香住泰【稲荷山誠造 明日は晴れか】
著者:香住泰
価格:601円
カテゴリ:一般
発売日:2015/04/18
出版社: ディスカヴァー・トゥエンティワン
利用対象:一般
ISBN:978-4-7993-1665-8
金のことしか頭にない頑固物だが、パワフルな行動力と肝っ玉をもつ誠造(70歳)と、大食いなだけで頼りない翔(19歳)。
かみ合わない爺孫(じじまご)コンビは、桃代(誠造の娘で翔の母)を見つけ出すことができるのか!?
めちゃくちゃ面白かった、一気読み。
「本のサナギ賞」というのは、「未発表の作品を現役の書店員が審査・投票し、」世に出したい作品を選ぶ賞らしい。「本のサナギ」を見つけ、ベストセラーという「蝶」に育てて羽ばたかせたい、という思いから名づけられたという。しかし残念ながら、現在は継続されていないようだ。
誠造は頑固一徹のようでいて、そうではない。状況に応じて、臨機応変に物事に対処できる。
まぁ、描かれている世界が特殊で、娘の桃代に嫌われてしまったのも無理はない。
今後、桃代の姿勢が変わりそうで、ホッとする。実は彼女も、父親譲りの頑固者であったのだが……。
また、頼りない翔だが、次第に変わっていく様子が見て取れて、これには誠造の姿勢がいい影響を与えたのだろう。
その内、ひょっとしたら、翔が社長になるまで誠造が頑張るかな?
また、神出鬼没の探偵、館林も重要な役どころで楽しかった。
著者には他に【幸せジャンクション】という小説もあって、書店員さんが激賞しているとか。
こちらも読んでみよう。
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