十三湊【かくしごと承ります。 ~筆耕士・相原文緒と六つの秘密~】
著者:十三湊
価格:693円
カテゴリ:一般
発売日:2019/09/25
出版社: KADOKAWA
レーベル: メディアワークス文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-912577-1
筆耕士、相原文緒。彼女の仕事は、卒業証書や招待状の宛名などを、毛筆で書くこと。
お仕事小説かと思いきや、恋愛話部分もかなり多い。
文緒の祖母はかなり奔放な人で、祖父とは結婚していない。
その祖父から、文緒はかなり大きな影響を受けている。
母は祖母に反発しつつ、文緒を育ててきた。自身は、離婚経験がある。
文緒が師と仰ぐ都築とは、お互い距離を置いているつもりのようである。
途中、学生時代のおかしな同級生の行動と都築の危機。
それを救ったのが、文緒だった。
教授には内緒でと頼んでいたのだが、都築は筆跡から見破っていた。
たしかに、筆跡から誰の手か判ることがある。
そのストーカーがまたも現れるが、今度は都築が救ってくれる。
といった話は枝葉で、だが文緒が気持ちを抑えられなくなるほどには、影響がある。
三島市には知人が住んでいるのだが、こんなに素敵なところだとは知らなかった。
文人たちもよく訪れていたという。
柿田川のはじまりも、この市だという。
綺麗な文字には、憧れる。
小学一年生の頃から、書道の時間は苦手だった。
高校に入ってようやく解放され、ホッとしたものだ。
こうした技術を持っている人は、尊敬する。
表題の「かくしごと承ります」だが、内容を知って購入したはずなのに、表紙を見て「かくしごと」をつい「隠し事」と脳内変換していた。
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