横溝正史【蝶々殺人事件 「由利先生」シリーズ】
著者:横溝正史
価格:946円
カテゴリ:一般
発売日:2020/03/24
出版社: KADOKAWA
レーベル: 角川文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-04-109297-2
原さくら歌劇団の主宰者である原さくらが「蝶々夫人」の大阪公演を前に突然、姿を消した……。数日後、数多くの艶聞をまきちらし文字どおりプリマドンナとして君臨していたさくらの死体はバラと砂と共にコントラバスの中から発見された! 次々とおこる殺人事件にはどんな秘密が隠されているのだろうか。好評、金田一耕助ものに続く由利先生シリーズの第一弾! 表題作他「蜘蛛と百合」「薔薇と鬱金香」を収録。
中山七里【おやすみラフマニノフ】のレビューで本作を思い出すというのがあったので、気になって読んでみることにした。
横溝正史に金田一耕助以外の探偵がいたとは、知らなかった。
戦時、岡山へ疎開していた著者は、戦後雑誌に【本陣殺人事件】の連載を始める。
同じ時期に、違う雑誌で連載されたのが、この【蝶々殺人事件】だったとか。
まったく違うタイプの探偵ふたりを、同時に描いていたとは!
まず表紙絵でドキッとする。
【ラフマニノフ】ではチェロだったが、今回はコントラバスだ。
登場人物も多く、話は二転三転するが、矛盾を突いていくとある程度先が見通せる。
途中、「読者への挑戦状」もどきが入る。
この辣腕新聞記者と引退した刑事の探偵コンビ。もっと読んでみたい。
他に
【蜘蛛と百合】
【薔薇と鬱金香】
を収録。両方ともこのコンビが活躍するが、【蜘蛛と百合】の方は気味が悪かった。
【薔薇と鬱金香】は、いいところへ落ち着いた感があって面白かったが。
三篇とも舞台は昭和初期で、確かに時代を感じる。
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