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2023.01.16

森絵都【出会いなおし】

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著者:森絵都
価格:726円
カテゴリ:一般
発売日:2020/03/10
出版社: 文藝春秋
レーベル: 文春文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-16-791453-0

人々の出会いと別れ、そして再会を描く珠玉の六篇をおさめた短篇集。

 

冒頭作【出会いなおし】は、チョコッと想像されるような、恋愛感情とは無縁の話である。

美術作家と、雑誌の編集者。それだけの関係でしかない。
仕事を通して相手が変わっていく様が面白く、こういう「出会いなおし」はいいものだなと思えた。

年を重ねるということは、同じ相手に、何回も出会いなおすということだ。会うたびに知らない顔を見せ、人は立体になる。

 

【カブとセロリの塩昆布サラダ】

おっ!おいしそうなサラダ!

ちょっとしたハプニングのせいで、デパートのお惣菜を買った主婦。
カブでは無く、大根が入っていたサラダだったため、ガッカリして惣菜売り場に電話をするのだが……。

ここで一番おかしいのは、名前と違う材料を入れた惣菜会社ではないのか?

多分、ここに出てくるようなサラダ専門店の食品を買うことはある。

そういった場合、商品名ほどメインのものが入ってないなぁと思うことはよくある。

 

次の【ままん】は、かなり切ない話かもしれない。

幼少期から母親の愛を充分に受けなかった(夫の方は死別)夫婦が、それぞれに自分だけの「ムーミンママ」を見つけていたのだった。

この気持ち、よく解るなぁ。

冒頭で妻が家を出て行く場面で、どんな修羅場があったのかと思ったのだが、話はだんだんと違う方向へ行った。

 

【むすびめ】では、15年間悩んでいたことが解決される。

案外、学生時代のこうしたちょっとしたことを引きずっている人は多いかもしれない。
思い切って同窓会に出てよかった!

 

【テールライト】は、二つに分かれている意味が解らない。

また、後半に至っては、なぜこんな話を書いたのか疑問に思う。
解説も、何だか触れにくそうだった。

 

最後の【青空】はよかった。

解説氏曰く、「時の流れはその人次第で変わる」というのも、うなずける。
きっと、息子と二人、妻(息子にとっては母)の思い出とともに生きていくだろう。

 

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