里見蘭【古書カフェすみれ屋と本のソムリエ】つづき
著者:里見蘭
価格:748円
カテゴリ:一般
発売日:2016/04/09
出版社: 大和書房
レーベル: だいわ文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-479-30590-3
オーナーのすみれが心をこめて作る絶品カフェごはんと共に供されるのは、まるでソムリエが選ぶ極上ワインのように心をとらえて離さない5つの忘れ難いミステリー。
このカフェにの客は、常連になると時折悩み事を打ち明けてくることがある。
そんな時、聞いていた紙屋君は、平台から一冊の本を持って来て『この本、買って貰えますか』と言う。悩み事解決のヒントがあるというのだ。
興味を惹かれたすみれも、同じ本を読んで考える。
が、なかなか判らず、閉店してから紙屋君を誘って食事をして、「答え合わせ」をしてもらう。
という趣向。
【恋人たちの贈りもの】
ミュージシャンを目指しながらも、アルバイトで生活している彼。
30歳までには結婚して専業主婦になりたい彼女。
3年前、彼女が27歳の時に交際を申し出た彼は、3年後に彼女(と彼らの子どもたち)を養えるようになること、という条件をつける。
今時そんな願望を、と思うが、彼女の生い立ちからすると宜なるかな。
そしてその年のクリスマス前。
彼は一大決心をして大事なギターを売る。
一方彼女は、へたってきたアンプをプレゼントする予定だ。
ここで紙屋君は、【オー・ヘンリー短編集】を勧めてくる。
当然「賢者の贈り物」だと思うよね。
ところが紙屋君のお勧めは、その中の「手入れのよいランプ」だった。
すみれと同じように、ここで紹介された本は出来るだけ読もうと思っている。
では、解答は?
という展開があとの短編でも続いていく。
この一篇だけでも文字数が多くなったので、あとはタイトルのみ。
一つ不思議なのが、紙屋君はお勧めする本を複数冊用意していることだ。
全部の本を複数冊用意するのはスペース的にも大変だろうから、これは偶然なのだろう。ちょっと調子よすぎという感もあるが。
【ランチタイムに待ちぼうけ】
【百万円の本】
【火曜の夜と水曜の夜】
【自由帳の三日月猫】
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 【本の雑誌 3月号】(2025.03.25)
- 江口恵子【普段使いの器は5つでじゅうぶん。】(2025.03.21)
- 堂場瞬一【英雄の悲鳴 ラストライン7】(2025.03.19)
- 篠田真由美【センティメンタル・ブルー】(2025.03.17)
- 【くらべて、けみして 校閲部の九重さん】(2025.03.13)
コメント