« 帰ってきたSYSTEM DIARY | トップページ | 高森光晴【歎異抄ってなんだろう】 »

2022.10.04

館神龍彦【手帳と日本人】

Photo_20220929134801

著者:館神龍彦
価格:858円
カテゴリ:一般
発売日:2018/12/11
出版社: NHK出版
レーベル: 生活人新書
利用対象:一般
ISBN:978-4-14-088570-3

この小さな冊子の歴史は、日本人の歩みそのものだ!
小さな冊子に秘められた、おどろきの歴史と文化を解き明かす。

 

帯にある「軍隊手帳」「年玉手帳」「ほぼ日手帳」「有名人手帳」が、手帳の歴史を語るとも言える。

 

「SYSTEM DIARY」復活を教えて頂いた館神龍彦氏の手帳論(?)を読んでみたくなったもの。

日本人が時間に正確であることは、欧米では一種驚きをもって捉えられていると聞いたことがある。

乗り物の発着時刻の正確さは、いわば当たり前のことだった。
これを前提に、トラベルミステリーは成り立っている。

だが、尼崎の事故をきっかけだったか、以前ほど厳密ではなくなったような気もする。

本書は、遠く大化のころからの日本人の暦に対する考え方などから説き起こし、現在の何度目かの手帳ブームについて論じている。

手帳の歴史を知ることが出来たのは楽しかったし、「年玉手帳」と呼ばれる企業から配布されていた手帳のこともなるほどと納得できた。
そう言えば、バブルがはじけた頃から、この手の手帳を貰うことはなくなったなぁ。

そうした言わば国や企業主体の手帳から、ちょうどこの頃から随分自由な手帳・手帳術が出てきたような気がする。

気になった手帳は片っ端から試していたので、書いてある内容はいちいち懐かしいものだった。

 

やや衝撃的だったのが、「官は暦を支配する」といったところ。
言われてみればその通りで、20年には好き勝手に祝日を移動させられて右往左往状態だった。

ハッピーマンデーなどはその最たるもので、「小正月」にあたる「成人の日」も、晴天になる特異日の「体育の日」も犠牲になった。
あげく、行楽シーズンの10月に祝日が一日もないということに。

 

|

« 帰ってきたSYSTEM DIARY | トップページ | 高森光晴【歎異抄ってなんだろう】 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 帰ってきたSYSTEM DIARY | トップページ | 高森光晴【歎異抄ってなんだろう】 »