乗り切れということのようだ。
この「ストックを持ちすぎない」というのは、今ミニマリストや断捨離関係でよく聞く言葉ではある。
ストック大好き人間としては、肝に銘ずるべき言葉かも知れない。
2021.09.19
仁木悦子【陽の翳る街】
著者:仁木悦子
価格:660円
カテゴリ:一般
販売開始日:2019/03/08
出版社: 講談社
レーベル: 講談社文庫
ISBN:978-4-06-183313-5
パン・菓子屋の娘・青瀬悠子、推理小説研究に熱中している大学生・高城寺拓、女性雑誌フリーライターの有明留美子、書店の独身店主・数々谷浩平。推理小説研究会・モザイクの会の4人は春の夜、どんぐり坂で殺人事件に遭遇した! そして、なんとその被害者は、記憶喪失にかかっていることがわかり……。さわやかで、面白さ満載のミステリー。
【花の散る街】【翳のさす街】【夢を売る街】【雨の降る街】【陽の沈む街】【風の荒れる街】【愛の灯る街】
いずれも「街」のつく語で終わっている章タイトルを観て短編集かと思ったが、違った。
被害者は、戦争中以前の記憶を失っているという、ちょっと変わった経歴の持ち主。
書店店主浩平は、自分の故郷で幼い頃隣に住んでいた人と間違えて声を掛けたことがあった。
ところが、その元隣人も働いている先の一家の殺人事件に巻き込まれたあと、突然姿を消していた。
この辺りから、話は断然面白くなる。
登場人物が多く、しかも同一人物で違う名前になっていたり、これが日本の話だからいいものの、外国人だったらメモなしではこんがらがってしまう。
途中、仲間の一人の不可思議な行動があったりしていたが、最後はうまくオチがついてよかった。
こうした商店街も、今は殆ど見かけないなぁ。
「モザイクの会」の一人拓は、【青い香炉】で仁木雄太郎と同じ宿に泊まった大学生だということを、あとで知った。最初はヘラヘラした若者かと思っていたが、気遣いのある心優しい青年だった。
2021.09.18
手帳の季節がやってきた
毎年9月になると、様々なダイアリーや手帳が売り出されはじめる。
悩むのは毎回のことだが、去年は特にひどかったような。
結局三つ使うことで落ち着いて、以後は他のところは見ないようにしようと決心したのだった。
この三つは、他のものを購入してもずっと買い続けてきたものたちで、本当は二種類に絞るべきだろうが何となく続いている。
まずはダイアリー
「マークス 手帳 2021 スケジュール帳 ダイアリー EDiT 1日1ページ 2021年4月始まり B6変型 リフィル 21SDR-ETA-RFL」
リフィルなのでカバーはずっと同じものを使っている。気に入っているのでへたってきたときも同じものを使いたいのだが、最近は売られていないようだ。
同じEDITの「マークス 手帳 2021 スケジュール帳 ダイアリー ウィークリー・レフト 2020年12月始まり B6変型 ジュエリー・ストーン ブルー」と同じカバー。
こちらは今年度から使い始めた4月始まりのお仕事用。
手帳二種類
「クオバディスプレーン」と「クオバディスビソプラン」。
これについては別記事で(?)
手帳のはずが、ダイアリーになってしまった。
2021.09.17
篠宮あすか【あやかし屋台なごみ亭 : 1 金曜の夜は不思議な宴】
著者:篠宮あすか
価格:528円
カテゴリ:一般
販売開始日:2017/03/29
出版社: 双葉社
レーベル: 双葉文庫
ISBN:978-4-575-51948-8
成人式の翌朝、二日酔いで目覚めた浩平の部屋には、見知らぬ男性・コンがいた。戸惑いながらも、浩平はコンに連れられて中洲の屋台、なごみ亭に行く。店主のなごみと、実は神使の見習いのお狐さんだというコンの働くその屋台は、訳ありのお客とあやかしが集まる、ちょっと変わったお店だった。
どこかで見たことのあるような設定。同様の本は多いのか?
「あやかし」ものは、そんなに好きではない。
最初はあまり乗れなかったが、次第に面白くなってきた。
博多名物「屋台」が舞台だが、この屋台は金曜日にしか開店せず、しかも積極的に客を呼び込んでいるわけではない。
味覚障害になやむ浩平はこの屋台「なごみ亭」で働く内、しだいにその魅力にはまっていく。
店主のなごみは、金曜日だけこの屋台を置き、他の日は違う仕事をしているようだ。といっても料理関係のようで、料理の腕はよい。
最初に浩平を屋台へ連れて行ったのは、狐の「コン」。
次は猫又の「ミー」。少女に飼われているが、その最期を知ってしまって、自ら彼女を救う。
次は天邪鬼。鬼の子どもだ。
最期が、浩平の事情。
母親が看護師だった彼は、母の仕事の関係で一人ご飯が多かった。
頑張って弱音を吐いていなかったことが、結局味覚を感じないという症状になって表れていたのだ。
なごみ亭に通ううち辛みを取り戻すときもあったのだが、完全には治らなかった。
それが、自分を守ってくれていたあやかしとの出会いで、味覚を感じるようになる。
それぞれのあやかしはそのままの姿を見せたり、人間の姿を借りていたり。
主を救った猫の「ミー」が哀れだった。
いや、本人(本猫?)は満足だっただろうが。
2021.09.16
しんどい世の中「目ぇかんで死ね!」
しんどい世の中「目ぇかんで死ね!」 笑ってたくましく切り抜けよう
「まだまだ関西」の記事かなと思ったが、そうではなかった。
かなり切実な「死ね」と言われた話。
『目ぇ嚙(か)んで鼻嚙んで死ね!』は、関西人にとってはご愛敬だがすれ違いざまに「死ね」と言われたらやはり気分はよくないだろう。
記者は関西在住日が浅いようだ。
2021.09.15
鮎川哲也【宛先不明~鬼貫警部事件簿~】
著者:鮎川哲也
価格:605円
カテゴリ:一般
販売開始日:2013/12/13
出版社: 光文社
レーベル: 光文社文庫
ISBN:978-4-334-74812-8
秋田市内の公園で男性の絞殺死体が発見された。被害者は東京の印刷会社勤務のサラリーマン。東北旅行の最中、何者かに電話で呼び出され殺害されたと判明した。捜査線上に浮かんだ容疑者には、しかし、鉄壁のアリバイがあった。
短大の同窓生である主婦二人の会話から始まるが、それはいつの間にか飛んでしまい、途中からはもっぱらアリバイ崩しになる。
容疑者が気の毒なだけに、この人が真犯人ではないという結末を期待していたのだが、そうではなかった。
容疑者の用意した「鉄壁のアリバイ」というのを崩していく鬼貫警部に焦点があたっていく。
それにしてもこのタイトル。
タイトル付けに悩んでいた著者に、おつれあいのひと言で決まったとか。
まさに正鵠を射ている。
カバーの、タイトルと郵便ポスト。これが大きな伏線である。
土井善晴【学びのきほん くらしのための料理学】
著者:土井善晴
価格:737円
カテゴリ:一般
発売日:2021/03/25
出版社: NHK出版
利用対象:一般
ISBN:978-4-14-407267-3
「伝統の料理と進化する料理」「日本と西洋の食文化」「プロの料理と家庭料理」などの対立するテーマを比較し、それぞれの意味や目的、またその交わりから生まれた「料理の概念」について考察する。
著者の【一汁一菜という考え方】に救われた人は多いと思う。
料理が「苦」になると、せっかくの気持ちが台無しになる。
そうではなく、普段の料理はもっと気楽に作ろうと仰って頂くと、気持ちが楽になる。
日本人の暮らしの中にあった「ハレ」と「ケ」の境目が、だんだんはっきりしなくなっている。
普段の暮らしにもご馳走があり、正月だからといって、お節は一応用意しても、晴れ着を着るひとも減った。
むしろ個々人の祝い事の方が大切になってきたような。
著者は「ハレ」と「ケ」の中間というか、「ケハレ」という言葉を使っていらっしゃった。
時折読みかえして、気持ちを新たにしたい。
2021.09.14
甘酒 「飲む点滴」で夏の疲れ防止
この「飲む点滴」という話しをどこかで聞いて以来、割合意識的に甘酒を飲んでいる。
手軽にこうしたパック入りを購入しているが、むかーしおばあちゃんが麹で作ってくれた甘酒を思い出す。
2021.09.13
服部まゆみ【この闇と光】
著者:服部まゆみ
価格:616円
カテゴリ:一般
発売日:2014/11/22
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-102381-5
森の奥に囚われた盲目の王女・レイアは、父王の愛と美しいドレスや花、物語に囲まれて育てられた…はずだった。ある日そのすべてが奪われ、混乱の中で明らかになったのは恐るべき事実で―。
父親と他国の女が同一人物だというのは、何となく判った。
しかし「この国」が日本で、話しているのは日本語。階下にいる兵士たちのことが英語のことだったとは。
最後に元の家に戻され、彼女は彼だったことが判明する。
森の奥の家というのも、実際に存在していた。彼女が楽しんだ庭もある。
これらすべてが実際の場所ともリンクする。
幻想的というか、だまされた(だろうと言われた)気もするが。実際にはそれほど意外ではないというのが本音のところだ。
2021.09.12
きかんしゃトーマス、京都にやってきた 「ワクワクする」とあいさつ
きかんしゃトーマス、京都にやってきた 「ワクワクする」とあいさつ
平日は車庫にいるが、土日は転車台まで出てきて、おしゃべりをしてくれるんだって。
京阪電車のラッピングにもトーマスがいるが、実物を見ることが出来たら楽しいだろうなぁ。
2021.09.11
遠藤拓郎【朝5時半起きの習慣で、人生はうまくいく! 】
著者:遠藤拓郎
価格:1,320円
カテゴリ:一般
発行年月:2010.4
出版社: フォレスト出版
利用対象:一般
ISBN:978-4-89451-392-1
●ハーバード大学も注目!「医学的根拠」に基づく、睡眠シリーズ最新刊!
睡眠の医学的根拠に基づいた「朝5時半起き」なら、体に無理なくプライベートな時間を作り出すことができる。いいことずくめの「朝型生活の習慣の作り方」を、睡眠学の世界的権威がわかりやすく解説。【「TRC MARC」の商品解説】
人間の体内時計は25時間だから、起床後朝の太陽の光で24時間にリセットされるとは、よく聞く話だ。
一時不眠に悩まされて、夜中何時になっても眠れなかった。当然次の日は頭がボーッとして、仕事も捗らない。
医者から処方された入眠剤も効かない。
その内「テアニン」というサプリで、睡眠障害は改善されたようだが。
朝に弱い。早起きが出来ない。
その代わり、夜中は平気でパソコンを触っている。
何とか早起きが出来ないものかと、本書を手に取った。
一時期早起きできていたこともあったのだが(あの時は何という本を読んだのだっけ?)、いつの間にか元通りになっていた。
本書を読んで何とか早起きに挑戦してみようと思うが、時期はあまりよくない。
「朝5時半起き」とは、日の出を意識した説だ。
昨年入院中は、ブラインドを少し開けておいて日の出が判るようにしていた。
5時前には目を覚まし、6時になると部屋のドアを開けていた。
パソコンも21時頃には閉じ、そのあとはラジオを聞いたりしながら22時頃には就寝していた。
帰宅すると家事もあり、やはり就寝は遅くなる。
本書の言わんとすることはよく判るが、一つ気になることがあった。
著者の前作でも述べておられるようだが、著者は短眠(睡眠時間4時間半)を推進しておられる。
しかし、週5回は4時間半でも、土日のどちらかは7時間半と6時間睡眠を推奨。
ということは、本当は4時間半では足りないのではないのだろうか?
本書を読み終わった頃は雨の日が多く、朝はどんよりと暗くて太陽光は望めなかった。
これから日に日に日没が早くなる。
果たして、早起きが出来るようになるだろうか!
2021.09.10
2021.09.09
島田荘司【最後のディナー】
著者:島田荘司
価格:612円
カテゴリ:一般
販売開始日:2014/09/26
出版社: 文藝春秋
レーベル: 文春文庫
ISBN:978-4-16-748009-7
ミステリー作家の石岡は女子大生の里美に誘われて英会話学校に通い始めた。ふたりはそこで知り合った孤独な老人・大田原と親交を深めるが……。表題作など全3篇。
【里見上京】
東京の話かと思ったら、舞台は横浜だった。
「僕」というのは推理作家石岡のことで、里見は広島の大学から横浜の女子大に編入してきた。
二人は過去の事件で知り合っている。
【大根奇聞】
これはオリジナルではなく民話から取ったと、解説にあった。
この話「マンガ日本昔話」で見た覚えがある。最後の、雪が辺りを覆い隠す場面がよかったなぁ。
そして、【最後のディナー】。
コミュ力に欠ける石岡が、なんと里見に誘われて英会話スクールに通い始める。
英語が苦手な石岡は里見と同じクラスには入れず、一番下から始めることになる。
そのクラスに、クリスチャンの大田原という初老の男性がいた。
彼もクラスのみんなとは打ち解けていなかったが、ちょっとしたきっかけで石岡と話すようになる。
やがて里見も交えて3人、クラスが終わってからお茶を飲む日が多くなった。
大田原はふしぎな人物で、過去のことを語ろうとはしない。
だが貧しいその家には、マイセンの紅茶カップがあった。
その彼が石岡と里見に、ランドマークへ連れて行って欲しいとせがみ、夕食に招待する。
彼が手元不如意だと思っていた石岡は、この誘いを訝るのだが……。
その「最後のディナー」はご馳走で、彼は自分のことを初めて話す。
そしてマイセンの紅茶カップを二人にプレゼントする。
大田原は、死ぬつもりだったのだ。
この【最後のディナー】については、著者自身が背景について記述している。
それによると、大田原のモデルは早川雪洲の息子だというのだ。
今回御手洗は海外にいて、石岡のFAXによる相談に電話で回答するという、海を越えた安楽椅子探偵だった。
「御手洗ものは順番に読むべし」というアドバイスもあるが、そんなに関わり合っていられない。
上記二人が巻き込まれた事件の【龍臥亭事件】というのは上下もので、大変長編のようだ。
ま、気の向くままに他の本の合間に読破していくことにする。
2021.09.08
反ミニマリズム?
ミニマリズムがブームだ。
確かに、スッキリした部屋を見ると「いいなぁ」と思う。
「方丈記」の世界は、憧れである。
しかし、あまりにも何も無いと、不安にならないだろうか?
食品は、その日の分だけ。近くにコンビニなりスーパーがあるから、買い置きの心配は無い。
という方でも、病気になればどうする?
ボールペンやハサミなど文房具は定位置において、一種類一つで充分か?
でも、それぞれ使う場所にある方が、いちいち取りに行かなくてすむから「持って来てそのまま」→「次に使うときにどこにあるか判らない」ということが無くなるのでは?
ちなみに我が家の場合は、玄関・仕事場・キッチン・洗面所・寝室・テレビの側と5つか6つはある。
食品の備蓄は、やはり必要だ。それも、冷蔵庫以外の場所で保管できるものが。
何でも極端に走るのではなく、人それぞれ。自分にとって一番住みやすい環境を作ることが大切だと思う。
しかし、スッキリした部屋は憧れではある。
画像は、9年前の桜島。
2021.09.07
小湊悠貴【ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人4】
著者:小湊悠貴
価格:649円
カテゴリ:一般
発売日:2021/04/20
出版社: 集英社
レーベル: 集英社オレンジ文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-08-680375-5
見合いを断ったことを兄に責められ、とっさに「恋人がいる」と噓をついてしまった紗良。すると兄は猫番館に宿泊の予約を入れてきた!? 困った紗良は、要に彼氏のフリを頼むことにす...
横浜山手の洋館ホテルを舞台に、個性豊かなホテル従業員と、束の間の安らぎを求める宿泊客がおりなすハートウォーミングストーリー。
今回は、猫番館で働く人たちのそれぞれの物語を中心にして進んでいく。
冒頭作【思い出はバターの香り】では、沙羅の兄冬馬登場。祖父の意思をしっかり受けつぐつもりの冬馬は、逆らって家を出た沙羅や叔父の誠をやや軽んじている。
その冬馬が婚約解消で見せた相手への心遣いで、意外と優しい面がわかる。
紗良の(偽の)相手の要ともうまくいきそうなのだが、紗良はあっさり嘘だったことを打ち明けてしまう。
【箱入り娘の憂鬱】では、留学していた要の妹が帰国して初登場。彼女は紗良に対抗心を燃やす。
【シンデレラではないけれど】では、ホテルのオーナーであり要の母親の綾乃とその姉の話。
このオーナーは、夫誠一郎と紗良の叔父誠が仲のいいのを、ひそかに妬いている。
プチ家出をしてホテルに泊まった姉と、昔を懐かしんで一緒に過ごす綾乃。
何不自由なく暮らしているが、やはり常に世界中を飛び回っている夫と過ごす日が少ない彼女は、さびしい。
綾乃から連絡を受けた姉の夫と息子が、チェックアウトする姉を迎えてきているのが、姉妹それぞれにそれぞれの幸せについて考えさせてくれる。
日常というのは、そうして流れていくのだろう。
【1/2のメロンパン】では、こわもてのシェフ隼介の物語。
父母が離婚し、母の実家のある長野で育った 。大学生だった兄は父の元に残り、その兄が訪ねてきた時の話から始まる。
部活で腹ぺこだった彼がいつも惹かれているパン屋のそばで、迎えに来た兄と出会う。
兄に誘われ店に入った彼は、たったひとつ残っていたメロンパンを、兄と半分こして食べる。
というのが導入で、成長して料理人になった彼と、以前働いていた兄の店での事件など。
彼にとって今いる猫番館が一番の場所であること。
そこのパン職人である沙羅がやいたメロンパンを、かつて去った兄の店で食べるという終わり方。
長野では「平等に」といいながら自分には大きい方をくれた兄だったが、今回は等分に割ってくれた。
それは兄が、弟をしっかり認めてくれている証だった。
紗良と要の関係は、お芝居で「カップル」を演じたことで、少しは距離が縮まったようだ。
最後の要のセリフ【紗良さんに似合う花】は、果たして本心なのか。それとも……。とあるが、まさにその通り。
この分では、続編ありかな?
本書は、人と人とが交わることの素晴らしさと難しさを教えてくれる。といった堅苦しいことではなく、サラッと読めて楽しかった。
シリーズものは続けてではなく、こんな風に少し時間をおいて読んだ方が楽しめるかもしれない。
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出版社: 早川書房
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利用対象:一般
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読書メーター
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中島さなえ【わるいうさぎ】
著者:中島さなえ
価格:612円
カテゴリ:一般
発売日:2018/09/13
出版社: 双葉社
レーベル: 双葉文庫
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ISBN:978-4-575-52147-4
ラボから脱走したわるいうさぎ、穴に挟まった饒舌なねずみ、“夜の当番”をさせられるたぬき、猛獣を愛し食べられたいと願ううさぎ。彼らがいる世界は、どこかで少しずつ繫がっていて…。連作短編集。【「TRC MARC」の商品解説】
動物実験をしている「ラボ」という研究所にとらわれている黒いウサギは、実験中反抗するものだから「わるいうさぎ」と呼ばれていた。
彼はある日、ラボを脱走する。「連れて行って」という隣のケージの若い雌ウサギを残して。
その彼は狸の集団に拾われるが、狸たちは集団で過ごすことで外敵からは身を守られていたが、団長と呼ばれるそれこそ「古狸」の圧政に苦しんでいた。
団長はウサギを気に入り、日に何度も自分のすみかから彼の作業ぶりを見に行く。
その度に、「わるいうさぎ」を拾ってくれた兄妹など団長の重たい輿を担ぐ4匹の狸は、一日に何度も往復せねばならない。
団長は「わるいうさぎ」に命令があるからやってこいという。用があるなら自分から出向けという「わるいうさぎ」は、報復を受ける。
その狸集団から逃げた「わるいうさぎ」は、ノモさんという男性の小屋にたどり着く。
それ以降は、ノモさんの小屋にいた「ネズミ」や「犬」、それに村近くの森に住んでいるフクロウや鷹の物語が続く。
「おかしみにあふれた大人の童話集」というが、内容は結構厳しいものが多い。
勇気ある「わるいうさぎ」の行動は、何を物語っているのだろうか?
著者は、あのなかじまらもさんの娘さん。
デビュー作である。
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