有吉佐和子【三婆】
著者:有吉佐和子
価格:880円
カテゴリ:一般
発行年月:1978
出版社: 新潮社
利用対象:一般
敗戦の混乱のさなかに金満家の老人が急死し、残された彼の宏大な邸に本妻・妾・小姑の三人の老女が同居する。――三者入り乱れての虚実のかけひき。
映画や舞台にもなっている作品。意外や、短編集だった。
表題作【三婆】は映画や舞台になっているが、観たことはない。
もっとくだけた話かと勝手に思っていたが、戦後を舞台にしたかなりドロドロした話だった。
しかし60代で、こんなに老けているものか?同じ頃の祖母でも、こういう感じではなかったような気がする。
「振るアメリカに袖は濡らさじ」は、玉三郎の舞台があるという知識しかなかった。
伝説のように語られていた話を、著者の【亀遊の死】が蘇らせたのだとか。
この世界の話は、どれも好きになれない。
冒頭作【役者廃業】が面白かった。
先輩にうまく嵌められて、結局役者を辞めて寿司屋になった男の話。
【水と宝石】や【王台】
こういったいわば有閑マダムの話も嫌いだ。
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