伊坂幸太郎【ラッシュライフ】
著者:伊坂幸太郎
価格:825円
カテゴリ:一般
発売日:2005/04/24
出版社: 新潮社
レーベル: 新潮文庫
利用対象:一般
ISBN:4-10-125022-7
不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。
再読
今度は登場人物の相関関係を、メモを取りながら読もう!(過去記事でも感じていたようだ)
前回読んだのは、18年も前のことだ。著者についてまったく知らなかった頃。
その後(?)【オーデュボンの祈り】を読んでから、著者のファンになった。
突拍子もないことを書かれることの多い著者だが、その中に溢れるやさしさに惹かれている。
泥棒の黒沢は、以後の作品にも度々出てくる、言わば伊坂作品の常連のような人物だ。
今回は色々な立場の人が出てきて、それらが最後にうまく繋がっていく。
最終近く、なんでも金で解決できると豪語する戸田の申し入れを断る河原崎。
河原崎が断らなかったら自分の運命が決まる志奈子は、きっと心の中で快哉を叫んでいたことだろう。
本書中、一番の痛快な場面だ。
それを導いたのが、薄汚い老犬。
人間が犬にも劣ることをしてはいけないと、無言で教えてくれたのかもしれない。
いい本だった!
ますます、伊坂さんが好きになる。
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【ラッシュライフ】(05.05.26)
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