椹野道流【ローウェル骨董店の事件簿】
著者:椹野道流
価格:704円
カテゴリ:一般
発売日:2016/01/23
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-103362-3
第一次大戦直後のロンドン。左目に傷を持つ検死官デリックと骨董店店主デューイは、大戦でできた心の距離を埋められずにいる兄弟。幼なじみの刑事エミールが持ち込んだ殺人事件の捜査で久々に再会するが…。
表紙絵に違和感あり。
三冊のシリーズもののようで、先に二作目を読んでしまった。
二作目の冒頭はこのローウェル家の長男デューイの悪夢から始まっていたが、最初は次男デリックの悪夢から始まる。
ローウェル家では、デューイが殺人はしたくないと言って、徴兵を拒否。
挙げ句逮捕されて二年間独房に閉じ込められ、戦争が終わって釈放されたときには、足は萎え、手も不自由になっていた。
一方デリックは戦場へ赴き、被弾して頬にひどい傷を負い、右手も不自由になって外科医になる夢を諦めざると得なかった。
戦争とは、かくもむごいものだ。
もう一人、デューイの親友で貴族の跡取りは戦死し、その妻は日本人であるが為に息子とともに邸を追われる。
妻は帰国し、デューイは幼い息子ケイを引き取っている。
さて今回の事件は、やはり名門の娘二人が女優になると言って勘当されたことから始まる。
姉が夜中に追い回された挙げ句、無残な死を遂げたのだ。
レギュラー(?)以外は登場人物は限られており、犯人の見当はすぐ付く。
だが、いかに名門とは言え、親がここまで非情になれるものか?
あまりいい読後感とは言えなかったかもしれない。
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【ローウェル骨董店の事件簿】 センチメンタル・ジュエリーの謎】(23.07.16)
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