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2021.10.18

有栖川有栖【海のある奈良に死す】

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著者:有栖川有栖
価格:704円
カテゴリ:一般
発売日:1998/05/21
出版社: 角川書店
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:4-04-191302-0

半年がかりで書き上げた長編が、やっと見本になった! 推理作家・有栖川有栖は、この一瞬を味わうために神田神保町の珀友社にやってきた。会議室に通され見本を心待ちにしていると、同業者の赤星学が大きなバッグを肩に現れた。久しぶりの再会で雑談に花を咲かせた後、「行ってくる。『海のある奈良』へ」と言い残して赤星は会議室を後にした。翌日、福井の古都・小浜で赤星が死体で発見された。赤星と最後に話した関係者として、有栖は友人・火村英生と共に調査を開始するが――!?

一度読んだはず。当時は火村という名前には全然関心がなかった。
こんな頃(本書を初めて読んだ頃)から登場していたのか。

「海のある奈良は小浜だ」というのはよく知られたはなしで、これがある意味目くらましになっていた。

「お水取り」の水は遠い福井県の水だと聞いたころは、そんなバカなと笑ったものだ。
しかし信仰が深ければ、あるいはそういうことも可能かなと思えないでもなくなった。

本書ではアリスが火村に解説する形で語ってくれるので、色々勉強になった。

もう一つ、ミイラの肉を食べて生き続けた「八百比丘尼」の話も面白かった。

本書は、ミイラの肉を食べたのではと思われるような女性が登場する。
その女性の、まさに永遠に若いことが一種の罪になっている。

 

禁断の恋慕は哀しい。

 

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