« 西村京太郎【西村京太郎自選集(2) 麗しき疑惑】 | トップページ | ドラマ「名探偵・明智小五郎」 »

2023.10.31

大崎梢【背表紙は歌う】

Photo_20231013091701

著者:大崎梢
価格:704円
カテゴリ:一般
取扱開始日:2013/07/26
出版社: 東京創元社
レーベル: 創元推理文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-488-48705-8

本と書店を愛する全ての人に捧げるハートフル・ミステリ5編収録。ますますパワーアップした〈出版社営業・井辻智紀の業務日誌〉シリーズ第2弾、登場!

 

【平台がおもちかね】というのを、5年以上前に読んでいた。
その時は気づかなかったのだが、表紙絵は主人公井辻を「ひつじくん」と呼ぶ同業者の言葉から来ているようだ。

井辻は出版者の新人営業マン。書店から書店へと巡る毎日だ。

その日常の中で同業者や書店員との交流し、小さな謎を解いていく。

収録作は

冒頭作【ビターな挑戦者】は、何故か意地悪をしてくる取次店の男がうっとうしかった。
同業者からも、「デビル」と呼ばれているが。

 

次の【新刊ナイト】では、新刊を出した作家との書店訪問にからむ物語。

訪問予定先の他か所の書店員がその作家と同じ学校出身のようで、訪問を楽しみにしているという。
ところがその新刊は作家の学校時代のほぼ実体験で、かなり危ない内容なのだ。

作家とその書店員との出会いを警戒して色々調べる井辻たちだが……。

作家が必ずしも昔の知人と会うことを望まないという話は、以前も読んだことがある。

 

表題作【背表紙は歌う】

訪問先のベテラン書店員の過去。

以前勤めていた書店が廃業するとのことで、心を痛めている。

そう言えば、町の本屋さんが随分無くなってしまった。大型書店に押されてのことだ。さびしい。

 

【君とぼくの待機会】

これは大きな賞にノミネートされた作品を巡っての話。どうも直木賞がモデルのようだ。

受賞作はすでに決まっているというデマが出回り、振り回される井辻たち。
営業マンたちが力を合わせて真相を探るのだが。

こういう噂って、実際に出たことがあるのだろうか。あり得ないと思うのだが。

そして、今回井辻の出版者からもノミネート作品が出ていて、最終場面、作家と一緒に発表を待っていた編集者からの電話で終わっている。
ただし、肝心の結果は知らされないままだった。残念!

 

【プロモーション・クイズ】

新刊が出ると、そのゲラを持って書店員に感想を書いて貰うのも、営業マンの仕事だ。

今回は人気のある書店員さん取り合いの騒動。
しかし、業務の合間にゲラを全部読んで感想を書くのは、大変な仕事だなぁ。自分たちのようなお気楽な感想文とは、大違いだ!

 

関連記事

【平台がおまちかね】(17.06.26)

 

|

« 西村京太郎【西村京太郎自選集(2) 麗しき疑惑】 | トップページ | ドラマ「名探偵・明智小五郎」 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 西村京太郎【西村京太郎自選集(2) 麗しき疑惑】 | トップページ | ドラマ「名探偵・明智小五郎」 »