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2023.10.31

大崎梢【背表紙は歌う】

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著者:大崎梢
価格:704円
カテゴリ:一般
取扱開始日:2013/07/26
出版社: 東京創元社
レーベル: 創元推理文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-488-48705-8

本と書店を愛する全ての人に捧げるハートフル・ミステリ5編収録。ますますパワーアップした〈出版社営業・井辻智紀の業務日誌〉シリーズ第2弾、登場!

 

【平台がおもちかね】というのを、5年以上前に読んでいた。
その時は気づかなかったのだが、表紙絵は主人公井辻を「ひつじくん」と呼ぶ同業者の言葉から来ているようだ。

井辻は出版者の新人営業マン。書店から書店へと巡る毎日だ。

その日常の中で同業者や書店員との交流し、小さな謎を解いていく。

収録作は

冒頭作【ビターな挑戦者】は、何故か意地悪をしてくる取次店の男がうっとうしかった。
同業者からも、「デビル」と呼ばれているが。

 

次の【新刊ナイト】では、新刊を出した作家との書店訪問にからむ物語。

訪問予定先の他か所の書店員がその作家と同じ学校出身のようで、訪問を楽しみにしているという。
ところがその新刊は作家の学校時代のほぼ実体験で、かなり危ない内容なのだ。

作家とその書店員との出会いを警戒して色々調べる井辻たちだが……。

作家が必ずしも昔の知人と会うことを望まないという話は、以前も読んだことがある。

 

表題作【背表紙は歌う】

訪問先のベテラン書店員の過去。

以前勤めていた書店が廃業するとのことで、心を痛めている。

そう言えば、町の本屋さんが随分無くなってしまった。大型書店に押されてのことだ。さびしい。

 

【君とぼくの待機会】

これは大きな賞にノミネートされた作品を巡っての話。どうも直木賞がモデルのようだ。

受賞作はすでに決まっているというデマが出回り、振り回される井辻たち。
営業マンたちが力を合わせて真相を探るのだが。

こういう噂って、実際に出たことがあるのだろうか。あり得ないと思うのだが。

そして、今回井辻の出版者からもノミネート作品が出ていて、最終場面、作家と一緒に発表を待っていた編集者からの電話で終わっている。
ただし、肝心の結果は知らされないままだった。残念!

 

【プロモーション・クイズ】

新刊が出ると、そのゲラを持って書店員に感想を書いて貰うのも、営業マンの仕事だ。

今回は人気のある書店員さん取り合いの騒動。
しかし、業務の合間にゲラを全部読んで感想を書くのは、大変な仕事だなぁ。自分たちのようなお気楽な感想文とは、大違いだ!

 

関連記事

【平台がおまちかね】(17.06.26)

 

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2023.10.30

西村京太郎【西村京太郎自選集(2) 麗しき疑惑】

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著者:西村京太郎
価格:628円
カテゴリ:一般
発行年月:2004.4
出版社: 徳間書店
レーベル: 徳間文庫
利用対象:一般
ISBN:4-19-892048-6

十津川と亀井が初登場の短篇「新婚旅行殺人事件」他、四百を超える短篇から精選された自選集第二弾。

 

最近時間つぶし(昼寝のお供?)に西村京太郎のUnlimittedを読んでいるが、それらをブログには書いていない。

だが本書は著者の「自選」とあったので、記録しておく。

著者のものはほぼ十津川警部ものしか読んでこなかったのだが、本書は趣向を変えた色々な分野のものが収録されていた。

【白い殉教者】は警視庁捜査一課の刑事が関係した事件。

彼が頼りにしているいわば探偵というのが、傲岸不遜で好きになれなかった。
こういうタイプは苦手だ。

 

次の【アンドロメダから来た男】は、趣向が変わっていて面白かった。

高級住宅地の一軒に引っ越してきた男は、近所へ挨拶をして回る。
だが、彼と話した後、家の中からはその家の大事な品物が無くなっていた。

どうやらこの男は宇宙人で、コッソリ持ち帰ったものを「アンドロメダ」へ送っていたらしい。

話はそこで終わらないで、今度は住民たちは不要なものを持ち帰って貰うよう画策するのだ。
その最たるものが妻やうっとうしい家族だったりして……。

 

【首相暗殺計画】は、昭和13年の出来事。ちょうど2年前に2.26事件があり、軍部が力を増していった頃。ヒタヒタと、戦の音がしてきている。

時の首相は、近衛文麿。

幾つかの偶然が重なって大事には至らなかったのだが、こういう輩が横行していた時代の話は恐ろしい。

 

十津川ものが、一つあった。【新婚旅行殺人事件】は、他の短編集で読んでいた。

まさに時刻表トリックで、こういうのはとても楽しい。
それにしても、東京から青森まで、9時間もかかっていたのだなぁ。

 

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2023.10.29

ドラマ「きのう何食べた」第4回

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今回、シロさんは大先生の説得で次期所長になることを、ほぼ認めたようである。

またケンジの務める美容院でも動きがあって、人気スタイリスト田辺のことが中心になる。

彼は同棲していた彼女に出て行かれ、用意していた食材が余ったので、それらをケンジに託す。
また、店長の妻レイコさんも、着々と独立を企んでいるようである。

田辺の作るカルボナーラがおいしそうだったな。

 

画像は、10年前の10月18日。横浜の山下公園にて。

 

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2023.10.28

横溝正史【蝶々殺人事件 「由利先生」シリーズ】

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著者:横溝正史
価格:946円
カテゴリ:一般
発売日:2020/03/24
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-109297-2

原さくら歌劇団の主宰者である原さくらが「蝶々夫人」の大阪公演を前に突然、姿を消した……。数日後、数多くの艶聞をまきちらし文字どおりプリマドンナとして君臨していたさくらの死体はバラと砂と共にコントラバスの中から発見された! 次々とおこる殺人事件にはどんな秘密が隠されているのだろうか。好評、金田一耕助ものに続く由利先生シリーズの第一弾! 表題作他「蜘蛛と百合」「薔薇と鬱金香」を収録。

 

中山七里【おやすみラフマニノフ】のレビューで本作を思い出すというのがあったので、気になって読んでみることにした。

横溝正史に金田一耕助以外の探偵がいたとは、知らなかった。

戦時、岡山へ疎開していた著者は、戦後雑誌に【本陣殺人事件】の連載を始める。
同じ時期に、違う雑誌で連載されたのが、この【蝶々殺人事件】だったとか。

まったく違うタイプの探偵ふたりを、同時に描いていたとは!

まず表紙絵でドキッとする。
【ラフマニノフ】ではチェロだったが、今回はコントラバスだ。

登場人物も多く、話は二転三転するが、矛盾を突いていくとある程度先が見通せる。
途中、「読者への挑戦状」もどきが入る。

この辣腕新聞記者と引退した刑事の探偵コンビ。もっと読んでみたい。

 

他に

【蜘蛛と百合】

【薔薇と鬱金香】

を収録。両方ともこのコンビが活躍するが、【蜘蛛と百合】の方は気味が悪かった。

【薔薇と鬱金香】は、いいところへ落ち着いた感があって面白かったが。

三篇とも舞台は昭和初期で、確かに時代を感じる。

 

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2023.10.27

JR3社 来年春に新幹線の喫煙ルーム廃止へ

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JR3社 来年春に新幹線の喫煙ルーム廃止へ 健康志向の高まりで

これでもう「新幹線なら喫煙出来ますよ」と言えなくなる。

喫煙ルームの廃止によって空いたスペースには、災害などの緊急時に活用するため非常用の飲料水を配備するらしい。
JR東日本は、すでに「全面禁煙」。

 

新幹線つながりの話

土曜日の夜、「走れ新幹線!」の集大成版を放映していたらしい。

NHKプラスの「見のがし」で観てみた。

最初は「ゼロ系」。

ナレーションは一切無く、音楽が流れる中、ひたすらゼロ系が走る場面が写されていく。
歩道橋に鈴なりになって見ている人、ビジネスで移動している人、食堂車の場面もあった。

♪ まるい「ひかり」のボンネット

と子どもたちも歌ったものだ。

 

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2023.10.26

瀧羽麻子【サンティアゴの東 渋谷の西】

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著者:瀧羽麻子
価格:704円
カテゴリ:一般
発売日:2019/05/15
出版社: 講談社
レーベル: 講談社文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-06-514930-0

切実で誰にも起こりうる人生の重大事。あの一日の出会いが悩みを、不満を哀しみを軽やかになものにしてくれる。前を向いて生きていきたくなる心の栄養六編。

 

タイトルにあるサンティアゴで始まって、最後の渋谷で終わる色々な場所の、色々な物語。
しかしサンティアゴの東から渋谷の西だと、右回りで大西洋を渡ることにならないのかなと、つまらないことを思ってしまった。

それぞれ、男女の関係が書かれているのだが、その数だけ、それぞれの物語がある。

 

5篇目の【アントワープの迷子】で登場の、主人公の母親にはイライラしてしまう。
優柔不断な恋人と別れてベルギーへ来た主人公を、追うようにしてやってきた母親。

若い頃は自分も優柔不断だったと明かすが、だから今がいいとは決して言えないような性格だ。

これも、最後の【渋谷で待つ】も、何だか尻切れとんぼのような終わり方で、スッキリしなかった。

 

冒頭の【サンティアゴの雪】は、小学校時代の級友と、出張先のサンティアゴで偶然出会うというもの。
実は初恋の人だった彼は、悪気無く自分の自慢話ばかりするのだった。

それでも、主人公の思い出の中にある彼の面影はすこしあって、その優しさは伝わってくる。

 

【瀬戸内海の魔女】も、素直でない、これは老婆の話。

見切りをつけて捨てた故郷が懐かしかったのか?見返したかったのか?
ホテルでアルバイトをしている、いつか島を出たい高校生には、ちと荷の重い課題のようだ。

 

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2023.10.25

「今朝の三枚おろし」

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武田鉄矢さんの「今朝の三枚おろし」というポッドキャストを聞いているとは、書いたような……。

原則、毎週一冊の本を紹介して下さるのだが、9月に【「できる」と「できない」の間の人】という本の紹介があった。
著者は、樋口直美 さんである。

従って孫引きになるのだが、著者はレビー小体型認知症らしい。
レビー小体型認知症は、幻覚や幻聴がある認知症に一つで、著者は50代で罹患なさったとか。

その中で、宮沢賢治はレビー小体型認知症だったのでは、という話が非常に興味深かった。

そうか!【銀河の夜】も、著者には見えていたのだ。【風の又三郎】にも、出会っていたことだろう。
そういう形で色々なものに出会うのは、素敵なことではないか。

 

画像は、12年前の10月25日。
この頃通っていた歯医者さんの前に咲いていた。ヘブンリーブルーなのかなぁ?

 

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2023.10.24

西村京太郎【十津川警部の困惑】

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著者:西村京太郎
価格:565円
カテゴリ:一般
発行年月:1993.7
出版社: 講談社
レーベル: 講談社文庫
利用対象:一般
ISBN:4-06-185443-7

十津川警部が友情を賭ける、絶好調のトラベル・ミステリー集。

 

【海を渡る殺意――特急しおかぜ殺人事件】

十津川が知らずして証人になってしまう事件。

新幹線に、まだ食堂車があった頃の話。食堂車は、いつ頃まであったのだろう?

【死を呼ぶ見延線】

これは確か、違う短編集で読んだ。

しかし、中身はとんと思い出せなかった。

元刑事の橋本の話は、これ以外にもあったと思うが……。

【死が乗り入れて来る】

これも、違う短編集で読んだ。

最後で表題作の【十津川警部の困惑】は、十津川の学生時代の親友が自殺した事件から始まる。

彼は色々転職しており、新しい職場で認められつつあった。
そのため、かなり無理をしていたらしい。

結局、その強引な社長の思惑を崩していくというストーリーなのだが、十津川もかなり強引な危ないことをしている。

十津川ものでUnlimittedのものを幾つか暇つぶしに読んできているが、読了後タイトルを見てもさっぱり内容が思い出せないものが多い。

ただ、新幹線に食堂車があったり、懐かしい時刻表トリックなどがあるのは楽しい。

 

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2023.10.23

ドラマ「きのう何食べた」第3回

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今回は、小日向さんがハロウィーンパーティーにシロさんとケンジを招いてくれた。

金目鯛の姿蒸しなど、いい素材を使った豪勢な料理。
肉料理も最高だ。

 

シロさんが両親に相談があると呼ばれた夜、ケンジは一人ご飯を楽しむ。

背徳のカツ丼をつくる。卵二つに冷凍ごはん2パックは、普段なら絶対許されないはずだ。

一方シロさんは、両親から墓購入の相談を受けていた。

そしてあろうことか、自分たちだけでなく、シロさんとケンジにも追加料金を払って一緒に入って欲しいと言いだした。
その話をシロさん帰宅後に聞いたケンジは、「嫁姑だ」と、やけにテンションを上げていた。

今回はシロさん以外の料理の紹介で、サイトでは上記二つのレシピも掲載してあるそうだ。

 

画像は、11年前の10月20日。名古屋の「リニア・鉄道館」にて。

 

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2023.10.22

瀧羽麻子【うちのレシピ】

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著者:瀧羽麻子
価格:649円
カテゴリ:一般
発売日:2021/10/28
出版社: 新潮社
レーベル: 新潮文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-10-103281-8

美味しい食事――それは誰もが知っている魔法。
舞台は、家族経営のレストラン「ファミーユ」。
あたたかな食事に癒される。美味しさという魔法に満ちた、6つの物語。


【主な登場人物】は、二組の家族。
正造 レストラン「ファミーユ」の生真面目なシェフ
芳江 正造の妻。穏やかに夫と娘を支えている
真衣 正造と芳江のひとり娘で「ファミーユ」のウェイトレス
美奈子 投資銀行のディレクター。啓太が料理人になることに反対だった
雪生 会社員。もと美奈子の後輩社員で激務の妻をサポートしてきた
啓太 雪生と美奈子のひとり息子。「ファミーユ」で正造に師事する

表紙絵は、これら登場人物と6つの話に出てきた料理。いずれもおいしいのだ。

 

啓太が正造の弟子として「ファミーユ」に就職し、ひとり娘真衣と恋仲になる。

啓太の家庭は、母親が猛烈な働き手で、父子家庭のようなものだった。

6つの物語を、6人の登場人物それぞれが担当(?)して進めていく。
時に時系列が遡ったりして、次第に家族の姿が浮き上がってくる。

この6人の中では、啓太の父親雪生が好きだな。お互いを名前で呼び合うのもよかった。

 

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2023.10.21

谷村新司さん

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谷村新司さんが、亡くなられた。まだ74歳だった。

この方の「昴」が好きだった。作曲も谷村さんだったが、編曲が服部克久さんで、あの男声合唱のところが特に好きだ。
他に「天狼」「サライ」も好きだ。そして新幹線で聞いた「いい日旅立ち」も。

歌を通してではあるが、旧知の方が亡くなられたような消失感がある。

 

画像は、この12日。山形新幹線の車窓から。

 

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2023.10.20

中山七里【切り裂きジャックの告白 刑事犬養隼人】

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著者:中山七里
価格:704円
カテゴリ:一般
発売日:2014/12/25
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-102051-7

ジャックと警察の息もつかせぬ熾烈な攻防がはじまる!

 

「刑事犬飼隼人」というサブタイトル通り、シリーズものになっている。


毒島刑事から「なかなか有望」といった意味のことを言われていた、刑事犬養。
何といつの間にか結婚して(しかも二度離婚)、娘までいる。

今回は、その犬養が刑事の顔と父親の顔を持って苦渋する姿も描く。

 

何とも猟奇的な事件が起き、しかも犯人は「犯行声明」まで送ってくる。

臓器移植という医療問題を扱っているのだが、犬養の娘もまた、臓器の提供を待つ身だった。

 

事件は、これはと思われる容疑者にたどり着いては裏切られ、二転三転しながらようやく核心に迫ることが出来た。

所轄書の古手川という若い刑事と組んだのだが、犬養にとって頼もしい相棒だった。
古手川自身、幼少期の辛い思いを引きずっており、若いのに気配りの効く刑事だった。

脇筋ではあるが、自身の出世しか考えたいない上司を持つと、実際に動くものは悲劇だ。
この目立ちたがり屋の無能な上司が落ちていくのは、読んでいて快感だった。

関連記事

【毒島刑事最後の事件】()

 

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2023.10.19

ドラマ「きのう何食べた?」第2回

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二回目は、シロさんもそろそろこれからのことを考え出したのか?

事務所の所長(大先生)から、事務所引き継ぎの打診を受けたり、
加世子さんに孫が出来、その世話が楽しそうなのを見たこともある。

それでも、ケンジの休日に合わせて休暇を取り、ブランチに「ナン」と「バターチキンカレー」を一緒に作ることに幸せを感じているのだった。

 

画像は、山形のホテルにて。

 

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2023.10.18

斎藤千和【ビストロ三軒亭の美味なる秘密】

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著者:斎藤千和
価格:704円
カテゴリ:一般
発売日:2019/03/23
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-108049-8

ここ「ビストロ三軒亭」にはお決まりのメニューがない。好みをギャルソンに伝えると、シェフがそのテーブルだけのオリジナルコースを作ってくれる、オーダーメイドのレストランだ。

 

表紙絵のおいしそうな料理の数々。シリーズもので、二作目を先に読んでしまったようだ。
右下に見えるホワイトアスパラは、本編でも重要な位置にある。

主役は、元役者志望の隆一というギャルソン。役者に若干未練を残しつつ、ギャルソンとして一人前になれるかどうかの葛藤もある。

 

このビストロは、客のリクエストに応じた料理を、シェフが作ってくれる。
本物の味だが、かなりリーズナブルだという。だが、招待客を招いてのワインを楽しむ会では、極上の料理と飲み物が供される。
かなりの会費だと思われる。

しかし、何だろう、この違和感。

ミステリというか、謎解きが中途半端なのだ。

シェフの伊勢はクリスティファンで、彼がホームズ役かと思わせながら、解決するのは彼ではなかったり。
また、彼自身の事情があったりして、物語の焦点がハッキリしないところもある。

うーん、シリーズを追いかけるかどうかは、微妙なところだ。

 

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2023.10.17

山形へ行ってきた

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山形は、通過したことはあるが、降り立ったのは初めてだった。

当然、すべて地上で移動。山形新幹線「つばさ」は初めてなので楽しみだった。
東京~山形は3時間もかかる。


福島で「やまびこ」と切り離され、山間部に入っていく。沿線はひたすら雑木林ばかり、というところもある。
こういう風景って、案外好きなのだ。

ホテルは駅直結で、助かった。

 

二日目が本番で、会場は別の所なので、移動する。

対面で話すのは当地での講習会以外では20年の1月以来だった。結局自分は、人前で話すのが好きかも。
懐かしい面々と再会して、色々直接話が出来て楽しかった。ZOOMで出会って(?)いるとはいえ、やはり直に会えるのはうれしい。

 

画像は、東京駅にて。この「TSUBASA」に乗ったのだった。

 

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2023.10.16

武田鉄矢【人間力を高める読書法】

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著者:武田鉄矢
価格:891円
カテゴリ:一般
発売日:2019/04/05
出版社: 小学館
利用対象:一般
ISBN:978-4-09-470024-4

ラジオ文化放送の大人気番組「武田鉄矢 今朝の三枚おろし」を書籍化!

最近Podcastで「武田鉄矢 今朝の三枚おろし」というのを、入眠剤として聞いている。
元ネタが、本書の元にもなった文化放送の「武田鉄矢 今朝の三枚おろし」なのだが。

その最初の頃( かな?)の話を書籍にしたのが、本書である。

 

なのだが、その中の一つ【日本語が世界を平和にするこれだけの理由】というのが、抜群に面白かった。

カナダで日本語を教えている日本人青年が書いた本で、それを鉄矢さんがどう読んだかが書いてある。
言わば孫引きになるのだが、日本語への認識を新たにした。

日本語の「あいまいさ」に脚光が当たっていて、自信を持てる。
いいなぁ、日本語。

 

また、【体にいい食べ物はなぜコロコロと変わるのか】も、「あるある」という話で、納得出来るものだった。

【狼の群れと暮らした男】は、実際に狼の群に入って寝食を共にした青年の体験談。

こんなこと、実際にする人がいるとは驚きだ。

 

「福井」はじめ北陸三県にスポットを当てた【福井モデル 未来は地方から始まる】も、ちょっとした視点の変え方で随分価値観が違ってくるのだなと思い知らされた。
「住むなら北陸」の時代が来るかも。来ればいいな。

小学生時代、父の転勤先の候補が福井だったことがある。
それがどういうわけか大阪になり、自分は大阪人をもって任じている。ちょっとした運命のいたずらか。

 

他に紹介されている本は、

【1行バカ売れ】
【GO WILD】
【ザ・ラストマン】
【失敗の本質】
【修行論】
【持丸長者[幕末・維新編]】
アドラー心理学入門】
【しらずしらず】

 

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2023.10.15

西村京太郎【十津川警部 告発】

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著者:西村京太郎
価格:713円
カテゴリ:一般
取扱開始日:2013/11/07
出版社: 双葉社
レーベル: 双葉文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-575-51626-5

雲仙温泉で音響メーカー、メディアX研究所所長の原口利夫の遺体が発見された。長崎県警の協力要請を受け、十津川警部が捜査を担当することになった。その事件を機にメディアXに関連する事件が多発した。

 

何だかとんでもない怖い話だった。

本書が書かれたのは10年ほど前だろうか?
この時には、音声認識装置はまだまだ使い物になっていなかったと思う。
その音声認識装置を、音響メーカーXが開発しているという設定。

この会社では、今ではごく普通に使われている人に反応しての合成音声案内を、非常に珍しいものとして描写している。
十津川たちも、気味悪がっている。

これは森博嗣の【すべてはFになる】で初めてお目にかかったのだったかな。

その音声認識装置はともかく、これが「思考認識装置」となると、とんでもないことになる。
人が思ったことが、動きとして出てくる。
そして、戦車や戦闘機に使われるといった話も出てきた。

国の組織やアメリカも、これを利用するため購入したとか。

実際に、こういった話は進んでいるのだろうか。

更に恐ろしいことに、疑いを抱いたり反抗心を抱くと、とたんに脳が壊れるような仕組みのヘルメットを作っているとは。
国民を思うように操れるということになる。

どうか現実のこととなりませんように。

 

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2023.10.14

伽古屋圭市【かすがい食堂】

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著者:伽古屋圭市
価格:693円
カテゴリ:一般
発売日:2023/04/06
出版社: 小学館
レーベル: 小学館文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-09-407247-1

駄菓子屋の奥に、子どもだけの食堂開店!
楽しく温かい食卓を描く全四話。

 

楓子は映像製作会社のロケ先で怪我をして、退職して実家へ帰ってくる。
実家というのは、祖母が営んでいる駄菓子屋。

その手伝いをしていて店を継いだ楓子。最初は「おばちゃん」と呼ばれることに戸惑いのあった楓子だったが、しだいに子どもたちの喧噪にも慣れていく。

そのうち地域の色々な問題点が見えだして、お節介を開始する。ついのめり込んでいく楓子。

菓子を買いに来る常連(?)の子どもの一人に、ついそのお節介から夕飯を提供することになる。
もともと祖母が食堂経営もしていたこともあって、他の子どもも招く日も出てくる。

 

貧困、いじめ、摂食障害など問題を抱える子どもたちのために、楓子は店の奥の台所で食事を提供することにした。肉汁のあふれるハンバーグ、もりもりごはんが進む野菜炒め、みんなで囲む寄せ鍋……!! 

 

要所要所でピリッとしたアドバイスをしてくれる祖母の存在は大きい。

 

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2023.10.13

Twitterの仕様変更?

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Twitterの名前が強制的に変わってから、次々と色んな変化がある。

TLを見ていて気づいたのが、朝日新聞読書欄に紹介された本からリンク先へ飛べないこと。
記事内でリンクを貼ってあれば飛べるが。

この読書欄は楽しみで、書評などを読んでみては購入本を決めているのに、随分と不便になった。

そう言えば、何だかそんなこと(リンク先に飛べなくなる)ようなことを読んだような。

新聞記事などを読むにも、一手間かかるのだろうな。

誰かがリツイートしたものからは、飛べるようだ。

 

色々試している内に分かったのだが、写真をクリックすると飛べるようだ。

 

画像は、12年前の10月9日。
長野駅に到着した「しなの」。なんと、大阪駅から乗ったのだった。

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2023.10.12

秋川滝美【ソロキャン!】

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著者:秋川滝美
価格:781円
カテゴリ:一般
発売日:2022/08/05
出版社: 朝日新聞出版
レーベル: 朝日文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-02-265056-6

仕事で日々ストレスをためている29歳の千晶。子供のころから頻繁にキャンプを楽しんできたが、近年はめっきり足が遠のいていた。久々にキャンプを始めることにしたが……。

 

冒頭、いきなりキャンプの場面から始まる。
焚き火を起こす主人公、千晶。ちょうど表紙絵のようだ。

続いて、学生時代にはキャンプにはまっていた千晶が、30歳間近にして再開するに至った経緯などを記した【第一話 そのはじまり】。

【第二話 まずは日帰りで】

【第三話 取り戻した楽しみ】

【第四話 やぶれかぶれキャンプ】

【第五話 焚き火呑みの夜】

こうした順を追った体験を通して、ソロキャンの楽しさが伝わってきた。

特にキャンプ場での食事など、おいしそうだ。
ベーコンとキノコを焚き火であぶり、バゲットに浸して食べる料理など、実際にしてみた。
勿論焚き火は使えないが、それなりにおいしかった。

 

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【一人旅日和】(22.03.28)

【一人旅日和 縁結び】()

 

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2023.10.11

出羽の朝

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いいお天気です

 

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大崎梢【もしかして ひょっとして】

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著者:大崎梢
価格:748円
カテゴリ:一般
発売日:2023/09/13
出版社: 光文社
レーベル: 光文社文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-334-10035-3

秘密が明らかになるとき、人生が少し、輝き始める。日常の謎解きの魅力がたっぷり詰まったミステリー短編集。

 

日常の謎解きミステリーで、殺人事件は一件だけ。
著者の解説で知ったのだが、一つ一つの短編にはそれぞれテーマがあったのだとか。
それらをまとめて「もしかして ひょっとして」と括っている。

どれもやさしいお話しで、好感が持てたものが多かった。
【体育館フォーメーション】が、一番好きかな。

 

冒頭作【小暑】は、七夕頃の東海道線車内。
最初赤ん坊を連れて乗っているのは、女性だと思った。表紙の男性らしい。

道中向かい側に座った上品な老婦人の回想録。

【体育館フォーメーション】で生徒会役員として活動している二年生の男子生徒が、なかなか格好いい。
姿形はそうではないのだが、冷静によく判断していて好感が持てる。

【都忘れの理由】

一転して語り手は、初老の大学教授。こちらは気が利かなくて、一人では何も出来ない。
妻亡き後も引きつづき来てくれている家政婦頼みだ。

それを、うっかり傷つける言動をして右往左往する話。

【灰色のエルメー】

これはネコちゃんのはなし。

こんな風に預かるだけでもいいから、ネコが来てくれないかなぁ。

【かもしれない】は、今ひとつ面白くなかった。

【山分けの夜】

唯一、不穏な事件が起きる。

 

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2023.10.10

瀧羽麻子【うさぎパン】

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著者:瀧羽麻子
価格:594円
カテゴリ:一般
発売日:2011/02/04
出版社: 幻冬舎
レーベル: 幻冬舎文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-344-41621-5

継母と暮らす15歳の優子は、同級生の富田君と初めての恋を経験する。パン屋巡りをしながら心を通わせる二人。そんなある日、意外な人物が優子の前に……。書き下ろし短編「はちみつ」も収録。

 

思いがけず(?)、とてもいい本だった。瀧羽麻子さんは好きなので、「思いがけず」というのとは違うと思うが。

紹介文から受ける印象とは、随分違った。

優子の父はイギリスへ単身赴任している。

中学までお嬢さま学校にいたが、高校は公立校へ通っている。

1学期の定期試験の成績が悪くて、継母のミドリは家庭教師を頼むことにする。
ミドリは、継母と一括りにするのは躊躇われるような、ごく自然な母親だ。

やってきた家庭教師の美和も、彼女の恋人村上も、そして何より同級生の富田君の描き方が心地よい。

優子の高校生としての日常も、昔(自分の高校時代)と基本的にはそう変わっていないなという気もしてきた。

 

こういう本を、もっと読んでいきたい。

 

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2023.10.09

ドラマ「きのう何食べた」シーズン2 初回

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何だか暗い出発だったなぁ。

モデルになっていた「中村屋」は実在のスーパーだったが、廃業している。今回はそれを「ニュータカラヤ」という名前のスーパーにして、廃業させている。
新しくシロさんが通うのは、「スーパーアキヨシ」。以前中村屋で働いていたパートさんが、レジ打ちをしている。

食費予算25,000円でがんばってきたシロさんだが、どうにもこうにもやりくりが難しくなる。

 

今回のテーマは、「食費の予算を上げる」ことなのだが、何もこんなに低姿勢でケンジに謝ることはないのでは?

 

オープニングも、シーズン1の方がよかったな。
小日向さんとジルベールはそれなりに楽しいが、あくが強すぎていつも出てこられるのは好きじゃない。

 

今回の料理は、メインは「カレイの煮付け」。それに「オクラのおかか焼き」「ポテトサラダ」と、あと一品何だったかな?
ケンジの体重が増えてコレステロール値もやや高めなので、考えた献立だ。

そう言えば、魚がメインの献立って、初めてではないかな?

 

画像は、12年前の10月11日。
特急「しなの」の車窓風景で、信濃路を走っている。この日は途中まで、女性の運転士さんだった。

 

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2023.10.08

伽古屋圭市【猫目荘のまかないごはん】

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著者:伽古屋 圭市
価格:792円
カテゴリ:一般
発売日:2023/09/22
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-113759-8

今日も個性豊かな住民たちが集う、にぎやかな食卓。

古い建物だが、格安の家賃が魅力の下宿屋「猫目荘」。自分らしく生きたいと願うすべての人に贈る、美味しくて心温まる物語!

 

かなり古い建物の、昔ながらの下宿屋のようなところが舞台だ。
表紙にいるのは、ここの看板ネコ(?)。

伊緒は、神戸で勤めていた会社を辞めて、友人を頼って上京。今はフリーターである。

その友人に教えられて到達したのが、上記下宿屋「猫目荘」。大家は男性二人で、住民はそれぞれ個性的な人たち。

「朝夕食の賄い付き」という、料理を一切しないと決めている伊緒にとっては、天国のような所だ。
家そのものには、色々不満もあるが。

大家や下宿人たちとの交流も楽しく、供される食事はどれも魅力的だ。といっても格別なものではなく、ごく普通の日本食がメインである。

この食事時間を守るという縛り以外は自由な場所で、伊緒も色々な経験をする。

最後の落とし所がよかったなぁ。
ずっと気持ちよく読み進めることが出来た。

この著者の本、もう少し読んでみよう。

 

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2023.10.07

エクスプレス予約

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3年8ヶ月ぶりに、東海道新幹線の特急券をエクスプレス予約でした。
よく覚えていたもんだわいと、自己満足していたのだったが…。

ちゃんと予約番号も控えて、みどりの窓口へ受け取りに行った。ところが、「確認番号」が分からないと、発行出来ないと言う。
前回までは、すんなりと受け取れたのに。

アプリから判るのだが、予想もしなかったことなので、ログインパスワードが分からない。

こんなことにも、スマホが使えないとダメだなんて!

何でもかでもスマホスマホで片付けるなんて、持っていない人は、どうすればいいのだろう。。

このあと実際には、「確認画面」をプリントアウトして持っていくということになったのだが。

最寄り駅に、みどりの窓口があって助かった

 

画像は、8年前の10月7日。富士川を渡るところ。
今回も、こんな富士山が見えたらいいな。

 

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2023.10.06

中山七里【連続殺人鬼カエル男】

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著者:中山七里
価格:660円
カテゴリ:一般
発行年月:2011.2
出版社: 宝島社
レーベル: 宝島社文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-7966-8089-9

マンションの13階からフックでぶら下げられた女性の全裸死体。傍らには子供が書いたような稚拙な犯行声明文。これが近隣住民を恐怖と混乱の渦に陥れる殺人鬼「カエル男」による最初の凶行だった。

 

何とも気持ちの悪い本だった。これでしばらくは、著者の本を敬遠するかもしれない。

また「刑法39条」にも触れている。これは現在裁判中の実際の事件にも関係ある。

さて本書だが、これまた実際にあった光市の事件を下敷きにしているようだ。

時折挟まれる話が、最後に効いてくる。

 

復讐・催眠的あやつりなど、盛りだくさん。
最後の方はどんでん返しにつぐどんでん返しで、ページを繰る手が止まらない。

そして最終行、これ以上彼を野放しにしておくのだろうか?

【スタート!】で撮影しているのがこの本だということだが、これを映像化する予定だったのか!

 

関連記事

【スタート!】(23.09.04)

 

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2023.10.05

ドラマ「きのう何食べた?」みたび

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10月6日から第二シーズンが始まる「きのう 何食べた?」。第一シーズンがこのところ毎晩配信されていたので、(一回30分だし)観ていた。

やはり、最後から二話目のクリスマスのシーンが圧倒的によかった。

小日向さんとジルベールがやってきて、一緒にディナーを囲んでいるときに、大晦日の予定を聞かれてシロさんが語った言葉。
自分のことを、両親がどう思って育ててきたかを、涙ながらに語っていた。
小日向さんも涙ぐんでいて、あとでジルベールに突っ込まれていたが。

それから最終話。
シロさんが母親に言われて台所へ行ってしまった後、手持ち無沙汰のケンジと父親は、シロさんの高校時代のアルバムを見る。
この時の、ケンジの話もよかった。

それにしても、高校時代のシロさん。ケンジの言葉を借りると「かわいい」。
西島さんご自身の写真だろうか?とっても、かわいい!

 

まとめて観るとケンジの乙女ぶりが少々鼻につくとは、前回再配信時にも書いたような……。

あの山本耕史さんを手玉に取っている磯村勇斗は、かなりやりにくかっただろうなとも、書いたような……。

明日から、次シーズンがはじまる。
ジルベールは、一層ふてぶてしくなって帰ってくるとか。

 

画像は、12年前の10月7日。山口県、下松市内。

 

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2023.10.04

西村京太郎【十津川警部 出雲 殺意の一畑電車】

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著者:西村京太郎
価格:770円
発売日:2023/10/11
出版社: 双葉社
レーベル: 双葉文庫
ISBN:978-4-575-52695-0

日本一長い駅名の小さな駅の名誉駅長・田宮始が射殺された。被害者の胸ポケットから東京で殺害されたノンフィクションライター五十嵐昭の名刺が発見され、そこには犯行を仄めかすメッセージが書かれていた。

 

ここでの「日本一長い駅名」というのは、島根県一畑電鉄の「ルイス・C.ティファニー庭園美術館前駅」で、2001年4月から日本一を誇っていた。
しかし美術館が2007年3月に閉館したため、駅名は「ルイス・C.ティファニー庭園前駅」に改称せざるを得なくなったらしい。

従って、本書はその間の話である。と、駅名に反応してしまった。

 

一畑電車という小さな鉄道会社が、何とか乗客を確保したいと、この駅の名誉駅長を公募した。

そこへ応募してきたのが、元俳優の田宮始。二枚目だった彼のファンが訪れたりして、業績は徐々に上がっていったのだが……。

田宮はある日、突然客の一人に射殺された。
その胸ポケットには一枚の名刺があり、それはノンフィクションライター五十嵐昭のものだった。

その五十嵐は、事件の数日前に東京で殺されていた。

二人の接点は……。
ということで、十津川警部の出番となる。

こうした地方の鉄道の色々な努力も興味深いし、それが会津白虎隊の話とも結びついていたことも。

 

が、推理には無理があり、著者晩年の作ということも影響しているのだろうか?

結局謎が幾つか解明されず、それを「解く」という推理をする小説だというレビューもあった。

 

また、話は途中からかなりとんでもない方向へ飛んでいった。
こういう話は、昔からあったような。
権力のある男は、弱いものをいいようにいたぶっている。
現在問題になっていることとの関連性も辛い。

 

1日に書いた

飼い主は? 迷いインコのシロちゃん、警察署のアイドルに

に、続報があります。飼い主が見つかりました。

 

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2023.10.03

「日本人が大リーグで本塁打王なんて」「ありがとう」 快挙に喜び

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「日本人が大リーグで本塁打王なんて」「ありがとう」 快挙に喜び

素直にうれしい!!!

 

一時期は毎回毎回出場で、大丈夫かなと思っていた。今期後半は肘の手術もあって、心配していた。ホントによかった。

 

画像は、15年前の10月3日。淀川を渡っているところ?

 

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2023.10.02

箕輪諒【殿さま狸】

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著者:蓑輪諒
価格:1,485円
カテゴリ:一般
発売日:2015/03/24
出版社: 学研パブリッシング
利用対象:一般
ISBN:978-4-05-406220-7

天下分け目の関ヶ原において番狂わせで西軍になってしまった男は、愛する国を守るため、己と息子の命を元手に一世一代の賭けに臨む。東西両軍を見事化かした男の物語。

 

阿波の藩主、蜂須賀家定の生涯を描いたもの。タイトル通り、かなり癖の強い「狸」だったようだが。


徳島城落成の折に、家臣と共に踊り、阿波踊りの元を作った人らしい。
また、特産の藍を広めたのも、この人だったようだ。
阿波の殿さまが蜂須賀家だったのは知っていたが、それが蜂須賀小六の息子だったとは。色々なエピソードも、面白かった。

ユニークな人生はフィクションだろうが、史実に基づいてもいる。
史実をなぞりつつ、登場人物に活躍の場所を与える。それこそ、歴史小説の醍醐味と言える。

 

男ばかりの戦場物語ではあるが、その中で、家定の妻日奈の描き方が楽しい。
また、家定がこの日奈に甘えている姿も、微笑ましい。

結局家定は、武士でありながら商才に長けた人物でもあったのだ。

 

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2023.10.01

9月の読書メーター

9月の読書メーター
読んだ本の数:21
読んだページ数:6521
ナイス数:1791

波風 (光文社文庫)波風 (光文社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-bc0204.html
どの話もよかったのですが、久しぶりに、読んで泣けたのは【テンの手】でした。
読了日:09月30日 著者:藤岡 陽子


株式会社ネバーラ北関東支社 (幻冬舎文庫)株式会社ネバーラ北関東支社 (幻冬舎文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-b2dffc.html
東京で失恋したのと職場にも疲れて、新しい地に転職してきた主人公が、しだいにこの土地が好きになっていきます。
その過程が無理なく描かれていて、とても心地よかったです。登場人物が皆いい人たちなのにも、ホッとします。
読了日:09月28日 著者:瀧羽 麻子


十津川警部裏切りの街 東京 (徳間文庫)十津川警部裏切りの街 東京 (徳間文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-2fd633.html
再読だということに、まったく気づいていませんでした。
読了日:09月26日 著者:西村 京太郎


特殊清掃人特殊清掃人感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-505e26.html
この仕事は実際に需要があるようですが、ここまでの状態のものも多いのでしょうか?
実の母親の執念というか、子どもへの過度な愛がテーマの、【祈りと呪い】が一番辛かったです。
読了日:09月24日 著者:中山 七里


十津川警部 高山本線の昼と夜 (FUTABA NOVELS)十津川警部 高山本線の昼と夜 (FUTABA NOVELS)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-5e3e0a.html
絵の価値というのは、本当のところどうなのでしょうか?
読了日:09月22日 著者:西村 京太郎


猫は毒殺に関与しない~猫探偵 正太郎の冒険5~ 猫探偵正太郎 (光文社文庫)猫は毒殺に関与しない~猫探偵 正太郎の冒険5~ 猫探偵正太郎 (光文社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-e24a3f.html
同居人も正太郎も、もうすっかり関東人なのが、ちょっと寂しいです。
読了日:09月20日 著者:柴田 よしき


おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-3ac3cf.html
【さよならドビュッシー】とほぼ同じ時期で、話はほぼ音楽学校内で進んでいきます。
ドビュッシーほどではないものの、やはりスッキリした終わり方ではなかったです。
主人公のツラさがやるせないです。

読了日:09月18日 著者:中山 七里


罪の声 (講談社文庫)罪の声 (講談社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-4dc4fb.html
実際にあった事件を下敷きにしているだけに、色々思い出しました。
読了日:09月16日 著者:塩田 武士


斬新 THE どんでん返し (双葉文庫 あ 39-07)斬新 THE どんでん返し (双葉文庫 あ 39-07)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-24aec1.html
いずれの作家さんも、多分初めてだと思います。
「どんでん返し」というからには、スマートな騙し方をして頂きたいものですが……。
読了日:09月14日 著者:芦沢 央,阿津川辰海,伊吹亜門,斜線堂有紀,白井智之


猫を処方いたします。 (PHP文芸文庫)猫を処方いたします。 (PHP文芸文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-9f96fa.html
表紙絵が可愛いので期待したのですが、中身は少々残念でした。
読了日:09月13日 著者:石田 祥


さよならドビュッシー (宝島社文庫)さよならドビュッシー (宝島社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-c4151d.html
あまりにも哀しい最後でした。事故と事件の犠牲者が哀れでなりません。
読了日:09月12日 著者:中山 七里


袋小路の男 (講談社文庫)袋小路の男 (講談社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-e87593.html
著者の本は好きですが、これは残念でした。
読了日:09月11日 著者:絲山 秋子


北海道新幹線殺人事件 (角川文庫)北海道新幹線殺人事件 (角川文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-379a52.html
東京発新函館北斗行き始発列車には実際に該当席に乗車した人がいたはずで、自分が乗車した座席だと、ちょっと気持ち悪いでしょうね。
読了日:09月10日 著者:西村 京太郎


じい散歩じい散歩感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-abef38.html
標準的な家族とは言えないような気もしますが、それなりに幸せなのでしょう。
読了日:09月08日 著者:藤野 千夜


天国旅行 (新潮文庫)天国旅行 (新潮文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-215474.html
最後の【SINK】だけは、ジンときました。
読了日:09月07日 著者:三浦 しをん


毒島刑事最後の事件 (幻冬舎文庫 な 31-6)毒島刑事最後の事件 (幻冬舎文庫 な 31-6)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-a03851.html
まさに「痛快ミステリー」。一気読みしてしまいました。
読了日:09月06日 著者:中山 七里


近鉄特急殺人事件 (新潮文庫)近鉄特急殺人事件 (新潮文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-76fcdf.html
事件の発見者(?)は、なんとクロネコだったのです。
読了日:09月05日 著者:西村 京太郎


スタート! (光文社文庫)スタート! (光文社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-cded3e.html
表紙絵にちょっとビビりましたが、これは撮影の現場でしょう。カメラや白板が見えるし、腰掛けているのが主人公でしょうか。
読了日:09月04日 著者:中山 七里


猫は密室でジャンプする~猫探偵 正太郎の冒険1~ 猫探偵正太郎 (光文社文庫)猫は密室でジャンプする~猫探偵 正太郎の冒険1~ 猫探偵正太郎 (光文社文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-e1ed3a.html
正太郎が東京暮らしになってしまったのが、かなり残念です。
読了日:09月03日 著者:柴田 よしき


笑え、シャイロック (角川文庫)笑え、シャイロック (角川文庫)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/09/post-a08206.html
結城が知らず知らず山賀の影響を受けていたのが、興味深かったです。最後の「最大の褒め言葉」に納得です。
読了日:09月02日 著者:中山 七里


雨の中の涙のように (光文社文庫 と 22-5)雨の中の涙のように (光文社文庫 と 22-5)感想
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/08/post-b7bb18.html
幼い頃に心の傷を負った少年は、誰にも優しく接するのでした。最後の章では、ハラハラしました。
読了日:09月01日 著者:遠田潤子

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飼い主は? 迷いインコのシロちゃん、警察署のアイドルに → 見つかりました

Inko

飼い主は? 迷いインコのシロちゃん、警察署のアイドルに 奈良

子どもの頃に一度だけ、文鳥を飼っていたことがある。その後は猫や犬が来たこともあり、鳥は飼っていない。

このインコのシロちゃん、今は執務室の一隅で過ごしているとか。出入りする警察官たちからも挨拶を受け、署を和ませているのが判る。
こんな可愛いインコ、早く飼い主が見つかればいいけど。やさしそうな署長さんに飼って貰うのも、いいかもしれない。

 

「続報」あり

奈良の迷いインコ「シロちゃん」 10歳の飼い主の手に戻る

まずは、よかった、よかった!

 

画像は、このインコではありません。

 

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