加藤実秋【メゾン・ド・ポリス6】
”昭和の義賊”とおじさん軍団がタッグを組む!? シリーズ感動の完結!
シリーズ「5」を読んでまだあまり日が経っていないので、おじさんたちの名前と役割のようなものも覚えている内にと読み始めた。
オーナーの伊達有継、前回このシェアハウスを建てた経緯など判った。
エプロン姿は、夏目惣一郎。ドラマでは西島さんが演じていたとか。観たいなぁ。
毎回アームカバーを替えてくるのは、台所担当の高平厚彦。
ドスの効いた、ジャージ姿の迫田保。
何かと蘊蓄を披露したがる、いつも白衣の藤堂雅之。
そして、シェパード犬のバロン。
長編は一気に読まないと、チビチビ読んでいたのでは筋を終えなくなってしまう。
誘拐事件と過去の大泥棒という、何とも意表を突いた組み合わせ。
誘拐事件の被害者側が過去の事件の首謀者と判り、そちらに関わっていくメゾンの連中とひより。
中盤、シリーズの終わりを見据えてか、登場人物たちの今後に触れているのがやや辛い。
ひよりは栄転しそうだし、そうなれば惣一郎ともなかなか会えなくなる。
バーの経営者からは、「コンテストに優勝したので、店を閉めてヨーロッパで修行して廻りたい。一緒に来て欲しい」と言われてしまう。
いったいひよりは、この経営者と惣一郎のどちらに惹かれているのか?
曖昧な態度が、二人を傷つけているかもしれない。
終盤は一気にテンポが速くなったが、逃亡団の昔の仲間など、メゾンへ出入りする人物が多くなりすぎ、ややペースが違ってくる。
事件解決後、ひよりは捜査一課へ移り、おじさんたちは無聊を託つようになる。
そんなときでも、伊達の『外へ行きましょうか』で、またもや事件に関わることに。
シリーズは終わっても、おじさんたちの忙しい日常は続きそうだ。
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