上田健次【銀座「四宝堂」文房具店】
著者:上田健次
価格:770円
カテゴリ:一般
発売日:2022/10/06
出版社: 小学館
レーベル: 小学館文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-09-407192-4
銀座のとある路地の先、円筒形のポストのすぐそばに佇む文房具店・四宝堂。創業は天保五年、地下には古い活版印刷機まであるという知る人ぞ知る名店だ。
最初は、文房具紹介の本かと思った。
店主は、宝田硯。
そしてお決まりの、悩みを抱えた客の登場。それらを硯が解いていくといった展開である。
と書いたが、実際には「悩みを解く」ということにはなっていないかもしれない。
収録作は、【万年筆】【システム手帳】【大学ノート】【絵葉書】【メモパッド】と、いずれも魅力的なタイトルが並ぶ。
やはり冒頭作【万年筆】がよかったかな。
しかしこの祖母は、もう70代。
このあとも一人暮らしを続けるのだろうか?凜自身、結婚などで生活スタイルも変わっていくだろうし。
【大学ノート】は、弓道部の主将と副主将を務める二人の、お役目が終わってからの「大学ノート」を祝福したい。
コクヨのキャンパスノートというのが、懐かしい。
【絵葉書】には、あまり共感出来なかった。
しかし最後で、店主の硯と幼なじみの近所の喫茶店の娘良子との関係が進んだようでホッとする。
【メモパッド】
ロディアの「12」版のメモパッド。
たしかに、これは色々と使えて便利だ。
行くところもなくてウロウロしていた主人公は、拾ってくれた「大将」から、このメモパッドを活用することを命じられる。
色々あって時を経て、今や立派な寿司職人になった彼は……。
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