島田荘司【北の夕鶴2/3の殺人 吉敷竹史シリーズ】
著者:島田荘司
価格:713円
販売開始日:2019/08/28
出版社: 文藝春秋
レーベル: 文春e-book
北の大地で壮大なトリックが展開される傑作ミステリー。
『占星術殺人事件』『奇想、天を動かす』などと並び称される名作!
離婚した妻・通子から掛かってきた一本の電話。
ただ、「声が聞きたかった」と言うだけの電話を不審に思った吉敷は、通子を追って上野駅へ向かう。
発車した〈ゆうづる九号〉に通子の姿を認めた吉敷だが、翌日、車内から通子と思われる死体が発見された。
通子の足跡をたどる吉敷は、彼女が釧路で殺人事件の容疑者となり、姿を消していたことを知る。
次々と降りかかる難事に身も心も傷だらけになりながら、別れた妻の無実を証明するため盛岡、そして釧路へと吉敷の捜査行は続く。
ハードボイルドと超絶トリックを融合させた驚異の傑作ミステリー!
吉敷竹史シリーズは二冊読んだだけだが、今回はなんというか。
全然関係ないが、アメリカのドラマ【逃亡者】を思い出した。
『リチャード・キンブル、職業 医師』
ほぼ吉敷と元妻の通子との関係がメイン。
舞台は上野発のブルトレ「ゆうづる」から、北海道の釧路へ飛ぶ。
奇妙な三角形のマンションが三つ、原生林の向こうに建っている。
そのマンションに、妻の通子は暮らしていた。
それも、殺人犯の汚名を着て。
結婚していた頃の話が、大きなヒントになる。
吉敷は通子を救うべく、孤軍奮闘する。
義経伝説や、謎の「泣く石」「鎧兜を着けた武者」、その武者が写真の背後に映っていたふしぎ。
これらの壮大なトリックを、吉敷は暴いていく。
それも、犯人から怪我を負い、半死半生の状態で。
通子の言動がどうにも理解しがたいが、盛岡での子どもの頃の話も関係していた。
途中、何度も読むのをやめようかと思ったが、トリックの謎読みたさに最後まで行った。
30年以上前のことで、盛岡まで、いや仙台までも、随分時間がかかっている。
もうこんな旅は出来ないし、こんな小説も生まれないのが残念だ。
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