群ようこ【おネコさま御一行 れんげ荘物語】
著者:群ようこ
価格:616円
カテゴリ:一般
発売日:2023/08/07
出版社: 角川春樹事務所
レーベル: ハルキ文庫
利用対象:一般
ISBN:978-4-7584-4588-7
早期退職したキョウコは、月十万円の暮らしを今も続けています──その彼女が愛してやまない近所の飼い猫・ぶっちゃん。さらに嬉しいことに、キョウコの兄夫婦の家に突然やってきたおネコさま御一行。「れんげ荘」の住人・チユキさんの彼が飼い始めたイヌのえんちゃん──ひとり身のキョウコは、大好きなネコやイヌや花、図書館で借りた本や優しき隣人たちに囲まれて、日常に小さな喜びを感じながら生きていく──大ロングセラーシリーズ、第六弾!
表題でもあり表紙絵に描かれている「おネコさまご一行」は、兄夫婦の家に住み着いた猫の一家のこと。左上のは、ぶっちゃんのようだ。
ただし登場するのは、半分ほどいったところだ。
前半は、キョウコがうだうだと色々思いながら過ごす日常を描いていく。
どうしても、ぶっちゃんのことが忘れられず、思考はともすればそちらへ行く。
その矢先、義姉からネコ一家のことを聞いて、会いに行く。
ネコをなでることで随分癒され、キョウコはまた自分の住処へ帰ってくる。
今回は、隣人チユキさんの悩みやパートナーが犬を飼いだした話も入る。田舎での暮らしも、なかなか苦労が多いようだ。
今回熊谷さんの出番は、少しだけ。
更に子連れの男と一緒になった元住民の話も織り込まれて、キョウコも他人のことで忙しい。
最後はおまけのように、散歩中で出会ったおじさんが犬を飼いだした話まで飛び出して終わった。
今回一番良かったのは、兄夫婦が母親の死後に本当の安らかな生活を取り戻したことだろう。
それにしても、こんなひどい母親というのは、そうあるものでは無いと思う。
兄夫婦の優しさが、事態をひどくしなかったのだろうが。こんな母親は、誰が諭しても絶対に変わることはないのだから。
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