大崎梢【背表紙は歌う】
著者:大崎梢
価格:704円
カテゴリ:一般
取扱開始日:2013/07/26
出版社: 東京創元社
レーベル: 創元推理文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-488-48705-8
本と書店を愛する全ての人に捧げるハートフル・ミステリ5編収録。ますますパワーアップした〈出版社営業・井辻智紀の業務日誌〉シリーズ第2弾、登場!
【平台がおもちかね】というのを、5年以上前に読んでいた。
その時は気づかなかったのだが、表紙絵は主人公井辻を「ひつじくん」と呼ぶ同業者の言葉から来ているようだ。
井辻は出版者の新人営業マン。書店から書店へと巡る毎日だ。
その日常の中で同業者や書店員との交流し、小さな謎を解いていく。
収録作は
冒頭作【ビターな挑戦者】は、何故か意地悪をしてくる取次店の男がうっとうしかった。
同業者からも、「デビル」と呼ばれているが。
次の【新刊ナイト】では、新刊を出した作家との書店訪問にからむ物語。
訪問予定先の他か所の書店員がその作家と同じ学校出身のようで、訪問を楽しみにしているという。
ところがその新刊は作家の学校時代のほぼ実体験で、かなり危ない内容なのだ。
作家とその書店員との出会いを警戒して色々調べる井辻たちだが……。
作家が必ずしも昔の知人と会うことを望まないという話は、以前も読んだことがある。
表題作【背表紙は歌う】
訪問先のベテラン書店員の過去。
以前勤めていた書店が廃業するとのことで、心を痛めている。
そう言えば、町の本屋さんが随分無くなってしまった。大型書店に押されてのことだ。さびしい。
【君とぼくの待機会】
これは大きな賞にノミネートされた作品を巡っての話。どうも直木賞がモデルのようだ。
受賞作はすでに決まっているというデマが出回り、振り回される井辻たち。
営業マンたちが力を合わせて真相を探るのだが。
こういう噂って、実際に出たことがあるのだろうか。あり得ないと思うのだが。
そして、今回井辻の出版者からもノミネート作品が出ていて、最終場面、作家と一緒に発表を待っていた編集者からの電話で終わっている。
ただし、肝心の結果は知らされないままだった。残念!
【プロモーション・クイズ】
新刊が出ると、そのゲラを持って書店員に感想を書いて貰うのも、営業マンの仕事だ。
今回は人気のある書店員さん取り合いの騒動。
しかし、業務の合間にゲラを全部読んで感想を書くのは、大変な仕事だなぁ。自分たちのようなお気楽な感想文とは、大違いだ!
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