加藤実秋【警視庁アウトサイダー】
著者:加藤実秋
価格:748円
カテゴリ:一般
発売日:2022/11/22
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-113114-5
警視庁桜町中央署刑事課のエース刑事・蓮見光輔は、本庁の組織犯罪対策第四課から異動してきた架川英児とコンビを組むことに。風貌も言動もまるでヤクザの架川に桜町中央署のメンバーが困惑。
【メゾン・ド・ポリス】シリーズが終わったときに、同じ著者の本書にちょっと惹かれたのだが、読むまでには至らなかった。
それが元旦の新聞で、西島(秀俊)さんがドラマの主役をなさると知り、急遽読み始めたもの。
中編三篇で、
【第一話 スネにキズ持つ男たち】【第二話 ミッドディラン】【第三話 裏切り者に罠を張れ】からなる。
第一話【スネにキズ持つ男たち】では、刑事の父に憧れて勉強している高校生が登場。ある日突然、その父が殺人容疑で逮捕されてしまったところからはじまる。これは長野県の話で、そのあとは直接とうじょうしない。
西島さんの役は、表紙絵の右側、ダブルのスーツにサングラス、態度もどこか威圧的な刑事架川英司だ。マル暴関係の部署だったのが、何か不具合があって所轄に飛ばされてきたようだ。
画面左側の若手は、この署のホープと見なされている蓮見光輔。
二人が組んで捜査に当たるのだが、光輔は架川の常識外れの行動にしばしばとまどう。
この途中で、光輔が実は長野県の高校生で、名前を偽って警視庁の途中採用に応募してきたことが判明。
それを架川に利用され、架川が4課に帰るための行動に協力するよう脅される。という奇妙な協力体制が出来上がる。
第二話【ミッドディラン】が、ドラマの第1回で放映される話のようだ。
被害に遭ったのはある金持ちの家政婦で、その家の引きこもり息子が犯人らしい。彼は姿を消していて、警察は心当たりを捜していく。
「この家の人たちには秘密があって……」というのがドラマのテーマになっているそうだが、話はそんな複雑なことではなく、よくある「いい人」の裏の顔が覗いてくる。
息子は本当は純な若者で、罪を償ってちゃんと自分の気持ちを伝えられるようになることを祈る。
【第三話 裏切り者に罠を張れ】では、警察内部の暗部が浮かび上がってくる。
ドラマではかなり簡単な構図になっているようだが、実際は本当の黒幕ははっきりしない。
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