五木寛之【捨てない生き方】
著者:五木寛之
価格:1,000円
カテゴリ:一般
発売日:2022/01/27
出版社: マガジンハウス
利用対象:一般
ISBN:978-4-8387-7501-9
「マガジンハウス新書」の第1回配信本
「絶賛断捨離中」の自分ではあるが、これがなかなか進まない。
本書を読んで思った。
自分の中では、やはりこの著者のような生き方が性に合っているのではないかと。
山下ひでこさんが、『四の五の言わずにすてなさい』と仰ったとか。
ちゃんと断捨離するには、それくらいの覚悟がいるのだろう。
いくら「シンプルライフ」や「ミニマリスト」の本を読んでも一向に実践に結びつかないのは、体の芯に本書で言う「記憶」が強くしみこんでいるからではないだろうか。
人間関係も、次第に捨てていくのはある意味しかたないことであろうが、それはまた、非常に寂しいことでもある。
最近よく、昔の知人の夢を見る。
また、直近のことは即忘れるくせに、子ども時代のことを不意に思い出すことも多くなった。
モノを捨て去ってすっきりしてしまおうという生きかたは、モノに執着しないという、それはそれで潔い生きかたでしょう。しかし、考えかたによっては、逆に〈捨てる〉ということに執着している生きかたと言えるかもしれません。
そう、その通りだと、納得したのだった。
ものに執着するのは「生活上の問題」ではなく、「心の問題」なのだ。
「それでも」と葛藤しつつ、毎日が暮れていく。
たとえば孤独死といったことに対しても、寂しい、辛いではなく、結構なことであると考える。そういう方向に切り替えることが必要だろうと思います。
やはりまだ、こういう心境にはなれない。
もう少し続きがあって、
アルツハイマー病には、回想療法が効くのだとか。
『モノが身のまわりにあることで、モノから記憶が引き出されるように』なるのだという。
いや、言われなくても「回想療法」、自分でもしている(苦笑)。
『回想療法だと思って聞いてね』などと免罪符を自分で作りながら……。
| 固定リンク
« 定年考? | トップページ | 読みたい本リスト »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 吉田恵里香【恋せぬふたり】(2025.03.28)
- 仁木悦子【聖い夜の中で】(2025.03.27)
- 【本の雑誌 3月号】(2025.03.25)
- 江口恵子【普段使いの器は5つでじゅうぶん。】(2025.03.21)
- 堂場瞬一【英雄の悲鳴 ラストライン7】(2025.03.19)
コメント