有栖川有栖【こうして誰もいなくなった】
著者:有栖川有栖
価格:858円
カテゴリ:一般
発売日:2021/11/20
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-111521-3
孤島に招かれた10人の男女、死刑宣告から始まる連続殺人――
【そして誰もいなくなった】を元にしているので、最初長編かと思ったがそうではなかった。
短編ではない中編くらいの量で、かなり元ネタをなぞっている。
ただ、元ネタでは探偵が出てこないのに対し、本編ではキザな探偵が登場する。時々フランス語ではなくイタリア語が出てくるのは、ご愛敬か。
冒頭作は、やや意外性があって面白かった。
取材先から帰る途中の、民俗学者。夜の山道を、慎重に運転している。
ふと、25年前を思い出す。
院生だった頃、同級生と聞き取りに行って夜になり、山道で迷う話。
誰もいない館に到着し、雨はひどいしで結局そこで夜を明かす。
現在に戻り、里まで下りた教授は妻に電話をする。
その妻とは……。
ほのぼのとした気持ちになれたのが収穫。
二つ目の【線路の国のアリス】は、面白くなかった。
もともと【不思議の国のアリス】を好きでなかったからかもしれないが。
そのせいで、あとは飛ばして、最後の表題作を読んだのだった。
著者の著作一覧があって、楽しかった。
その一作で有栖ファンになった【月光ゲーム】出版は、平成元年だったのか。
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