原田ひ香【口福のレシピ】
著者:原田ひ香
価格:792円
カテゴリ:一般
発売日:2023/02/07
出版社: 小学館
レーベル: 小学館文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-09-407224-2
隠し味のルーツをめぐる「食」の家族小説。
留希子は、品川料理学校の跡取り娘。学園は今、祖母と母が仕切っている。
そこへ外部から、理事長として迎え入れられた坂崎。彼は自分の婿候補だと、留希子は思っている。
それが嫌さに家を飛び出し、高校時代の級友風花とシェアハウスに暮らしている。
IT企業に勤めていたが、その「勤務」することにも耐えられず、今はフリーで仕事を請け負ったり、趣味で料理のSNSを開いたりしている。
留希子の提案する「簡単レシピ」は非常に人気で、フォロワーも多い。
物語の最初の方に、多分大正時代の話が出てくるのとは、どう繋がっていくのか?
その部分では、大家の女中らしい女性の料理に関する話しが語られる。彼女の作る料理は主に気に入られ、西洋食堂に連れて行ってもらって、肉料理にも挑戦するよう促される。
主は、家庭料理でも肉が利用されることを願っており、それには高価な牛肉ではなく、安い豚肉を使うのがいいと思っていたようだ。
途中でも彼女の話を挟みながら、留希子と家族との葛藤や、坂崎との関係などが綴られていく。
さて、話はどう展開していくのか?
何だか、大変な話になった。当時は当たり前のことだったのかもしれないが、「跡継ぎ」というのはそんなに大事なことなのか?
「ポークジンジャー」を工夫した(そして結局跡継ぎを生んだ)すみえの生き方が哀しい。
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