野原広子【離婚してもいいですか? 翔子の場合】
著者:野原広子
価格:1,100円
カテゴリ:一般
発売日:2018/04/13
出版社: KADOKAWA
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-069540-2
“いつかこの人と離婚できますように”と願う、専業主婦・翔子の物語。
コミックエッセイ
翔子は専業主婦。夫と子ども二人の四人暮らし。
彼女はいつもニコニコしているが、自分でも要領の悪いことは自覚している。
そんな翔子に、夫は料理の点数を付け、ことある毎に『家で暇にしているのだから』と完全な家事を求める。
家事をしながら時折地の文で出てくる『私は夫が大嫌い』というセリフが、呪文のようにこちらに響く。
【レタス】という主婦向け雑誌に連載され、好評だったとか。
こういう話が楽しい雑誌に掲載されることを、当初著者も気にしていた模様である。
翔子がいつもまわりを気にしてニコニコしているのは、父親が暴君でその気に入らないことをしないようにと常に気を遣っていたからではと、今では自己分析できる。
しかし自立しようにも技術も持たず、子ども二人を抱えていては、(母親のように)我慢するしかないのか?
その中でも、まだ学生である彼女の弟との関係には救われる。
その内彼女も少しずつ成長し、外へ出て働き始める。
彼女のその笑顔は、勤め先である介護施設の利用者たちに優しく受け止められる。彼女は自分の存在を見つめ直すことができる。
しかしまだまだ現実には厳しいから、今の生活を続けながら、一段と進歩していくであろう様子を見せて、話は終わる。
終盤では、夫も少しは態度を改めていったようだ。
本書はシリーズ2巻中の2巻目で、最初のは結婚9年後とある。
そちらが先で、そこへ至るまでがあとから出た本書なのだろうか?
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