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2022.05.04

鮎川哲也【アリバイ崩し】

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著者:鮎川哲也
価格:713円
カテゴリ:一般
発行年月:2011.5
出版社: 光文社
レーベル: 光文社文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-334-74946-0

堅物刑事が鉄壁のアリバイに挑む「汚点」ほか凝縮された鮎川ミステリー短編五編。鮎川作品の面白さが倍増する未収録エッセイを特別収録。

 

【北の女】

何と、当地が殺人現場になっていた。もっとも殆ど行ったことのない地域だから、土地勘はない。

舞台になった頃はもう随分昔で、自分がここへ来る前かもしれない。
京橋まで当該駅まで各停で50分とある。今は特急も止まる駅だ。

この表題【北の女】というのが大きな伏線であったとは、やはり追うものが現地に行って始めて判ることだった。

冒頭作に相応しい、面白いアリバイ崩しだった。

 

【汚点】は、レインコートについたニスのシミがポイント。
それと「愛子」という名前。

これが仙石線の駅名だというのも、おもしろかった。

しかし謎解きが終わってからだが、どうして容疑者は「愛子」という常連しか行かないバーを知っていたのだろうか?
どこかで読み落として居たのかもしれない。

 

途中に挟まれた【エッセイ 時刻表五つの楽しみ】

駅弁さがし・お土産探し、一つの列車を路線毎にたどる、あるある!
それに、「エア旅行」も。ま、【点と線】の模倣か。

以前は毎月買って、後ろにある列車構成表なども楽しく眺めていた。
いまはもう、読めない。

これが、本書一番のお得感だった!!

 

【下着泥棒】

これは理不尽すぎる。

殺人事件の現場でふと屋上で見た怪しい影を追って、冤罪を被ってしまった事件記者。
大けがをした上に左遷されて、ベッドの上で組み立てた推理に間違いなさそうだが……。

しかしこれ、警察が真犯人にたどり着かないままに終わってしまって消化不良になった。

 

【霧の湖】は、珍しく大学の助教授が探偵役を務める。以前にも実績があるのだとか。今は准教授の「推察もの」があるが(笑)。

依頼人は、彼の教え子である女子大生。
同時に婚約者でもあり、容疑者とされている彼女の兄は、学生時代の友人でもある。
愛情と友情で、真相を暴く。

 

【夜の疑惑】

二転三転して、最後に容疑者が真相を見抜いた新聞記者を前に、真相を語るというもの。
その時のご馳走がふぐ鍋で、怪しいなと思った。
文中、彼女が「魚肉をつまんで云々」が、大きなヒントだった。

それにしても【下着泥棒】と同じく後味が悪い終わり方。

どちらも新聞記者が真の犠牲者という共通点のあるのは、偶然か?

 

最後が

【エッセイ 私の発想法】

著者は本格物が本領なので、小説を書くときの発想は、まずトリックを考えることから始めると解く。
その後、そのトリックに相応しい人物設定に移るのだそうだが、そのトリック案出が大変な作業であることは、素人にも判る。

いつもありがとうございます。

 

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