米原万里【嘘つきアーニャの真っ赤な真実】
著者:米原万里
価格:1,540円
カテゴリ:一般
発行年月:2001.6
出版社: 角川書店
利用対象:一般
ISBN:4-04-883681-1
1960年プラハ。マリ(著者)はソビエト学校で個性的な友達と先生に囲まれ刺激的な毎日を過ごしていた。30年後、東欧の激動で音信の途絶えた3人の親友を捜し当てたマリは、少女時代には知り得なかった真実に出会う!
米原万里さんの本は、本当に何年ぶりだろう。
そう言えば彼女は、ロシヤ語の同時通訳者だった。
本書は、マリが出会った三人の友人について、三つの章立てで描いている。
1960年のプラハ。それから6年ほど経って、彼女らはそれぞれの理由で故国へ帰るのだが……。
冒頭の[青い空]
これは、ギリシャから来た 実際には、彼女はギリシャに住んだ事はない。
マリが帰国後、
相変わらず下ネタが多いことと苦笑したが、それは本編だけだった。
子どもの頃の成績や態度など、成長後は殆ど関係ないと言える。
次は表題作[嘘つきアーニャの真っ赤な真実]
子どものウソは、本人には自覚がほぼない。心から信じて、口に出す。
大きくなってからの真っ赤な真実とは、当時の情勢とも関係あるのだろう。
そして最後が[]
いずれも、東西冷戦当時の東欧(住民たちにとっては中欧らしい)、そしてソ連と中国の関係。さらに日本の情勢ともからんで、子どもたちが振り回されてしまうのはかわいそうだ。
戦争がいかに残酷なことか、今だからこそ読むべき本だ。
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