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2021.09.27

アガサ・クリスティ【カーテン】

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著者:アガサ・クリスティ
価格:946円
カテゴリ:一般
発行年月:2011.10
出版社: 早川書房
レーベル: クリスティー文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-15-131033-1

ヘイスティングズは親友ポアロの招待で懐かしきスタイルズ荘を訪れた。老いて病床にある名探偵は、過去に起きた何のつながりもなさそうな五件の殺人事件を示す。その陰に真犯人Xが……

ポワロ最後の事件。

「カーテン」とは文字通り幕引きだが、ものとしての暗示でもあった。

最後の事件ではあるが、早い時期に書き上げられていたとか。

ここではヘイスティングスのおバカぶりが際立っていて、娘との喧嘩にしてもおよそのことは想像できるのではないか。
そういうヘイスティングスだから、ポワロは彼に「X」なる殺人鬼の名を明かさなかった。

彼は、ポワロや妻といった「保護者」なしに一人で生きていくのは難しいのかも。

 

スーシェ主演のドラマでは、放映は最後でも撮影は一番最後では無かったとか。これで終わるのをスーシェが辛がったとか。
たしかに、喪失感はんぱない。

読み終わってから、突然カーの【~の悲劇】三部作を思い出した。
細かいことは忘れたが、探偵役の若い女性が慕っていた老探偵。
その探偵の最期もまた、渾身の力をかけての勝負だった。

「老い」は辛い。

 

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