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2022.09.16

福澤徹三【侠飯]】

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著者:福澤徹三
価格:649円
カテゴリ:一般
発売日:2014/12/04
出版社: 文藝春秋
レーベル: 文春文庫
利用対象:一般

就職活動中の大学生が暮らす6畳のワンルームに転がり込んできたヤクザは、妙に「食」にウルサイ男だった! 異色グルメ小説。

 

「侠飯」と書いて、『おとこめし』と読ませる。

良太は大学4年生。12月も半ばになったというのに、内定を貰えていない。
40%くらいまではその良太やその友人たちのダラダラした生活を描いて、冗長である。

ある夜コンビニへ行こうとした良太は、ヤクザ同士の打ち合いに巻き込まれる。
銃弾から彼を救ってくれたのは、抗争中の一方のヤクザで、その結果彼柳刃は良太の部屋に転がり込む。

ここからが、メチャクチャ面白くなって一気読み。

キチンとした(?)ヤクザは礼儀作法も日々の暮らし方もしつけられるから、ヤクザと聞いて想像するより礼儀正しい。
堅気を傷つけないといったこともわきまえている。

今野敏の任侠シリーズもそうだったし、藤原伊織の描く若頭などはカッコ良すぎた。

さて本書だが、タイトルが「侠飯」とあるように、転がり込んだヤクザ柳刃の料理のオンパレードだ。

自分は外へ出られないから、手下の火野を使って良太の留守に冷蔵庫や炊飯器を買い替え、食料も仕入れている。

そうそう、最初に来た夜、良太の部屋はグチャグチャで、冷蔵庫には食材が殆ど無かった。

それをあっという間に火野が茶の間をかたづけ、柳刃は「冷蔵庫にあるもの」でおいしい料理を作った。

次の日からは世界的に有名なカードを使ってネットショップで食材を調達、真似をしたい料理が並ぶ。
調味料にもこだわりを持っている。

良太が影響を受けて少しずつ変わっていくのが楽しかった。

そして、そして、思いも寄らないどんでん返し!


シリーズもののようだが、この最後を読んで、あとはどんな風に続けて行くのだろう?

 

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