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2023.06.20

安壇美緒【天龍院亜希子の日記】

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著者:安壇美緒
価格:660円
カテゴリ:一般
発売日:2020/02/20
出版社: 集英社
レーベル: 集英社文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-08-744078-2

「現代の風を強く感じさせてくれる。作家の才能プラス、何か見えない力を背負った書き手だ」(小説すばる新人賞選評より)五木寛之氏推薦!
平凡な男を勇気づける希望の光──。

 

【ラブカは静かに弓を持つ】が非常に良かったので、著者の最初の方の作品を読んでみた。
上記に比べればちょっと、という感触だったが、まぁ青春小説としてはこんなものか。

人材派遣会社につとめる田町という27歳の男性が主人公。
職場での毎日と、父親の病気で静岡へ帰った恋人との交流。

それと並行して、高校の同級生だった天竜院亜希子という女性のブログ記事も紹介していく。
このブログは、作者のまさに日記で、どうやら恋人と出かけたことをメインに書かれているようだ。

そして更新が止まり、最後の記事をアップしたあと、天竜院亜希子はブログを削除する。
それはちょうど、田町が恋人と結婚を決め、一つの決着をした頃と一致する。

それにしても、職場での嫌な(いわばお局的存在)女性の、陰湿な嫌がらせにはウンザリする。
対象は子持ちの仕事が出来る女性で、二人目を妊娠して体調が悪いのにもかかわらず、田町が見ていて辛い気持ちになっている。

「女の敵は女」という図式は当たっていて、想像力のない輩(この場合は女だが)はどこの職場にもいるのだろう。

 

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