中山七里【笑え、シャイロック】
著者:中山七里
価格:748円
カテゴリ:一般
発売日:2020/10/23
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-109955-1
勤続三年目の結城が営業部から異動させられたのは日陰部署の渉外部。しかも上司は伝説の不良債権回収屋・山賀。憂鬱な結城だったが、山賀と働くうち、彼の美学に触れ憧れを抱くように。そんな中、山賀が何者かに殺され――。
亡くなった山賀に替わって、困難な取り立ての仕事を引き受けた結城。
冒頭の【 わらしべ長者】は、自分でそう思い込んでいるだけの、単なるサボりやにすぎなかった。
町工場の社長には、その技術を売ることで、借金を返済させる。この話はよかった。
しかし相手はだんだんややこしくなる。
【振興衆狂】は、違う漢字が当てはまる集団。
他の図書でも感じたことだが、こと狂信的な信心ほど恐いものはない。
【タダの人】では、落選した政治家。文字通りただの人なのだが、その自覚が本人にも周りにもない。
と、エスカレートしていく取り立てだが、山賀の薫陶を受けた結城は、その都度頭を振り絞って何とか解決していく。
その間、警察は山賀の犯人捜しをしていた。
最後【人狂】は誰を指すのだろうか?
しかし、銀行とは怖いところだ。
表紙絵は、左後方に二人の人物。山賀に従っている結城だろうか。
心なしか、山賀の影が薄いような気がする。
その全面には、扇形に拡げられたⅠ万円札と5千円札。
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