前野ひろみち【満月と近鉄】
著者:前野ひろみち
価格:704円
カテゴリ:一般
発売日:2020/05/22
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-109276-7
本書を発表したのち沈黙を続ける鬼才の唯一の著作。
冒頭の【佐伯さんと男子たち1993】を読み始めたとき、これは失敗かと思った。
中坊三人組が佐伯さんという同級生に憧れ、いずれも玉砕するだけの話。
だが、奈良のあちこちが出てきて、それは面白かった。
彼らが通う学校は中高一貫校で、それだと近鉄奈良駅からは飛火野は通らないと思うが……。
そこで真ん中は飛ばして、表題作【満月と近鉄】を読み始める。
これも出身校は冒頭作と同じ学校のようだ。また語り手「わたし」の名前は「前野弘道」とあり、これは著者自身の話なのか。
大学受験失敗後作家を目指すが、こちらもうまくいかず、家業の畳屋を継ぐ話。
著者自身の述べておられる「経歴」と一致するようだ。
だが、奈良に前野という畳屋は無いらしくて、こちらも謎のまま。
著書は本書一冊だけ(親本の出版はある)である。
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