箕輪諒【殿さま狸】
著者:蓑輪諒
価格:1,485円
カテゴリ:一般
発売日:2015/03/24
出版社: 学研パブリッシング
利用対象:一般
ISBN:978-4-05-406220-7
天下分け目の関ヶ原において番狂わせで西軍になってしまった男は、愛する国を守るため、己と息子の命を元手に一世一代の賭けに臨む。東西両軍を見事化かした男の物語。
阿波の藩主、蜂須賀家定の生涯を描いたもの。タイトル通り、かなり癖の強い「狸」だったようだが。
徳島城落成の折に、家臣と共に踊り、阿波踊りの元を作った人らしい。
また、特産の藍を広めたのも、この人だったようだ。
阿波の殿さまが蜂須賀家だったのは知っていたが、それが蜂須賀小六の息子だったとは。色々なエピソードも、面白かった。
ユニークな人生はフィクションだろうが、史実に基づいてもいる。
史実をなぞりつつ、登場人物に活躍の場所を与える。それこそ、歴史小説の醍醐味と言える。
男ばかりの戦場物語ではあるが、その中で、家定の妻日奈の描き方が楽しい。
また、家定がこの日奈に甘えている姿も、微笑ましい。
結局家定は、武士でありながら商才に長けた人物でもあったのだ。
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