森沢明夫【夏美のホタル】
著者:森沢明夫
価格:704円
カテゴリ:一般
発売日:2014/08/23
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-101687-9
写真家志望の大学生・慎吾。卒業制作間近、彼女と出かけた山里で、古びたよろず屋を見付ける。そこでひっそりと暮らす母子に温かく迎え入れられ、夏休みの間、彼らと共に過ごすことに……。心の故郷の物語
こうした田舎の話は大好きだ。自分が小中学校の頃を思い出す。
川遊び、ウナギを捌く叔父。祖父母に付いていった山の中での一人遊び。
もう二度と戻れない世界を、何十年経っても思い出す。
慎吾と夏美のひと夏の体験は、まさに「夏休みが終わらなければいいのに」だった。
その後の交流も描かれ、当初こわい存在だった雲月の人柄も、次第に理解できるようになっていく。
何より彼は、親戚で近所に住む兄妹がなついているのだから。
『夏美にはかなわない』と慎吾が言うように、どんなことでもプラスにしてしまう夏美。決して「空気を読まない」で発言しているわけではなく、それでもその場をうまくおさめてしまう。
心配性の慎吾とは、いい道連れになるだろう。
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