« アブラサス (abrAsus) 旅行財布 | トップページ | モンベル 晴雨兼用傘 »

2022.05.08

【謎解きミステリー】

Photo_20220406152001

著者:有栖川有栖・綾辻行人・道尾秀介
価格:1,760円
カテゴリ:小学生
発売日:2021/12/20
出版社: 汐文社
利用対象:小学生
ISBN:978-4-8113-2911-6

超一流の「本格ミステリー」を収めたアンソロジー。
大人気作家の作品から、ミステリー小説のエッセンスを楽しめるショートストーリーを厳選しました。

【収録作品】
有栖川有栖「赤い稲妻」
綾辻行人「意外な犯人」
道尾秀介「流れ星のつくり方」

【学園ミステリー】に引きつづき、「絶対名作! 十代のためのベスト・ショート・ミステリー」
前回の著者が恩田陸・米澤穂信・ 青崎有吾といった比較的新進気鋭だったのに比し、今回は大ベテランの登場。

有栖川有栖【赤い稲妻】は、氏の他の短編集で読んだ。火村・作家アリスシリーズの一つだ。

綾辻行人【意外な犯人】

作家綾辻行人のところへ、U君が1本のビデオテープを持って訪ねてきた。

このU君、他の作品で年に一回ほど訪れて、その度に綾辻に難問を突きつけ、あげく作家が頭の中に甲虫が居ると錯覚してします、というか、そういう被害妄想を作り上げさせている・

そのU君が持って来たビデオテープは、綾辻行人が作ったもので本人も出演しているという。

身に覚えがない綾辻だったが、一緒に見ることになる。

それは一種のミステリードラマで、U君は相変わらず「犯人は誰か?」と突きつけてくる。

これは途中に大きなヒントがあった。しかしU君の要求は、その先を行くものだった。

【流れ星のつくり方】

久しぶりの道尾作品。

先の【意外な犯人】と同じく、作中に著者道尾秀介が登場する。
道尾が以前世話になったらしい真備と凜の二人は、お礼の意味で誘ってくれた道尾と一緒に海辺の宿に滞在している。

ドリンクを求めて町へ出た凜は、自販機の近くにあるベンチで星を見上げている。
そこへ、後ろ側の家から声を掛けてきた少年。

少年と色々話す内に、彼の体験談を聞く。
少年の両親は亡くなっており、自身も入院していたが、今は祖父母宅で暮らしている。

その体験談というのは、少年の友だちがあった奇禍だった。
少年は、犯人がその家を逃れた方法を解くようにと促してくる。

長い不在に電話を掛けてきた真備に、少年の許可を得て凜はその話をする。

真備は電話の話だけで、真相を見破る。

いっぱい、伏線があった。

ラジオのチューニングのことや、部屋の窓を叩いて合図して学校へ行く話。

最後から二行目で、さらにはっきりした。

道尾さんらしい、鮮やかなラストだった。どんでん返しとは言えないが、いつもの小説のような意外性は健在だった。

この、道尾が世話になった話というのを読んでみたい。

 

|

« アブラサス (abrAsus) 旅行財布 | トップページ | モンベル 晴雨兼用傘 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« アブラサス (abrAsus) 旅行財布 | トップページ | モンベル 晴雨兼用傘 »