柚月裕子【風に立つ】
著者:柚月裕子
価格:1,980円
カテゴリ:一般
発売日:2024/01/10
出版社: 中央公論新社
利用対象:一般
ISBN:978-4-12-005728-1
岩手・盛岡を舞台に、揺れ動く心の機微を掬いとる、著者会心の新たな代表作!
悟の父孝雄は、突然補導委託を始めると言った。
自分に対するこれまでの孝雄の態度に疑問を持っている悟は、納得いかなくて自分は圏外にいようと決心する。
しかし一緒に仕事をし暮らしているからには、そういうわけにもいかず、いやが上にもその少年と関わっていくことになる。
物語の芯は少年の成長にあるが、同時に悟と父親との関係性の変化にもある。
この悟の気持ちはよく解る。
親は、自分がしてきた苦労を子どもにさせまいとして、過剰な干渉をする。
子どもは、自分なりに考えていることがあるのに。
この孝雄の場合は、子どもとの向き合い方がつかめずに、素っ気ない態度を取っていたのだろう。
悟には、それが物足りなかった。補ってくれる存在である母がいないだけに、なかなか解りあえなかった。
お互い不器用でも、いい方向性を見つけられてよかった。
物語の主筋とは別に、南部鉄器の素晴らしさもわかった。
ただ重いので、最近は敬遠している。鉄瓶も処分した。
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