2023.04.30
川上弘美【センセイの鞄 : 1】
著者:川上弘美・谷口ジロー
価格:1,188円
カテゴリ:一般
発売日:2022/07/29
出版社: 双葉社
利用対象:一般
ISBN:978-4-575-31733-6
とある居酒屋での再会をきっかけに二人は、やがてゆるやかでおだやかで切なくてはかない二人へと深まってゆく……。
いい表紙絵なので、再読前にこちらをちょっと覗いてみた。
センセイはいい感じなのだが、ツキ子さんはこんなだったろうか?随分モダンだ。
自分が想像していた彼女は、もっとダサい気がしていたが……。
原作でも、こんな風に話が進んでいたのかな?
中身はすっかり忘れていたので、初めて読むような感覚になった。
本書は背景もきっちり描かれているし、何より人物の描写がいい。
原作を読み直そうか、コミックの二巻目を買おうか?
2023.04.29
2023.04.28
米澤穂信【愚者のエンドロール】
著者:米澤穂信
価格:616円
カテゴリ:一般
発売日:2002/07/31
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-427102-2
さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリ! <古典部>シリーズ第2弾!
シリーズの中ではあまり好きではないという印象を持っていたのだが、再読した最後になって、その理由が分かった気がする。
後に「女帝事件」と彼らが呼ぶこの話は、文化祭直前の出来事。
自分たちの文集作りもなかなか進まない中、他の(しかも上級生の)困難事の解決にまで駆り出される奉太郎。
しかも、せっかくたどり着いたその結果は、いわば仕組まれたものだった。
前回読んだときに書いた「影の影」を知ったとき、本書への嫌悪感が増したのだと思う。
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【愚者のエンドロール】(19.09.19)
2023.04.27
堂場瞬一他【偽りの捜査線】
著者:今野 敏,誉田 哲也,堂場 瞬一その他
価格:902円
カテゴリ:一般
発売日:2022/06/07
出版社: 文藝春秋
レーベル: 文春文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-16-791888-0
人気作家7人が描く、警察小説アンソロジー!!
これは面白そう!
今野 敏, 誉田 哲也, 堂場 瞬一, 大門 剛明, 長岡 弘樹,鳴神響一, 沢村鐵の七氏だが、初めての方もいらっしゃる。
【手口】
順番通りでは無く、まずは堂場 瞬一の【手口】から読み始める。
後にシリーズ化される【ラストライン】の岩倉が出てきて、ビックリした。
彼が交番勤務から所轄の刑事課に挙がってきた頃、27歳時の事件だ。阪神淡路大震災の年とある。
この頃から、彼は抜群の記憶力を持っていた。
まだまだひよっこの刑事だが、それがあのように変わっていくとは。
【レイン】
誉田 哲也【レイン】は、公安刑事の(学生時代以来のライバルとの)競争と、堕落と。
途中で展開が見えてきたが、読後感は非常に悪かった。
【手綱を引く】
著者の大門 剛明氏の本は、読んだことがないような。
登場する犬たちが、可愛くていじらしくて、涙が出てくる。
自分を犠牲にしてまで、犬と恋人の名誉を守った野見山。
後輩の桐谷は元ヤンキーとのことだが、犬への愛情が溢れている。いい後任になるだろう。
鳴神響一【虚飾の代償】
何だか怪しいなと思っていた人物が、まさに黒幕だった。
現場の警察官たちは、いいようにあしらわれていたことになる。
これも、読後感悪し。
【裏庭のある交番】は、タイトル通り。
この裏庭が、事件のポイントになる。
定年後、相談員としてパートで交番勤務をしている女性(元)警察官の慧眼に脱帽。
もっとも、話の展開は途中から判って来る。
ツバメが、もう一つのヒントになっている。
著者の【教場】は、一巻目だけ読んだ。
今期「月九」に、キムタク主演で帰ってくる。
沢村鐵【類まれなるランデブー】は、面白くなかった。
近未来の話だろうが、結末も中途半端だった。
今野 敏【ニンジャ】
適材適所という言葉通りの、二人の警察官。
その長所を生かして使っていくのも、上司の役割だ。
さすが、今野敏。面白かった。
初出を見ると、7作中6作までが、「オール読物」21年12月号掲載とある。
本書一冊分を収めて、なお他の作品も多い。
こういう雑誌を毎月読むのは大変だろうな。
2023.04.26
標野凪【こんな日は喫茶ドードーで雨宿り。】
著者:標野凪
価格:693円
カテゴリ:一般
発売日:2023/03/15
出版社: 双葉社
レーベル: 双葉文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-575-52651-6
おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」には、毎日をがんばり過ぎたお客さんがふらりと訪れる。
心が雨の日は、あなたも喫茶ドードーで雨宿りしていきませんか?
【今宵も喫茶ドードーのキッチンで。】の続編。
「こんな日」というのは、恐らく落ち込んでしまった日といった意味だろう。
従って、「雨宿り」も比喩的に用いられている。実際に本書で雨の日はそんなになかった。
各章は、ほぼ職場や仕事関係で嫌な気持ちになったとき、偶然見つけた「喫茶ドードー」で癒されるという話。
啄木の心境というか、廻りが「吾よりエラく見ゆる日」を抱えた女性たち。
しかし、必ずしも「そうだね」とばかりは言えないような例もあった。
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【今宵も喫茶ドードーのキッチンで。】(22.07.10)
2023.04.25
書くということ
今読んでいる本には、脚本家が出てくる。
演出家を兼ねているプロ。
学生の劇団で、演者よりは座付き脚本家を目指しているアマチュア。
そして、脱サラしてテレビなどの脚本を書いている男。
ほかに、演者側の視点からの話もあり、これら登場人物が絡み合って、物語が進んで行く。
中学時代、何となく大人になったら物書きになりたいなぁと思っていたことがある。
勿論現実的で無いことは承知の上で、例によって(?)赤毛のアンのように夢想していたに過ぎないが。
先に書いた学生は、人生経験が乏しくてどうしても自分世代の人物しかうまく書けないと悩んでいる。
それを言うと、人生経験だけは豊富な当方など、しかもかなりたくさんの人たちと関わってきた職業柄、色々な人物を知ってはいる。
残念ながら、セレブたちとの接点はなかったが……。
画像は11日前の今日。
この土手には、まだ桜が咲いていますね。
2023.04.24
小西マサテル【名探偵のままでいて】
著者:小西マサテル
価格:1,540円
カテゴリ:一般
発売日:2023/01/07
出版社: 宝島社
利用対象:一般
ISBN:978-4-299-03763-3
第21回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作
孫娘の持ち込む様々な「謎」に挑む老人。
日々の出来事の果てにある真相とは――?
第一章(第一話)を読んで驚愕した。
これは……?レビー小体型認知症 の老人が、安楽椅子探偵なのか?
第二章(第二話)以降も、そういう謎解きがあるのか?
楓は小学校の教師で、尊敬する祖父は校長を務めて退職したが、今はレビー小体型認知症を患っている。
最近では、幻視の兆候がよく現れており、楓も心を痛めている。
だがある日、楓が話したことを、物語を紡ぐように解説してくれた。
しかもその時の風景が、祖父には見えているのだ。
これに勝る、証拠はない。
第二章以下も、楓の話を聞いて筋道を立てて解説していく物語がつづく。
第二章に出てきた楓の同僚の後輩という男性には、いい感情をもてなかった。
第四章の「33人いる」は、楓のクラスの話。
設定が、かなり安易な気がする。
第五章では、楓の同僚岩田が殺人容疑で逮捕され、彼女は四季と一緒に懸命に目撃者を探しに歩く。
このあたりから、楓の身辺に色々変化が起きる。
一つは、無言電話など、ストーカーに遭ったこと。
もう一つ、四季に告白されてしまったこと。
そしてこの章で、岩田が養護施設出身であることや、自分自身祖父以外の家族がもういないことなども明らかになっていく。
最後はストーカーの思いがけない正体も判り、まずはいい終わり方と言える。
途中のミスリードもさほど不自然では無いが、如何にもの感はあった。
楓と四季の間でかわされる外国ミステリーの話が、色々参考になった。
しかしそれらの本を、祖父は全て読んでいるのだった。
第二章で出てきた【たんぽぽ娘】を読んでみよう。
巻末ちかく、「このミステリーがすごい」の関係者からの決定過程など、興味深く読めた。
2023.04.23
吉村達也 【城崎温泉殺人事件】
著者:吉村達也
価格:785円
カテゴリ:一般
発行年月:1999.12
出版社: 講談社
レーベル: 講談社文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-06-264737-3
雪の温泉街の密室で、女として恋に生きる男を襲った悲劇を描いた、感動の旅情ミステリー。
内田康夫の【城崎殺人事件】のあと、偶然見つけた本。
なんだか城崎づいているが、実際にもう一度行ってみたい。
本書の刊行は、95年。
まだまだ今のようにトランスジェンダーへの理解がほぼ無かった頃の話。
主人公が、信頼する女性教師に自分のことを打ち明けるが、まったく取り合って貰えない。結果、最初の悲劇が起きるのだが……。
高校の校長だった百瀬の一人息子明は、男の身体だが心は女性だ。
その明は、恋人五十嵐との暮らしを夢見ている。
だが五十嵐には婚約者がいて、どっちつかずのままだ。
この五十嵐という男の優柔不断と無責任が、さらなる悲劇を招いてしまう。
同じ城崎署が出てきて、無論著者が違うから刑事たちも違うのだが、なんとなくおかしかった。
本書にはもう一人、百瀬の教え子で警視庁捜査一課につとめる志垣という刑事も登場する。
彼はあくまで、百瀬の相談相手に徹してはいるが、独自に推理を巡らせてはいる。
この百瀬と志垣が城崎へ向かうのだが、途中立ち寄る舟屋という民宿が興味深かった。
そして、著者による取材ノートが、本書一番の収穫だった。
大江健三郎の本
昨日の朝日新聞読書欄に、
(ひもとく)大江文学へのいざない まずユーモアにじむ名品から 野崎歓
というのがあった。
大江健三郎の本は、若い頃に何冊か読んだのみで、殆ど忘れてしまっている。
【個人的体験】で、何だか作風が変わったかなという印象を持ったくらいか。
亡くなられてから1ヶ月あまり。まずは「多彩な大江作品のうち、親しみやすく愛すべき佳品をご紹介したい。」という本記事を紹介。
紹介されているのは、【日常生活の冒険】、【新しい人よ眼(め)ざめよ 】と、【キルプの軍団】だ。
この内、【キルプの軍団】をポチった。ボチボチ読んでみよう。
7年前は一面のレンガ畑だったところも、今は建物が建っている。
2023.04.22
内田康夫【城崎殺人事件】
カテゴリ:一般
発売日:2018/01/09
出版社: 徳間書店
レーベル: 徳間文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-19-894296-0
母親・雪江のお伴で城崎温泉を訪れたルポライターの浅見光彦は、かつて金の先物取引の詐欺事件で悪名高い保全投資協会の幽霊ビルで死体が発見された現場に行きあたる。
廃墟ビルの自殺死については、記憶がある。
だが、ブログにも「読書メーター」にも、記録は無い。
城之崎で二泊して、出石や玄武谷に行くものいいなぁ。
ここからだったら、汽車とレンタカーではなくて最初から車の方がいいだろう。
出石はつれあいと行ったことがある。
花水木が咲いていたから、ちょうど今頃の季節だったのだろう。
保全投資協会が出てきた事件も、読んだような記憶があるが……。
天日槍族に限らず、先住民制圧の歴史は、日本のそこかしこに結構あったことに、今さらながら驚く。
しかしいわば敵視していたような豊岡市に、城崎は現在結局は吸収されてしまったのだが。
本書にも、このあと読んだ【城崎温泉殺人事件】にも、志賀直哉の【城之崎にて】が登場するが、もはや古典としてしか扱われなくなったのかと思うと、かなり寂しい。
関係ないが、読書メーターで「清張初読み」や「仁木悦子さん、初めての作家さん」のようなレビューに出くわすと、正直やや当惑する。
しかしそれを契機に、彼らに触れて貰えるのは嬉しいのだが、複雑な心境でもある。
2023.04.21
泡坂妻夫【ダイヤル7をまわす時】
著者:泡坂妻夫
価格:968円
カテゴリ:一般
発売日:2023/02/20
出版社: 東京創元社
レーベル: 創元推理文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-488-40226-6
読めば必ず騙される!
名品『煙の殺意』に匹敵する短編集
【生誕90年記念出版第1弾】とある。
このあとも、続々と出版されるのか?
一つずつは、ごく短い。
【ダイヤル7】
これは、犯人当て。問題篇と解決篇がある。
答は分かっても、最後の最後で裏切られたのにビックリ。
そういうオチでしたか!
【飛んでくる声】
団地などで、遠くの棟の声が聞こえる話は、以前も読んだことがある。
目の前の棟という、こんな近くの声がきこえるのかな?
【青泉さん】
喫茶店「ピカール」に集まる人たちと、そのやりとり。
新参者への興味と嫉妬(?)。
せっかく「悠々自適」をしたかったのに、こんな形で潰えるとは、さぞ残念だったろう。
何かを始めるときに、ある程度上達してから道具などを揃える人と、「型から入る人」がいるというのは、面白かった。
常連の一人がゴルフ用具一式どころか、服装まで揃えたというのが、大きなヒントになっていた。
意中の人を手に入れるためにせっせと画策する【広重好み】が、趣向が変わっていて面白かった。こういう手もあるのか。
他に、【芍薬に孔雀】【可愛い動機】【金津の切符】
2023.04.20
木内昇【占】
著者:木内昇
価格:781円
カテゴリ:一般
発売日:2023/02/25
出版社: 新潮社
レーベル: 新潮文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-10-101882-9
いつの世も尽きぬ恋愛、家庭、仕事の悩み。“占い”に照らされた己の可能性を信じ、逞しく生きる女性たちの人生を描く七つの短編。
【時追町の卜い家】【山伏村の千里眼】【頓田町の聞奇館】【深山町の双六亭】【宵町祠の喰い師】【鷲行町の朝生屋】【北聖町の読心術】
中で、【山伏村の千里眼】が非常に面白かった。
山伏村というへんぴな山村で育った杣子は、町へ出てきてカフェに勤める。
目立つ容貌でない彼女は、女級ではなくレジ係になって、客や女級たちの話を聞いている。
杣子が暮らしているのは、大叔母の家。
そこは近隣の女性たちが頻繁に立ち寄って、叔母に愚痴を漏らしていく。
帰宅して彼女らの話も耳にしながら、いつしかグチへの対応をしている内に、「山伏村の千里眼」という異名を取る一種の占い師になっていった話。
黙って周りの話を聞いているって、思わぬ副産物があったりして面白い。
バスの中などでひっきりなしに喋っている女子連れに出くわすと、色んな情報が入ってくるようなものか。
冒頭作【時追町の卜い家】の舞台は大正の初めくらいだろうか。一人暮らしの桐子が翻訳の仕事をして自立しているのが驚きだった。
この桐子は、【頓田町の聞奇館】でも登場する。ここで出てくる知枝が一時期英語を習っていたのだ。知枝は、あろうことか桐子の祖父の写真に恋し、「口寄せ」までしてもらう。
あげくその妻(桐子の祖母)まで呼び出して貰い、自分の生き方まで変えようとするのだ。
【北聖町の読心術】は、取り柄のないことを自覚している佐代が、自分に好意を寄せてくれているらしい男性の過去に拘るあまり、占い師をはしごして、結局何も信じられなくなる話。
【山伏村の千里眼】で占いをするのに疲れて元のカフェに勤めている杣子がちょっぴり出てきて楽しかった。
2023.04.19
鮎川哲也【下り“はつかり”】
著者:鮎川哲也
価格:1,210円
カテゴリ:一般
発行年月:1999.3
出版社: 東京創元社
レーベル: 創元推理文庫
利用対象:一般
ISBN:4-488-40302-6
本格派の驍将・鮎川氏の新作推理小説集。
掲載順では無く、読んだ順に書いていく
【下り“はつかり”】
何か違う短編集で読んでいる。
ネガのトリックは、先に読んだときにも感じていた。
著者が男性だからか、セーターを裏返しに着たら妻は気づくと思うが。
それとも、妻も共謀?
書名でもある【下り“はつかり”】が、全てを語っている。
【ああ世は夢か】
帝大生であっても苦学生たちは、夜は流しをしてたつきをたてていた頃の話。
そうした学生である水木と伊集院は、ある日このところ世間をl騒がせている殺人犯を見つけて手柄を立てる。
だが……
無骨な薩摩隼人の純情が哀しい。
こういう結末は、後を引く。
【霧の湖】
あ、これも読んだことがある。というか、本書そのものがややはり再読なのか?
温泉の湯質というのは、時に偽物があるということだけは、しっかり頭に入れておこう。
【砂とくらげと】
午睡の習慣をうまく利用された感があるが、ま許容範囲かな。
クラゲの毒って、本当に恐ろしいんだ。
【夜の断崖】
これは初読だと思う。
女性編集者が、同僚のちょっとしたひと言から、作家殺人事件の犯人を当てるというもの。
緻密な推理を聞いた彼女の恋人であるトップ記者の、
『ミナを女房にした暁には、うっかり浮気もできないと思うと、空恐ろしくさえなってきた。』
という言葉に笑える。
【暗い河】
満潮時に川の流れが逆流することを利用した犯人の巧妙なトリック。
潮の流れで川が逆流する時間を調べるのは、その地に詳しいものだ。
今回は遠く瀬戸市(あ、藤井君の居住地だ)にすむ昔馴染みの友人を使ったところがミソ。
やはり、どうも再読のような気がするが、今回一番心に残った【ああ世は夢か】を覚えていないはずがないし……。
と、どうでもいいことは放っておこう。
2023.04.18
山本甲子【民宿ひなた屋】
著者:山本甲子
価格:825円
カテゴリ:一般
発売日:2022/11/18
出版社: 潮出版社
利用対象:一般
ISBN:978-4-267-02375-0
夢破れたアラフォー男と、希望をなくした不登校の女子中学生。〔負け組〕コンビが奇跡を起こす!
釣りライターをしていた古場粘児は、執筆していた雑誌社が潰れて、故郷へ帰ってくる。
ところが、家業の民宿を継ぐと言った粘児に、母親はつれなく返す。
あとで判ったことだが、市に大きなホテルが出来て、だんだん客が減ったのだった。
ちょうど恋人の知希がケガで入院して、粘児に娘の希美を預かってほしいと頼んでくる。
正直うまくいくか懸念した粘児だったが、この希美がとてつもない福の神だった。
父親が腰痛で入院したのを契機に民宿を手伝いだした粘児だったが、希美と一緒に釣りに行った釣果を客に提供していく中で、しだいに方向性を見いだしていく。
帰京した折に空港まで迎えに来てくれた大串をはじめ、旧友たちの温かい気持ちが心地いい。
面白いのは、恋人知希は話題としては頻繁に登場するのに、ついに最後まで実際の姿を見せなかったことだ。
この著者は、こうしたほのぼの系の本が多いのだろうか?
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【ひなた弁当】(19.06.15)
2023.04.17
NHKスペシャル「羽生善治・52歳の格闘」 2
土曜日夜に放映された、NHKスペシャル「羽生善治・52歳の格闘 藤井聡太との七番勝負」を観る。
いやー、非常に面白かった。羽生さんの視点からの話が多かったのだが、お二人の対戦の様子も垣間見ることが出来て、楽しかった。
将棋は学生時代にヘボなのをチョコッと指したことがあっただけで、詳しいことは知らない全くの素人だ。
しかし、羽生さんの「七冠達成」といったニュースには敏感で、畠田理恵さんとのご結婚の時の「かわいいですね」と仰ったことなど覚えている。
以来ずっと自分勝手なファンで、応援してきた。
一方の、藤井君。もう「くん」づけでは呼べないような王者になったが、プロになってからの躍進を楽しみにしている。
お二人の対戦は楽しみでもあり、「どちらにも勝ってほしい」という思いも強く、恐怖でもあった。
羽生さんの、藤井王将の経験に無い手を指してきたという研究心。
一方ほぼ「AI推奨」を指す、藤井君。
実際の対戦中は結果を見ていただけだったので、この番組でかなり突っ込んだところも拝見出来てよかった。
画像は10年前の今日。堂島にて。
2023.04.16
米澤穂信【クドリャフカの順番】
著者:米澤穂信
価格:704円
カテゴリ:一般
発売日:2008/05/24
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-427103-9
米澤穂信が贈る大人気青春ミステリ〈古典部〉シリーズ第3弾!!
【氷菓】の再読を「読書メーター」にアップしたのだが、意外とキャラクターに入り込めないという否定的な感想が多いのにビックリ。
特に奉太郎否定派が多いようだ。
世代の違いなのかなぁ。
彼らの会話は面白いと思うのに、それも退屈だといった評が多い。
第2弾は【愚者のエンドロール】だが、あれはあまり好きでなかった記憶があるので,こちらを先に再読。
「クドリャフカ」かって、何だったっけ?
本書では、摩耶花が漫研で辛い目に遭っていたような記憶がある。
さて、文化祭が始まった。
今回の謎は、あちこちのクラブからちょっとしたものが盗まれたという事件。
4人が順番に自分の視点で語っていくのだが、それぞれのキャラが立っていて楽しめた。
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【氷菓】(23.03.19)
2023.04.15
Google Keep
メモを取るのに、「Google Keep」が便利だという記事を読んだ。
でもGoogleのアプリということは、Androidでしか使えないんではないか?
そんな疑問を抱きつつ、どんなアプリか検索してみる。
iOSも使えるとあった。ありがたいことに、パソコンからもアクセス出来るようだ。
そこでパソコンとiPhoneへ導入してみた。
何と驚くべきことに(本当は 呆れることに なのだが)、すでにパソコンには入っていた。
多分、つくってはみたがアクセスが不便で(ブラウザからのサインインで常駐が難しく)使わなくなったのだと思う。
おそらくその頃は、画面に貼り付ける付箋のようなものも試していたのではないか?
しかしデスクトップにショートカットを貼り付けられることが判った。しかし、これはあまり嬉しくない。
デスクトップには、極力アイコンを置かないようにしているからだ。
だがタスクトレイに貼り付けが可能ということも判ったので、しばらく様子を見ることにする。
パソコンで入力したものを、iPhoneでも見られるのはありがたい。
画像は、11年前の4月14日。多摩川の上流にて。
2023.04.14
堂場瞬一【夢の終幕 ボーダーズ 2】
著者:堂場瞬一
価格:1.045円
カテゴリ:一般
発売日:2022/12/20
出版社: 集英社
レーベル: 集英社文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-08-744462-9
大人気警察小説シリーズ第2弾!!
先の【ボーダーズ】が面白かったので、第二弾購入。
今回は最上が主演?のようだ。表紙絵の真ん中の人物も、最上だろう。
人気上昇中のバンドが、松本でのライブツアーを終えて帰京する途中で忽然と消えてしまった。
事故か事件かもわからず、捜索は所轄だけでなく、SCU(特殊事件対策班)にも依頼され、最上が担当になった。
高校時代バンドを組んでいた最上は、プロになったバンドのことを調べていく内に、己の中で封印していたものが時折顔を出すのに戸惑う。
それはともかく、失踪していたバンドの一人が見つかり、事件はやや進展をとげる。
だが、それは新しい別の事件の始まりだった。
なんだかうさんくさい、バンド失踪。
彼らが属していた事務所の女性担当者と最上との交流。
一方で、最上は元のバンド仲間から、またギターをやらないかと誘われている。
終盤、好意を寄せつつあった事務所の女性担当者への気持ちを払拭した最上が、ギターの弦を買うべく楽器店へ入っていくところで終わっている。
今回も最後に結城が、手作りの菓子を持ってくる。
これ、あと三人分もシリーズが続き、その度に結城が手作り菓子を持ってくる設定になるのかなぁ。あ、一人は自分か?!
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【ボーダーズ】(23.03.23)
【夢の終幕 ボーダーズ 2】(23.04.14)
2023.04.13
千林商店街
先に書いた【おまかせ満腹ごはん】は、舞台が大阪市の千林商店街だというので、かなり惹かれた。
大阪市に引っ越した頃、京阪電車の千林駅の前に、「主婦の店」というのがあった。
これが、後の「ダイエー」である。
ダイエーは、その後、千林商店街の真ん中当たりから横に延びている今市商店街の中にも出店していた。
この千林商店街にも、ニチイが出来たりしていた。
物語の舞台「喫茶リスボン」は、その千林商店街の中にある。
実際の商店街で覚えているのは、「力餅」という、多分チェーン店だったうどん屋。
「力餅」の名前通り、お餅の入ったうどんがおいしかった(と思う)。
千林商店街よりむしろ、今市商店街を出た当たりにあった古本屋へは、高校時代によく行っていた。
(以前も書いたと思うが)ここで谷崎源氏の「新古書」があって、少しずつ買いそろえていった。綺麗な箱に入った本だった。
あれ?もしかしたら、まだ2階にあるかも。いくら何でも、それはないか!
画像は、2014年8月の千林商店街。Wikipediaからお借りしました。
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我が懐かしの千林商店街(16.08.14)
2023.04.12
三坂みほ【おまかせ満福ごはん】
著者:三坂しほ
価格:583円
カテゴリ:一般
発売日:2018/03/28
出版社: スターツ出版
レーベル: スターツ出版文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-8137-0431-7
本替わりのメニューは、ごめんね包みのカレー春巻き他、全5食入り。残り物で作れる“満福レシピ”付き!
母の四十九日を終えた高校生の依は、葬儀に伴う諸々の行事を経て、ようやく真の悲しみに浸りながら城北公園でボンヤリしていた。
そこへ声を掛けてきた青年に誘われるまま、彼 ハルさんの店「キッチンリスボン」に行く。
「リスボン」は、不思議な店だった。
常連たちが持ってくる余り物の材料をつかって、「満福ごはん」を提供している。
店でアルバイトを始めた依は、商店街の人たちの温かさに触れながら、しだいに気持ちを立て直していくのだった。
第一章 母の味、心温まるパン耳キッシュ
第二章 和と洋のマッチ、豆腐茄子ハンバーグ
第三章 助け合い、商店街おこしチャーハン
第四章 ごめんね包みのカレー春巻き
第五章 人をつなぐ、そうめんドーナツ
の五つの章に分かれていて、それぞれの最後にレシピが載っている。
会話は全て大阪弁で、楽しい。
ただ、メインのハルさんの「くしゃっとした」といった表現で語られる描写には、あまり馴染めなかった。
2023.04.11
2023.04.10
笹沢佐保【昼下がり 夜明日出夫の事件簿】
著者:笹沢佐保
価格:660円
カテゴリ:一般
販売開始日:2021/03/05
出版社: 講談社
レーベル: 講談社文庫
ISBN:978-4-06-185643-1
距離と時間の謎と格闘する夜明探偵が、不可能殺人のアリバイを崩す!
元警視庁警部、今はタクシードライバー「夜明日出夫の事件簿」三冊目。
偶然乗せた客は、ごく近所の住民だった。
彼女 十和田は乗ると言うより、目の前の家から逃げてきたと思われるような状況だった。
話を聞き、そ後その家の主、十和田の勤務先の社長でもあるのだが、鐘淵に会ったりしている内に、夜明の心には鐘淵への疑惑が生まれてくる。
折しもその鐘淵の伊勢の別荘で、女性が殺される。
彼女は、十和田の高校時代の同級生だった。
その後、被害者菜々子と関係のあった生臭坊主も殺される。
と、登場人物は非常に少ないのだが、犯人の鉄壁のアリバイは崩れない。
以前読んだ【一方通行】と似たような設定だったが……。
本書の刊行は94年だから、今日とは大きな違いがある。
「15年の壁」というか、「15年で時効」というのがなくなったことである。
現在なら、この殺人(というか脅迫)は、あり得なかった。
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2023.04.09
2023.04.08
西村京太郎【十津川警部 殺しはトロッコ列車で】
京都の嵯峨野トロッコ列車で観光を楽しんでいた女優が列車内で脅迫を受けた。数日後、東京の江戸川で非常勤講師が殺害される。捜査が難航するなか、静岡の西伊豆でも同様の手口で殺人事件が起きる。
表紙絵が気に入って読み始めた。
だが、トロッコ列車では事件は起きない。女優は気をつけるよう警告されたが、実際には何も被害はなかった。
本書でこのタイトルを名乗るのには、無理があるだろう。
実際には、その後25歳の女性ばかりが狙われるようになり、十津川の身近で婦人警官もターゲットになる。
現在25歳だから25年前の誕生という当たり前のことに気づいた十津川は、その頃の事故・事件と調べ始める。
どうにもリアリティーがない(元々十津川ものにはそういう話が多いが) 。
話が進んでいく内に、犯人側も取引として「カシオペアジャック」などをいとも軽々としてしまったり、警察の工事にかこつけて爆弾を仕込んだりと随分お手軽にことが進みすぎだ。
Kindleunlimittedだったが、正直面白い話ではなかった。
2023.04.07
新型コロナ第9波に突入 欧米の流行状況から見える日本の予測
わかりきったことと言えばそれまでだが、何だか怖い展開になっている。
生協の店でも、今月から籠の消毒を止めたようだ。
街中ではまだマスク姿の人が多いが、だんだん暑くなってくると減ってくるだろう。
個人の判断なのだから、それを「なかなか普及しない」と言うのはおかしいのでは。
事業所で判断して「マスク着用を求める」のは、まだ生きているのかな?
画像は、まだまだ続く「さくら」の画。
11年前の4月6日、この頃はまだ枝振りも見事だった。
2023.04.06
前野ひろみち【満月と近鉄】
著者:前野ひろみち
価格:704円
カテゴリ:一般
発売日:2020/05/22
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-109276-7
本書を発表したのち沈黙を続ける鬼才の唯一の著作。
冒頭の【佐伯さんと男子たち1993】を読み始めたとき、これは失敗かと思った。
中坊三人組が佐伯さんという同級生に憧れ、いずれも玉砕するだけの話。
だが、奈良のあちこちが出てきて、それは面白かった。
彼らが通う学校は中高一貫校で、それだと近鉄奈良駅からは飛火野は通らないと思うが……。
そこで真ん中は飛ばして、表題作【満月と近鉄】を読み始める。
これも出身校は冒頭作と同じ学校のようだ。また語り手「わたし」の名前は「前野弘道」とあり、これは著者自身の話なのか。
大学受験失敗後作家を目指すが、こちらもうまくいかず、家業の畳屋を継ぐ話。
著者自身の述べておられる「経歴」と一致するようだ。
だが、奈良に前野という畳屋は無いらしくて、こちらも謎のまま。
著書は本書一冊だけ(親本の出版はある)である。
2023.04.05
名探偵ポワロ「ポワロのクリスマス」
これは、犯人も殺害方法も、かなり覚えていた。
ジャップ警部が妻の実家で過ごすクリスマス。
周りの歌三昧に無聊を託っているところへ、ポワロが「救出」に現れる。
この歌を歌っている親族たちの一人が、ジャップ警部の妻だと思われるのだが……。
それから、ポワロがジャップ警部からのクリスマスプレゼント(実際には妻から)を開けたときのガッカリ感が面白かった。
また、重要な小道具として、長男の妻がつくっている箱庭(?)の一つに日本庭園があるのも、興味深かった。
と、本編とは関係ないところばかり書いているが、この強欲な老いぼれの若い頃の肖像画は、見事だ。
そう、生身の若い頃の彼もハンサムだったし。
スペインから来た孫娘を名のる少女の慧眼は恐るべきものだった。
姻戚関係には無いと知った三男坊ハリーの、嬉しそうな顔も見物だったかな。
このハリーと、父親の吹き替えは。大塚周夫氏と息子の明夫氏。親子で親子を演じておられたのだった。
クリスマスの話なのに、サクラが続きます。
9年前の4月5日のご近所、ライトアップされた満開の夜桜。
この年は、ちょっと見頃が遅めだったかな?
2023.04.04
近藤史恵【みかんとひよどり】
著者:近藤史恵
価格:704円
カテゴリ:一般
発売日:2021/05/21
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-110893-2
シェフの亮は鬱屈としていた。創作ジビエ料理を考案するも、店に客が来ないのだ。そんなある日、山で遭難しかけたところを、無愛想な猟師・大高に救われる。
ジビエには、偏見を持っている。過去形ではなく、本書を読んだあとでも。
いろいろおいしそうな料理は出てくるが、食したいとはまったく思わない。
それより、大高を巡る不穏な動きが、まさにミステリで面白かった。
しかし毛嫌いしているからと行って、携わっている人たちにまで嫌悪感を抱いているわけではない。
本書の登場人物はそれぞれ魅力的だし、犬たちはかわいい。
特にアルバイトの若葉が、意外といい感じだ。
オーナー沢山の生きる姿勢もかっこいい。
大高のこれからが気になる。
2023.04.03
京都の伏見稲荷大社が「世界で最悪な観光地」にランク入り
「日本のガッカリ三大名所」は、「札幌の時計台」「高知のはりまや橋」と、あと一つどこだったっけ?
この「世界で最悪な観光地」に伏見稲荷大社が「ランクイン」というのも、面白い。
確かに同神社の正月の混み具合など、まったく最低だ。
リンク先の写真は、本当にいい感じなんだけどなぁ。
2023.04.02
都筑道夫【退職刑事〈6〉】
著者:都筑道夫
価格:660円
カテゴリ:一般
発行年月:2003.7
出版社: 東京創元社
レーベル: 創元推理文庫
利用対象:一般
ISBN:4-488-43407-X
安楽椅子探偵の名シリーズ第六集。
このシリーズも、最後かな?
全編通して、表紙絵のセンスの良さに救われる。
最近の、何だかチャラチャラした表紙には、まったくついていけないから。
しかしさすがに6冊目となると、同じような表現に飽きてくる。
「硬骨の刑事が恍惚の刑事に」とか、元刑事が自分の家に頻繁に来るのは「5人の息子」の内末っ子の自分だけが同じ職業をついだからとかいった表現が毎回出てくるのが。
収録作は以下の8編。
つまらぬ事件/桜並木の一本の桜/死は木馬にのって/拳銃と毒薬/耳からの殺人/馬の背/針のない時計/昔の顔
冒頭作【つまらぬ事件】は、被害者が最後の残した人名の主が犯人と思われる、彼には完璧なアリバイがあったという話し。一見関係ない元刑事の体験が、現場の思い込みを覆す。
ある意味、「つまらぬ」どころか非常に鮮やかな逆転劇だ。犯人には気の毒だったが。
次は【桜並木の一本の桜】。
これまでも時折出てきた近所の住む推理作家から、手紙が届いた。
旅先で、客が消えてしまうという謎があったという。
これも、推理作家の目を通しての、ある意味フィルター五市の話を、元刑事がスンナリ本来の話しに置き換えてほぼ真相にたどり着く。
少々異色の、面白い展開だった。
【拳銃と毒薬】は、変化を持たせるためか、現職刑事が犯人に撃たれて入院している設定。退職刑事も風邪引きで、長男の家から動いていない。
それがいつの間にか、動けない現職に代わって退職が現場を動き回っている。しかも真犯人は職場の同僚という話しに……。
それらしいオチはあるが、あまりうなずけない話だった。
【耳からの殺人】は、またまた推理作家が持ち込んできた事件。
推理作家のファンだという男からの電話で、殺人現場を「聞いた」という内容だったという。
キーはその相手が聞いたという話しの中身と、音。
しかし「きのう ころされた」が「キーノウ 殺された」というのは、かなり厳しいこじつけのように思える。
あと
【死は木馬にのって】【馬の背】【針のない時計】【昔の顔】
続刊が出たとしても、多分もう読まないと思う。
2023.04.01
3月の読書メーター
3月の読書メーター
読んだ本の数:20
読んだページ数:5552
ナイス数:2208
銀座「四宝堂」文房具店 (小学館文庫 う 15-2)の感想
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収録作は、【万年筆】【システム手帳】【大学ノート】【絵葉書】【メモパッド】と、いずれも魅力的なタイトルが並びます。
読了日:03月31日 著者:上田 健次
時計を忘れて森へいこう (創元推理文庫)の感想
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表紙絵通りの高校生が語り手です。こんな森で、気持ちをリセットしたいものです。
読了日:03月30日 著者:光原 百合
お探し物は図書室まで (ポプラ文庫 あ 14-1)の感想
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東京のとある区にあるコミュニティーハウスにある小さな図書館。そこの司書がユニークで、楽しい本でした。
読了日:03月28日 著者:青山 美智子
松本清張ジャンル別作品集 : 4 法廷ミステリ (双葉文庫)の感想
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国選弁護人が被告の無罪を勝ち取る【奇妙な被告】が面白かったです。そして、そのあとが怖いのです。
読了日:03月26日 著者:松本清張
伝言猫がカフェにいます (PHP文芸文庫)の感想
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この世とあの世の真ん中にあるカフェのお話しです。ネコのふー太と黒猫との交流が可愛いです。
読了日:03月24日 著者:標野凪
ボーダーズ (集英社文庫)の感想
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新しいシリーズの始まりです。5人分出版されるのに、5年かかるのかな?
読了日:03月23日 著者:堂場 瞬一
かくしごと承ります。 ~筆耕士・相原文緒と六つの秘密~ (メディアワークス文庫)の感想
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お仕事小説かと思いきや、恋愛話部分もかなり多っかたです。
読了日:03月22日 著者:十三 湊
福も来た―パンとスープとネコ日和 (ハルキ文庫)の感想
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表紙絵のかわいいネコちゃんは、なかなか登場しませんでした。
読了日:03月20日 著者:群 ようこ
氷菓 (角川文庫)の感想
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なぜ古典部の文集の名前が「氷菓」だったのか?「氷菓」とは「アイスクリーム」ですね。
読了日:03月19日 著者:米澤 穂信
ブラック・コーヒー (小説版) (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)の感想
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元が戯曲だけに、劇を観ているようでした。
読了日:03月18日 著者:アガサ・クリスティ
ちどり亭にようこそ ~京都の小さなお弁当屋さん~ (メディアワークス文庫)の感想
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こういうお弁当なら、毎日でもお願いしたいです。
読了日:03月17日 著者:十三 湊
警視庁アウトサイダー The second act 3 (角川文庫)の感想
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ようやく完結しました。ドラマは、違う結末になるそうです。
読了日:03月16日 著者:加藤 実秋
十津川警部 L特急やくも殺人事件 (双葉文庫)の感想
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「やくも」の中で起きた殺人事件ではなく、この汽車が利用(?)された感じです。
読了日:03月12日 著者:西村京太郎
口福のレシピの感想
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言ってみれば「生姜焼き」を巡るレシピの秘密のようなお話かも。
読了日:03月10日 著者:原田 ひ香
警視庁アウトサイダー The second act 2 (角川文庫)の感想
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直央の持っているボールペンの秘密が暴かれましたが、相手はなかなか一筋縄ではいかないようです。
読了日:03月09日 著者:加藤 実秋
一方通行 夜明日出夫の事件簿 (講談社文庫)の感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/03/post-55d869.html
夜明が客と向かった長崎の宿泊先には笹沢佐保が出版社の編集者たちと忘年会をしていました。
ここで著者自身が「ご出演」とは、驚き。出版社名も、それぞれ実在の大手です。というちょっとしたお遊びを挟みつつ、しかしストーリーは「交換殺人」という重いものでした。
読了日:03月08日 著者:笹沢左保
警視庁アウトサイダー The second act 1 (角川文庫)の感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/02/post-e920a1.html
紹介文に「ノンストップ警察小説!」とある通り、いつまでもダラダラ続いていくようです。
読了日:03月07日 著者:加藤 実秋
れんげ荘 (ハルキ文庫 む 2-3)の感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/03/post-613974.html
れんげ荘は、想像以上に大変なところでした。
読了日:03月06日 著者:群 ようこ
静おばあちゃんにおまかせ (文春文庫)の感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/03/post-90dcc7.html
最後におばあちゃんのとんでもない秘密が判り、予想もしなかった展開になりました。
読了日:03月04日 著者:中山 七里
退職刑事1 (創元推理文庫)の感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/03/post-e88fb6.html
一巻目を、まだ読んでいませんでした。
しかし割合きつめの事件が多く、本書を一番に読んでいたら、シリーズを読んでいなかったかもしれません。
読了日:03月02日 著者:都筑 道夫
「PHS」3月31日で終了
「PHS」、本日31日で終了――旧DDIポケットから今を知るキーパーソン、ソフトバンク寺尾氏に聞くその足跡と意義
個人向けはとっくに終わっていたんだ、知らんかった。
最初に使った携帯が、PHSだった。
随分軽くてかわいらしかった。音質もよかったし。
その後ドコモのiモードになり、ドコモで未発売だったiPhonを使うために、ソフトバンクに移った。
法人用も終了ということは、病院などで使われているのも無くなってしまうということかな?
画像は、ちょうど10年前の多摩川。
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